つくば市在住の保健師、真木みゆきさん(48)が「移動式救護所」の事業を開始した。自前で購入したキャンピングカーを救護室に改造し、移動先で簡易な救護やカウンセリングを行う。車内にはソファ、ベッドなどが用意してあり、イベント会場などで、救護室、授乳室、休憩室、保育室としての利用が可能だ。
野外イベントなどでの需要を見込んでいる。スポーツイベントなどでけがや熱中症などの応急処置をしたり、カウンセリング、健康相談、健康測定、健康講話、ダイエット支援など、身近な健康相談にも対応する。
同市学園南、研究学園駅前公園で12日開催された、市商工会青年部主催のイベント「GO!GO!フェスタつくば」で初めてお披露目された。当日、応急処置を求める人はいなかったが、健康相談などを実施し、体組成計体重計で体脂肪率を測定したり、カメラで笑顔チェックなどをした。「いてもらうと安心感が得られる」という評判が聞かれた。
真木さんは愛媛県生まれ。阿見町の県立医療大学で学び、看護師と保健師の資格を得た。卒業後つくば市役所に就職し、24年間、保健センターに勤務したり、感染症対策、介護予防などの仕事に携わった。昨年、市職員を退職し国立環境研究所に1年勤務した。人の役に立ちたいと、保健師として今年5月に独立。市商工会にも加入し、個人事業者として新しいステージに立った。
資格も保健師と看護師のほか、第一衛生管理者、健康経営アドバイザー、肝炎医療アドバイザー、食品衛生責任者などの多くを持っている。現在、従業員の健康管理を支援する産業保健師として3つの企業と契約している。
真木さんは「イベントなどに移動式救護所があると、乳幼児やお年寄りと一緒に出掛けようと思う方も、一人で出掛けようと思う方も、安心して行ってみようかなと思えるイベントになると思う。楽しいお出掛けのはずが、想定外のアクシデントで嫌な思い出にならないように、けがや体調に対するケアだけでなく、心のケアもやっていきたい」と述べ、「イベント主催者からは『年に1回から数回の行事の度に、水やばんそうこうなど救急用品の消費期限の確認をして、買い替えたり、物品をかき集めて準備するのは手間と無駄が生じるが、救護に関係する物品すべてをセットで依頼できるのはとても助かる』と言われた」と話す。
イベントなどでの移動式救護所設置料金は検討中という。(榎田智司)
◆問い合わせはメールmi224.nobu324@gmail.com(真木さん)へ。