つくば市民ギャラリー
日本国際学園大学(つくば市吾妻、橋本綱夫学長)で情報・メディアデザインを学ぶ学生による卒業制作展が19日から、つくば駅近くの中央公園内にあるつくば市民ギャラリーで始まった。3DCG(3次元コンピュータグラフィックス)によるVR(バーチャルリアリティ)やアニメーションによる映像作品、地域の特色を多面的にPRするパンフレットやグッズ類など、25人の学生による作品約30点が並ぶ。
会場では同時に、在校生5人の作品も展示されている。会期は25日まで。旧筑波学院大学から大学名を変更して昨年4月開学した日本国際学園大学としては初の卒業制作展となる。
中国出身のチョウ・イクさん(25)は、故郷の内モンゴル自治区をPRする観光パンフレットを作成。帰省した際に、アピールポイントとなる草原や砂漠、歴史博物館を取材し集めた素材をもとにした。「内モンゴルには日本にはない風景や歴史がある。日本の人たちにも実際に足を運んで欲しいという思いで作った」と話す。「内モンゴルの観光シーズンは夏。日差しが強くなる」と、オリジナルのロゴをあしらったキャップも制作。「この帽子をかぶって色々なところを巡って欲しい」と顔をほころばせる。「将来は、在学中に学んだ技術を活かして中国でデザイン関連の仕事に就きたい」と目標を話す。
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3DCGによるVR作品を作った大嶋隼人さん(22)は「授業では、性格や背景などのストーリーを設定した上でキャラクターを作るよう教えられた。自分とは異なるキャラクターになりきり、もう一つの現実の中に身を置けるのがVRの魅力。将来は3DCGを制作する仕事に就きたい」と目標を語る。
細野大地さん(22)と宮本浩平さん(22)は、それぞれが製作したオリジナルのキャラクターを用いた3DCGによるアニメーション映像を展示する。
中国・北京出身のチョウ・ランさん(25)は、動物をあしらったアニメ映像作品を展示する。「アニメーションを学びたくて入学した。出展したのはセリフのないアニメ作品。どうすれば楽しみながら内容を理解してもらえるか考え、変化する表情を工夫した。将来は中国でアニメーターになるのが夢」と話す。
同大広報課の原紗織さんは「学生たちが、学生生活の中で好きなことに向き合い、研究を重ねてきたことが作品になっている。在学中から自分の『好き』を仕事に繋げてきた学生もいる。4年間の学生の成果を、是非、見てらえたら」と来場を呼び掛ける。(柴田大輔)