【池田充雄】男子プロバスケットボールのB2リーグは29日に2018-19シーズンの開幕を迎えた。茨城ロボッツは水戸市の青柳公園市民体育館に2026人の観客を集め、西宮ストークス(兵庫)と対戦。試合終盤まで激しい競り合いを繰り広げたが、最後に茨城が1点差で西宮を振り切り、初戦を白星で飾ることができた。
昨季は昇格プレーオフのチャンスをあと一歩のところで逃した茨城ロボッツ。その悔しさから今季はぶっちぎりの強さでB2リーグを勝ち抜け、悲願のB1昇格を果たそうと大型補強を敢行。登録選手12人中8人が新メンバーとなった。
プレースタイルも昨季とは大きく変わり、走り勝つチームを目指している。その背景にあるのが、インサイドの強さに加えて走力もある外国人選手がそろったこと。また、自分たちが走ることで相手の外国人選手を疲れさせ、ベンチへ下がる時間を多く作り出そうという狙いもあると、岡村憲司スーパーバイジングコーチは語る。
ただその観点からすると、この日の試合展開は目指す姿とは大きくかけ離れていた。前半は相手のシュートミスにも助けられ、37-28と9点差をつけて折り返したものの、第3クォーターで49-49と追い付かれてしまう。「身長の低い相手チームに対する優位性を生かそうとして動きが止まり、自分たちで自分の首を絞め、楽に勝てなくしてしまった」と真庭城聖主将は分析する。
第4クォーターには壮絶なデッドヒートを演じることになったが、そこに終止符を打ったのが平尾充庸の活躍だ。残り1分13秒で69-67と一度は勝ち越すが、その1分後に3点シュートを決められ69-70と逆転を許す。最後、茨城に残された時間はわずか13秒。ここで平尾が相手DFのファウルを誘い2スローを獲得すると、2本とも冷静に決めて71-70と再逆転。ガードとしても残り9秒をしっかりと守りきり、ついに開幕戦の勝利をその手に収めた。