28日から順次オープン
大和ハウス工業(本社・大阪市)がつくばエクスプレス(TX)つくば駅前に建設していた複合施設(同市吾妻2丁目)がこのほど完成し、27日竣工式が催された。3つの施設で構成されており、店舗などが入る商業棟は4月1日、グループ会社などが入るオフィス棟は4月28日、付属の立体駐車場は3月28日、それぞれオープンする。
完成した複合施設の敷地面積は7639平方メートル。学園中央通りと市立吾妻小学校に挟まれた場所に建てられ、TXつくば地下駅の真上に位置する。トナリエクレオ(元西武百貨店)などトナリエつくばスクエアの商業施設とは陸橋でつながる。音楽施設ノバホールやホテル日航つくばなどに近く、TX始発終点駅周辺のにぎわいづくりに寄与しそうだ。

商業棟1~2階に16店舗
大和ハウスによると、中央通り沿いの商業棟「ディールつくば」(延床面積1万0190平方メートル)は地上5階 地下1階建て。1~2階には、クリニック、学習塾、保育施設など16店舗が入る。3~5階は最大36区画に分割できるオフィス床になる。現時点で、全スペースのうち80%の賃貸先が決まっている。
中央公園に面するオフィス棟「大和ハウスつくば駅前ビル」(延床面積3339平方メートル)は地上4階建て。大和ハウス茨城支店のほか、大和リビング、大和ハウス賃貸リフォーム、大和ランテックなどのグループ会社が入る。グループ会社の従業員約200人が勤務する予定という。

商業棟とオフィス棟の裏手に位置する駐車場「ダイワ・パーキング」(延床面積7403平方メートル)は地上5階建て。最大353台の自動車が駐車できる。料金は30分200円(24時間最大800円)。
複合施設完成を歓迎、市長
竣工式が終わった後、五十嵐立青つくば市長、高吉忠広 同社執行役員東関東支社長、八友明彦 同社茨城支店長が記者会見。五十嵐市長は「つくば市にとって(複合施設周辺の)中心市街地への取り組みが非常に大きな課題だった。この地区のど真ん中にマンションを建てないで、こういった複合施設ができたことを歓迎したい」と、完成を喜んだ。
大和ハウス側は「資材不足などで予定よりも竣工が遅れたが、市当局や市民のご支援でオープンできた」(高吉執行役員)、「このような大規模な複合施設がこのエリアにできるのは、1990年以来35年ぶりのこと」(八友支店長)と、3施設の役割を強調した。(坂本栄)