第106回全国高校野球茨城大会は12日目の19日、2会場で4試合が行われた。ノーブルホームスタジアム水戸の第1試合で常総学院が常磐大と対戦。相手エースに完投を許し1-3で敗れた。この試合で常総学院は7安打7四死球を記録しながら14残塁。これに対し常磐大は4安打だがそのうち3つが得点にからむという効率の良さだった。


先発投手は常総学院が小林心汰、常磐大が沢畑壱心というエース対決。全体的にはお互い走者は出しながら要所を締めるという流れだった。特に常総学院はほぼ毎回スコアリングポジションに走者を進めるが、なかなかホームへかえすことができず、もどかしい展開となった。「ヒットは出ていたが大事なところで打てなかった。前半で1点でも取れていれば流れが変わっていた」と島田直也監督。

常磐大に得点が生まれたのは5回裏。安打と守備エラー、送りバントで1死二・三塁の場面から二ゴロで1点を先制された。なおも1死一・三塁とピンチは続いたが、次打者は三ゴロからのダブルプレーに打ち取り最少失点に抑えた。

6回裏には小林が崩れ、右中間二塁打と死球、右越え三塁打で2点を失った。「小林は悪くなかったが、ストライクを取りに行った球に相手がよくアジャストしていた。関東大会で傷めた右ひじも万全ではなかった」と島田監督。ここで救援に向かったのは大川慧。小林からはボールとともに「気合いで投げればみんなが守ってくれる。後ろは任せて自分の投球すれば大丈夫」との言葉を受け取った。四死球で満塁の走者を背負ったが、空振り三振と投ゴロでピンチを乗り切った。

次第に残りイニングも少なくなる。7回表は2安打を放ちながらフライアウト3つでチェンジ。8回表は代打攻勢をかけるが、四球の走者を二塁に進めることさえできなかった。「相手投手はコントロール良くコースを突いてくる。甘い球を一発で決められず、終盤は疲れから肩が下がり、ポップフライが増えてしまった」と若林佑真主将。島田監督は「別にあわてる必要もなく、関東大会でもこういう試合展開から勝ってきた。だが最後の夏ということであせりが出たのか、余計な力が入ってしまい、状況に応じた打撃ができなかった」との見方を示した。

最終回は3番・池田翔吾の中前打と、4番・武田勇哉の三ゴロ敵失、5番・森田大翔の中犠飛で辛くも1点を返す。次打者の小林は「後ろへつなぐことだけを意識した」と打席に入り、放った打球は大きくバウンドするが、野手がそらさず一塁へ送球、懸命のヘッドスライディングも間に合わずゲームセット。試合後の小林は「みんなに申し訳ない。この経験を今後の野球人生に生かしたい」と沈痛な声で語った。(池田充実)