日本一のレンコン産地として土浦のレンコンの魅力を広く発信しようと、昨年11月開かれた2024年度「日本一のれんこんグランプリ」(土浦市主催、JA水郷つくば協賛)の表彰式が23日、土浦市役所で開かれた。最優秀賞に選ばれたレンコン生産者の野口重典さん(42)、優秀賞の市川誉庸さん(36)、優良賞の大川正勝さん(44)の3人が安藤真理子市長から表彰を受けた。
同グランプリは、昨年11月23日に市内で開催された土浦市産業祭の会場で実施された。市内の生産者が出品した48本のレンコンを並べ、形や大きさなどの見た目を来場者が投票して順位を決定した。
表彰式にはほかに、小林勉同市副市長、JA水郷つくば農業協同組合池田正代表理事組合長、来賓として市議会産業建設委員会委員長の平石勝司市議が出席した。
安藤市長は「今回のグランプリは昨年11月に開催された土浦産業祭の中で投票されたもの。多くの方が48点の応募作品を真剣なまなざしで一つひとつ選んで投票していたのが印象深い。生産者の皆さんのますますの力強い生産に期待している。多くの関係者の皆さんに感謝したい」と述べた。
JA水郷つくばの池田正組合長は「農産物販売の主力はレンコン。日本一のレンコンなので、今日表彰される3名は日本一の3人ということ。生産者の励みになる表彰。切磋琢磨して愛されるレンコン作りを、生産者として先頭に立ってほしい」と話した。
最優秀賞に選ばれた野口さんは「皆様に感謝したい。就農して20年になる。今年初めてグランプリに出品して最優秀賞をいただいた。今後も土浦の日本一のレンコンをPRしていけるように日々精進してレンコン作りに励みたい」と受賞の喜びを語った。
優秀賞の市川さんは「れんこんグランプリで表彰されるのは3回目。土浦ブランドにも認定され昨年は最高の年だった。3年入賞できるのはなかなかないかと思う。今SNSを使ってPRしているので販売につなげていきたい」とした。
優良賞を受賞した大川さん「今回賞をいただいて大変ありがたい。自分は日頃から消費者目線で生産を心掛けている 消費者の皆さんに選んでもらってありがたい。今後も頑張りたい」と抱負を語った。
味には自信がある
野口さんのレンコン畑は10ヘクタール、年間約250トンを作っている。「レンコンは土づくりが大事」だとし「味には自信がある」と話す。レンコンは形も大切で、節をすべて均等に作るのが特に難しいという。
都内を中心に和食レストランなど約20店に卸している。「ヒツジ肉にレンコンが合う」とオープン当初から野口さんのレンコンを購入してくれるジンギスカン料理店もあるそうだ。
野口さんによるとレンコンは根元に近いほどほくほくしていて、上部はシャキシャキしているのが特徴だ。そのため「根元は煮物に、上部はサラダやてんぷらなど料理によって使い分けてもらうとさらにおいしく食べられるので試してもらえたら」と話す。
「市内に生産者がたくさんいることを消費者にアピールしていくためにも、土浦のいろいろなレンコン農家の人は産業祭に参加して、れんこんグランプリで賞を取ってほしい」と語った。(伊藤悦子)