介護者が胸の内明かせる場所に つくばの支援カフェ「茶にすっぺ」

「茶にすっぺ」の様子。テーブルには容子さん手作りのハーブティーと、参加者が持ち寄った茶菓子や漬け物などが並ぶ=昨年12月18日、つくば市大角豆のつくば草の根はりきゅう院

【池田充雄】在宅介護者支援カフェ「茶にすっぺ」は、在宅ケアにかかわる人たちが悩みを話し合ったり、さまざまな知識や情報を共有したりできる場所だ。2018年4月から「つくば草の根はりきゅう院」の小池栄治さん、容子さん夫妻が、つくば市大角豆の同院で毎週火曜日午後1~3時に開いている。

栄治さんは治療活動を通じて、多くの人が家族の介護で大変な思いをしている現状を知り、心を痛めてきた。「先が見えない中で日々の介護に行き詰まり、悩んでいる介護者が大勢いる。そういう人たちが外へ出て、胸の内を明かせる場所が身近なところに必要だと思った」

医師や看護師が協力

在宅ケアの可能性について話す室生さん

この活動には医師の室生勝さん、看護師の方波見柳子さんも協力。医療や介護に関する参加者の幅広い相談に応じると同時に、高齢者や家族がより健康で生き生きと暮らせるような健康管理の話や、身近な暮らしの話題なども提供している。

「そのときの流れでいろんな話をとりとめなくしたり、だれかの悩みに皆で知恵を出し合ったり。気軽に集まってゆったりとした時間を過ごし、帰りはニコニコして帰ってもらえるとうれしい」と方波見さん。

室生さんはNEWSつくばでもコラム「地域包括ケア」を連載しており、この問題を早くから考えてきた一人。「介護事業者が提供するサービスにも、市の高齢者福祉計画でも、家族介護者の日常を支える支援は少ない。認知症の患者や家族のためのオレンジカフェは普及してきたが、介護でも同じような支え合いの場が必要と考えていた」

小池さん夫妻に介護者支援カフェの開催を勧めたのも室生さんだ。同院では毎月第3日曜日に農産物などのコミュニティマーケット「まめいち」を開いているため、地域に受け入れられやすいと考えた。

各地に広がり「選べるようになれば」

いま、こうした活動は各地で広がりを見せている。会場は福祉施設や公民館が一般的だが、「茶にすっぺ」のような民家の縁側的な場所も少なくないし、街中の空き店舗などを活用した例もある。地域住民のためのコミュニティスペースもあちこちで生まれており、たとえばウエルシア薬局が一部の店舗(つくば桜店、つくば豊里店ほか)に備えている「ウエルカフェ」は、介護予防や介護相談をはじめさまざまな地域貢献活動に無料で開放されている。

筑波学院大(つくば市吾妻)内のレストラン「カフェ・ド・グルマン」でも、1月24日に第1回の介護者支援カフェを開く予定だ。参加自由。

小池さんは「個性あるいろんな場所ができ、通いやすさや好みで選べるようになるといい。行けばだれかがいるという安心感のためには、とにかく続けることが大事。私たちも、これだけお金をかけずコンパクトにできるんだよという例を示し続けたい」と語っている。

▷つくば草の根はりきゅう院=http://kusanone298.com/
▷カフェ・ド・グルマン=http://gourmandtg.web.fc2.com/