パリ五輪男子サッカー日本代表U-23の大岩剛監督(52)が帰国し、スポーツアドバイザーを務める関彰商事つくばオフィス(同市二の宮)で13日、帰国報告会が開かれた。大岩監督率いる日本代表は、優勝したスペインに決勝リーグで敗れたものの、予選リーグでパラグアイ、マリ、イスラエルを撃破し、予選3連勝という好成績を残した。
大岩監督は「たくさんの応援を感謝したい。思うような結果は残せなかったかもしれないが、責任を持って戦った。とてもレベルの高い大会だったので、自分もチームも成長することが出来た。2年半活動し、準備し、自信をもって攻撃するチームづくりをしてきた。その結果として、予選リーグを全勝、(決勝で)優勝したスペインとも互角の戦いが出来た。この経験を通し、今後の日本サッカー界に良い影響を与えて行きたい」と述べた。
報告会には関正樹社長ほか社員約50人が集まった。関社長は「最終的にはスペインに敗れたが、結果ではないところで、楽しませてもらった。本当にお疲れ様でした。日本サッカー界を引っ張ってゆく大岩さんの活躍を、関彰グループ全員で応援して行きたい」と話した。
関社長は帰国報告会の進行役もつとめた。社員2人から、パリ五輪の空気や緊張感はどのようなものだったかなどの質問があり、大岩監督は「鹿島時代のアジア・チャンピオンリーグや五輪アジア予選の時の方が緊張感はあった。五輪に出場しなければならないというプレッシャーは大きかったので、パリに入ってからは緊張感よりもやってやろうという前向きな気持ちが強く、選手にもそれが伝わり良い試合が出来た。それでも本当はプレッシャーがあったようで、何もしなくても体重が5キロ落ちた」と語った。
「選手は2年半で成長した。この指導の実績をサッカー界に落とし込むという責任がある」とも話し、試合が終わった後の感想として「終わった後は負けた悔しさがあり、寂しかったり悲しかったりだったが、余韻は1時間ぐらいだった。リーグ戦に戻る準備もあったので、すぐに解散式をした。開放感はあっというまで終わった」などと付け加えた。
大岩監督は静岡県出身、静岡市立清水商業高校、筑波大学を経て、選手として名古屋グランパス、ジュビロ磐田、鹿島アントラーズなどでプレーした。その後、、鹿島のコーチ、2021年にはU-21日本代表の監督に就任した。関彰商事では2020年からスポーツアドバイザーに就任している。(榎田智司)