土曜日, 2月 21, 2026
ホーム土浦オレンジリボンたすきリレー 土浦を出発 児童虐待防止啓発

オレンジリボンたすきリレー 土浦を出発 児童虐待防止啓発

【崎山勝功】11月の児童虐待防止推進月間に合わせて、啓発活動「子どもを守ろう!オレンジリボンたすきリレー2018」の出発式が9日、土浦市役所うらら大屋根広場で催され、県内の児童福祉施設職員ら21人が小雨が降る中、ゴールの県庁(水戸市笠原町)に向かって出発した。

出発式で中川清市長は「将来を担う子どもたちを虐待から守ることは大人の使命」と述べ児童虐待防止を訴えた。中川市長からオレンジ色のたすきを手渡された走者たちは午前8時30分ごろ、市長の合図に合わせ、県庁までの約50㌔の道のりを駆け出した。

同リレーは、児童虐待防止を広く市民に知ってもらおうと、活動の象徴であるオレンジリボンをたすきに見立て、リレーでつなぐ活動。土浦(県南)、日立(県北)、古河(県西)の3コースから県庁までそれぞれ約50㌔を300人近いランナーがリレー形式で走る。県児童福祉施設協議会、県要保護児童対策地域協議会が主催し、2013年から今年で6回目となる。

中川市長(右から3人目)からオレンジ色のタスキを手渡される走者=土浦市役所うらら大屋根広場

住民の通報増加、表面化へ

県こども家庭課の統計によると、県内の児童虐待相談対応件数は、16年が2038件(全相談件数の36・61%)で、10年前の662件(同13・64%)と比べ3倍に増加している。

県土浦児童相談所の高橋活夫所長によると「かなり住民の方々からの通報が年々多くなっている。そういう意味では住民の意識が高くなっている」という。「今までだったらしつけとみなされていたものが、虐待、子どもに良くない、と捉えられるようになった」とし、しつけ名目で行われていた虐待が表面化するようになったと話す。

16年度の児童虐待の内訳は▽心理的虐待54・8%▽身体的虐待25・4%▽ネグレクト(育児放棄)18・2%▽性的虐待1・6%となっている。

加害者は▽実母46・9%▽実父42・6%▽実父以外の父6・9%と、実母と実父で8割以上を占める。

被害児童の年齢は▽小学生35・9%▽3歳~就学前24・4%▽0~2歳児17・5%▽中学生14・7%と、力の弱い0歳から小学生が8割近くを占める。

現在開会中の県議会12月定例会(会期は10月29日~11月14日)では、児童虐待防止条例案が議員提案され、児童相談所や市町村間での適切な引き継ぎの実施や警察との連携強化、児童福祉司など専門職員の増加が盛り込まれ、審議されている。高橋所長は「国も県も(児童相談所の)体制充実をしていこうという方向に向かっている」と述べた。

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つくばエクスプレス(TX)の土浦駅延伸実現に向けたシンポジウムが18日土浦駅前の県県南学習センターで開かれた。土浦日大高校の生徒たちが提案したもので、安藤真理子土浦市長、伊藤豪人県交通政策課長、塚本一也県会議員らがパネリストとして参加、つくば駅止まりのTXを土浦駅まで延伸することで生まれる利点について議論した。席数450の会場は約500人の聴衆であふれた。 中間駅周辺開発は160ヘクタール、人口5000人 パネルディスカッションに入る前に、伊藤課長が「TX延伸構想の今」と題して延伸の必要性などを説明。この中で、つくば駅と土浦駅(約10キロ、所要時間約9分)の中間に設ける新駅周辺のイメージについて、①開発面積は160ヘクタール②計画人口は約5000人―などと説明した。新駅の場所は決まっていないが、土浦延伸が実現すれば、中間駅の周辺には新しい街が誕生する。 TX延伸による「街づくり」については、パネリストで元UR都市機構職員の色川一紀さんがTX流山おおたかの森駅周辺開発の成功事例を紹介、①地権者と市民が中心となって街づくりを進めた②子育てしやすい街を目指した③緑豊かな自然との共生を図った―などと説明し、中間駅周辺開発の参考にするよう促した。 県全体の活性化につながる また、伊藤課長は土浦延伸の効果として①東京圏から新たな人の流れが生まれる②つくば地域と水戸地域の交流が拡大する③脱自動車に向けた公共交通の役割が向上する④研究学園都市の魅力が一層向上する―などの視点を提供、延伸効果を土浦エリアに絞って見るのでなく、県全体はもちろん、東京圏にまで広げて検証する必要性を強調した。 こういった説明を受け、安藤市長は「TX延伸は土浦だけの問題だけでなく、常磐線と交差することで水戸や日立エリアとつながり、さらに将来に茨城空港まで延びることになれば、県全体の活性化につながると思うようになった」と発言した。 JRとTXの振替輸送が可能に JR東日本の元技術職だった塚本県議は、TXの特徴として①ほぼ真っ直ぐ都心に入る②全線が高架か地下で踏み切りがない③スピードが時速130キロ(設計上は160キロまで可能)と速い―などの特徴を挙げ、「踏み切りがないと事故による運行停止が減る。常磐線と土浦で交差すれば、どちらの線が不通になっても振替輸送が可能になり、この利点は大きい」と、専門家の知見を述べた。 この振替輸送に関連して、伊藤課長は「リダンダンシー(重複)」という専門用語を使い、災害時などに輸送機能を停止させないよう、代替経路を用意する必要性に触れ、JRとTXが土浦で結ばれると「人員・物資輸送の拠点としての土浦駅の役割が強化される」と説明した。 土浦が活気ある街に 土浦日大高校の生徒も3グループに分かれて勉強の結果を報告した。この中では「中間駅周辺に人を集めることで人の往来を活性化できる」「東京圏への通勤・通学がより容易になる」「高齢化などで変化する土浦エリアを活気付けられる」「高校、大学、研究機関へのアクセスが向上する」「土浦が活気ある街になる」といった発言があった。 県は2025年2月にTX延伸構想をまとめ、延伸先をJR土浦駅に絞り込んだ。その時点での事業費は概算1320億円、開業目標は2045年。県は延伸実現に向け、TXが通過する東京都、埼玉県、千葉県、鉄道政策を管轄する国土交通省との交渉に入り、TX東京駅延伸とセットで土浦延伸を実現させる展望を描いている。(坂本栄)