【鈴木宏子】つくば市教育局は29日、市立九重小学校(同市上ノ室)で28日の給食で出された干し芋に、一部緑色に変色しているものが発見されたと発表した。直ちに児童全員に干し芋を食べるのを止めさせ回収したが、干し芋を食べてしまった児童7人が28日夕方から29日朝にかけて体調不良を訴え、そのうち1人に嘔吐(おうと)や下痢などの症状が出た。同市は緑色の成分を調査し、因果関係を調べている。
市健康教育課によると、個別包装されて提供された干し芋が一部緑色に変色しているのを児童が発見した。同校は学校の判断で校内放送し、直ちに食べるのを止めるよう呼び掛け回収した。一方、児童185人のうち89人が全部または一部を食べてしまったという。回収した未開封の干し芋の中にも緑色に変色したものが十数個確認された。
体調不良を訴えた児童7人のうち6人は翌29日に登校。嘔吐などの症状が出た1人は学校を欠席した。
干し芋は、地産地消を推進する「茨城をたべよう運動推進協議会」(事務局・県農林水産部)が取り組む県民運動「茨城をたべよう」の特別メニューで、県学校給食会が納入した。28日は市桜学校給食センターから小学校4校と中学校1校、幼稚園4園に計3002個提供された。賞味期限はすべて今年の5月6日だった。九重小以外からは体調不良の連絡はないという。
市は納入した県学校給食会に調査を依頼し、県つくば保健所などに報告した。市でも独自に変色部分の成分を調べている。
今回と同じ干し芋は29日に市内の小学校5校、中学校2校、幼稚園2園に出される予定だったが、市は提供を中止した。