【コラム・田口哲郎】
前略
YouTubeでテレビ大阪制作の「片っ端から喫茶店」という番組を見ることができます。当然、茨城県では地上波放送はないのですが、YouTubeがあると、さまざまな地域の番組を見ることができるので便利です。この「片っ端から喫茶店」のコンセプトは番組公式ホームページに書かれています。
「実は、日本一喫茶店の多い都道府県でもある大阪。そんな大阪の宝とも言える膨大な喫茶店を、年齢も性別も職業も違う人々が巡るアンソロジー。こだわりの強いお店から、全くこだわりのないお店まで、東西南北片っ端から回っていきます」
コンセプト通り、いろいろなリポーターが全国一喫茶店の数が多い大阪を縦横無尽に巡り、「片っ端」から紹介します。この番組が対象とするのは、いわゆるシアトル系とか全国チェーン展開をしていない喫茶店(もしくは全国チェーン店の本店)です。
前にも書きましたが、純喫茶のようなお店は最初、ちょっと入りづらかったりします。中がよく見えないとか、お値段がどうなんだろう、とか。でも、テレビ番組で紹介してくれると、様子がよくわかるので、行きやすくなります。実際、私は大阪旅行したときに、「片っ端から喫茶店」を参考に、喫茶店に行きました。あの番組がなかったら行かなかったでしょう。
いま、昭和レトロがもてはやされて、喫茶店ブームになっています。「片っ端から喫茶店」以外にも、ずんの飯尾さんがテレビ東京で「飯尾和樹のずん喫茶」という番組をやっています。コンセプトは「喫茶店が大好きな“ずんの飯尾和樹”の喫茶店巡り旅。おいしいコーヒーに、マスターや常連さんと愉快なおしゃべり。入店から退店まで飯尾さん目線で楽しむ喫茶店番組」。
「いいじゃん!」のような番組の復活を!
J:COM茨城でも、コロナ前までは「いいじゃん!」という番組がありました。オジンオズボーンの高松さん、鈴木涼子さん、山城功児さんたちが地域の魅力を伝えるバライティーでした。残念ながら終了しましたが、いま、喫茶店に注目して、地域密着型バラエティーを復活させてほしいです。
茨城県南は郊外型住宅地が多いので、シアトル系や全国チェーンの喫茶店が多いでしょう。しかし、土浦、阿見、牛久、取手と歴史ある街があり、伝統を積み上げているつくばにも魅力的な喫茶店があるはずです。街を彩る喫茶店を巡って紹介し、住民が楽しく余暇を過ごすためのバラエティー番組の復活を強く希望します。ごきげんよう。
草々
(散歩好きの文明批評家)