【コラム・山口京子】日常の暮らしのなかで、不意になにがしかの事故が起きることがあります。わが家の場合、車の事故を経験しました。夫が自宅の車庫に車を入れる際、なかなかバックでの切り返しがうまくできません。私が道路のわきに立ち、声掛けしていたところ、ハンドル操作を誤り、私にぶつかり、カーポートにぶつかって車が停止しました。
車にぶつけられた瞬間は衝撃だけで、痛みはありませんでした。車はカーポートと接触していて、右側の前後両方のドアがへこんでいます。運転できる状況ではないため、自動車保険についているサポートセンターに連絡し、レッカー車を手配してもらいました。次に保険会社に報告するように指示を受け、連絡すると事故の状況を聞かれます。ここで何回かのやりとりがありました。
2時間もしないうちにレッカー車が到着し、車を買った販売店に運んでもらいました。そのころには、自分の足の痛みがひどくなっています。近所の友人が整形外科クリニックに連れて行ってくれ、治療を受けレントゲンを撮りました。診断は左足の骨折。自宅療養で6週間が目安のようです。左足を固定し、鎮痛剤や抗生物質の薬をもらい帰宅しました。
友人のサポートに感謝
起きてしまったことは、取り返しがつきません。夫が車を運転するのは不安でしたし、自分は運転できないため、代車は断りました。翌日、保険会社から電話がありました。今回は自賠責保険の対象にはならないので、同保険からの補償はないとのこと。任意自動車保険から、ケガについては一定の補償があること。車両保険に入っていたので車の修理はされるが、等級が下がるとの説明を受けました。
しばらく車が使えない生活と足の治療が続きます。このとき助けられたことの一番は友人のサポートでした。友人は病院への送迎や買い出しを申し出てくれました。役に立ったのは、レトルトやフリーズドライの食品、缶詰、切り餅など、災害用に備蓄していた食品です。台所に立てないので、そのまま食べられるものや電子レンジで温めるだけの備蓄品があったことはラッキーでした。
家から歩いて行ける距離に食料品店があります。この際なので、夫に夕食を作ってほしいとお願いすると、この個人商店に通って買い物をするようになりました。痛いのと不便さを体験して、痛みなく歩けることのありがたさに気づかされています。(消費生活アドバイザー)