【コラム・作間英一】今回は「春日の森NET」を紹介します。この組織は「春日・平塚地区および近隣住民が気楽に集まれる憩いの場所」づくりを目的に、2019年9月に立ち上げられたボランティア団体です。活動開始から今年で5年目になります。
当初、設立趣旨に賛同いただいた東平塚在住の方から、和食レストラン「椿亭」と「古民家」の場所を提供してもらい、椿亭で「春日の森サロン」を開きました。その後、「修理、修繕、庭の整備などは自分たちで行う」ことを条件に、古民家の使用を許可してもらいました。
現在、以下の2つの取り組みをしています。
気軽に集える場所
活動の拠点としている古民家は、明治20年(138年前)に竣工された家屋で、約60坪の広さがあります。まず、この場所を住民が気軽に立ち寄れる場所にするため、片付けと整備を始めました。補強・修理は、春日の森NETの会長が中心となり会員で行いました。
古民家には約360坪の裏庭があり、足の踏み場がないほど密生した竹林でした。竹を切り、整地をして裏庭全体が見通せるまで、約2年半かかりましたが、今年5月にやっと整備が完了しました。
裏庭には、樹齢300年のけやきの木を囲む形で、ツリーハウスも完成しました。6月にお披露目会を行い、地域の居場所として古民家と裏庭の存在を皆さんに知ってもらうことができました。
住民によるイベント
地域住民が集まれる「場所」づくりに並行して、住民同士が交流できる「機会」づくりも行ってきました。現在は、夏の花火大会(7月)、門松作りワークショップ(12月)、餅つき大会(12月)を開催しています。
これ以外にも、映画鑑賞会、講演会、落語、スマホ教室、フリーマーケットなど、多彩なイベントを開催することで、老若男女問わず、地域住民が楽しめる場づくりを行っています。
作戦会議を毎月開催
イベントなどの企画・準備は、「作戦会議」を定期的に開催(月1回、最終木曜午後)、議論をしながら進めています。イベント情報の発信は、筑波大生が協力してくれています。SNSを活用し、若者や子育て世代にも情報が届くよう工夫をしています。ポップでかわいらしいチラシは、住民からもとても好評です。
何も無いところから出発、「活動拠点をつくろう!」「できそうなイベントはやってみよう!」精神で活動してきましたが、あっという間の5年が経ちました。今後は、培われた資源を活用し、よりよい「憩いの場所」づくりを目指します。直近の課題は「裏庭」を「みんなの広場」にすることです。
ここを、多くの方に気軽に立ち寄ってもらえる場所にしたいと思います。ぜひ一度、お立ち寄りください。(春日の森NET 事業・企画担当)
<参考> 春日の森NET Instagram つくばの古民家(@old_house_tsukuba)