サッカークラブ、つくばFCの男女各トップチームによるダブルホームゲームが13日、つくば市山木のセキショウチャレンジスタジアムで開催された。女子のつくばFCレディースは山梨学院大学(本拠地・山梨県甲府市)に1-0で勝利し、男子のジョイフル本田つくばFCは南葛SC(本拠地・東京都葛飾区)に2-3で敗れた。
開幕戦、1点を守りきる 女子
女子は開幕戦となった。2024シーズンまで日本女子サッカーリーグのなでしこリーグ2部に所属していたが、入れ替え戦に敗退し地域リーグの関東女子サッカーリーグ1部に降格。今シーズンはなでしこリーグ復帰を賭ける。
第31回関東女子サッカーリーグ1部 前期第1節(4月13日、セキショウチャレンジスタジアム)
つくばFCレディース 1-0 山梨学院大学
前半1-0
後半0-0

試合は、先制の1点を最後まで守りきった。得点の場面は前半35分、MF穂谷颯季のアシストからFW諸富愛莉がミドルシュートで決めた。「穂谷からいい落としが来たので、とりあえず打ってみようと思っていい感じに入った」と諸富。志賀みう監督は「諸富はシュート力があるので、遠くからでもゴールを狙えと指示してある。GKが前へ出ているのを見てループ気味に打った、いいシュートだった」と話した。
前半は追い風に乗って相手を自陣に封じ込め、被シュートをわずか1本に抑えたつくばだったが、後半は山梨学院大が持ち前のスピードを発揮し、勢いに乗り始めた。「前からガツガツ来るところや切り替えの速さなど、相手のいいところが出た。自分たちは前の迫力が出ず押し込まれ、セカンドを拾われた」と、つくばの高橋萌々香主将の反省。「苦しい状況でも守れるのが強いチーム。大きく展開されても最後までボールにチャレンジし、最後は伊東美和が止めてくれた」と志賀監督。
後半、山梨学院大の放ったシュートは8本にも及んだが、これらをことごとく抑えてみせたのがGKの伊東。「押し込まれてもディフェンスがゴール前でしっかり体を張っていいシュートを打たせず、自分が止めやすいところに飛んでくれた」と守備陣の働きを称えた。初戦を勝利で終えて高橋主将は「今後も難しい展開は多くなると思うが、守りきるところと点を取るところを切り替えて勝ちにつなげたい」と意気込んだ。

男子は要所を締められず
第59回関東サッカーリーグ1部 第2節(4月13日、セキショウチャレンジスタジアム)
ジョイフル本田つくばFC 2-3 南葛SC
前半0-0
後半2-3
関東サッカーリーグ1部の男子は開幕第2戦目となった。試合は、前半は互いに相手に大きなチャンスをつくらせず引き締まった展開だったが、後半開始直後の2分に南葛に先制を許した。混戦から右サイドを佐々木達也に崩され、横パスを中央の加藤政哉に合わされた。
その後は南葛が勢いを増すが、つくばは選手交代などでしのぎ、35分に待望の同点ゴール。右サイドの稲田竜也のクロスを中央の大亀海世が落とし、ボランチの大山晟那が前へ飛び込んで右足シュートで突き刺した。「FWの動きにつられて前が空いたところへ、大亀がマイナスのボールを出してくれたので、抑え気味に流し込んだ」と大山の振り返り。

しかし同点に追い付いたのもつかの間、36分と38分にたて続けに失点。36分は途中出場の大前元紀に頭で決められ、38分は1点目と同じ佐々木-加藤のコンビで決められた。
40分にはつくばが反撃。左サイドバック篠塚愛樹からの縦のフィードにMF岡島温希が追い付き、エンドライン際からマイナスのクロス。これをゴール前でFW堀下勇輝が相手ディフェンスを背負いながら反転シュートを放った。「岡島からいいクロスが来るのは分かっていた。GKの位置は間接視野で見えていたので、ボールを収めて足を振ることだけを考えた」と堀下。その後もつくばは果敢に攻めるが、南葛が今野泰幸の投入などで逃げ切った。

つくばの菅谷将人主将は「同点にして流れをつかみかけ、逆転に向けて前へ出ようとしたが、ボールに執着しすぎてスペースや大事な場所にポジションを取れず、相手にとって攻めやすい環境をつくってしまった」と反省点。亘崇詞監督は「失点後や得点後の戦い方が浸透してなく準備不足だった。自分たちの攻撃の良さや迫力をもっと出したい」と次節を見据えた。
次節もダブルホームゲーム
次節は20日、またもセキショウチャレンジスタジアムでのダブルホームゲームで、男子は正午から東京ユナイテッドFC(本拠地・東京都文京区)と、女子は午後4時30分から神奈川大学(本拠地・神奈川県横浜市)と対戦する。(池田充雄)