【池田充雄】第101回全国高校野球選手権茨城大会は25日、ノーブルホームスタジアム水戸で決勝戦が行われ、霞ケ浦が常磐大を14対0で下し、4年ぶり2回目の優勝を果たした。霞ケ浦は初回から5回まで毎回得点の猛攻。特に4回は5連打を含む打者一巡の攻撃で7点を奪った。守っては先発の鈴木寛人投手が被安打1、四死球0のベストピッチングで無失点完投を果たした。8月6日、阪神甲子園球場で開幕する全国大会に出場する。
霞ケ浦は1回裏、2安打と2四死球で1点を先制。2回には2死三塁から吉本光甫の中前打で1点を追加。「初球から2球続けてボールになり、次は甘いまっすぐが来ると思って狙った」という。2年生の吉本はこれまで代打での出場が主だったが、この試合で初めて2番に抜擢され3安打の活躍。「期待に応えられたと思う」と笑顔で話した。
3回には死球と安打などで2死二、三塁から、7番・鈴木春樹の右前打で2点追加。「今大会ではヒットが出てなかったが、コーチのおかげでコツがつかめた」と鈴木。4回にはスクイズで1点、5回には1死満塁から走者一掃の二塁打を放ち、この試合6打点という大爆発を見せた。

投手力と守備力のチームと見られていた霞ケ浦が、これほどの打撃力を発揮した要因について高橋祐二監督は、昨年7月に完成した屋内練習場の効用を挙げ、「内野がすっぽり入る関東一の規模。雨の日でもバットが振れ、いろんな練習ができるようになった」と強調した。また、一昨年の土浦日大戦の教訓から、たとえ点差がついても油断せず、次の1点への執念を持ち続けたことも明かした。

次の舞台はいよいよ甲子園。意気込みについて高橋監督は「4年前の経験を生かしていい挑戦をしたい。バッティングの好調を維持しつつ、万全の状態で臨みたい」と話し、芳賀太陽主将は「県代表として他のチームの思いも背負いながら、胸を張って全力で戦う」と誓った。


