金曜日, 3月 27, 2026
ホームスポーツ守備からリズムつくる 優勝候補筆頭 常総学院 島田監督【高校野球展望’24】㊦

守備からリズムつくる 優勝候補筆頭 常総学院 島田監督【高校野球展望’24】㊦

県南強豪チームの名監督インタビュー最終回は常総学院の島田直也監督。常総学院は昨秋の県大会で優勝し関東大会では4強入りを果たした。センバツ甲子園では初戦を突破したが、のちに準優勝した報徳学園に2回戦で敗れた。今春の県大会でも優勝し、関東大会では準優勝と県外でも勝てるチームに仕上がっている。今夏の優勝候補筆頭に挙げられる常総学院はこの夏をどう戦うのか、心境を語ってもらった。

―春のセンバツは島田監督として2回目の出場になりました。今回も初戦を突破し、のちに準優勝した報徳学園に1対6と敗れました。センバツで2試合を経験した所感をお聞かせください。

島田 センバツは優勝を目指して戦っていました。1回戦は日本航空石川と1対0の良いゲームができました。2回戦は報徳学園と1対6で負けてしまいましたけど、点差ほど力の差はないと感じました。うちは守備からリズムをつくることを信条としていますが、守備にミスが出てしまいいつも通りにできなかったことが敗因です。逆に、報徳さんはやるべきことをきちんとできていました。この差だと思います。

島田直也監督

―春の県大会と関東大会を振り返っていかがですか。

島田 選手は大会ごとに成長しています。関東大会で準優勝できたことは本人たちも自信につながったのではないかと思います。センバツでできなかったことが関東大会ではしっかりできた。これが結果につながったのではないかと思います。

―関東大会ではセンバツ優勝校の健大高崎を破りました。これもかなり自信になったのではないですか

島田 去年から試合に出ている選手が多いので、大きい舞台に慣れているというのはあります。強豪校と大きな舞台で対戦できて、結果が出たということは自信になるのではないかと思います。

音の感覚変わる

―春のセンバツから新基準のバットに変わりましたが、戸惑いなどはありますか。

島田 僕は就任当初からセンター返しを意識して低く強い打球を打つように指導しています。バットが変わったからといってやることは変わらないので、戸惑いや違和感はありません。

―攻撃時は意識が変わらないのは分かりましたが、守備時はどうでしょうか。

島田 音の感覚が変わって戸惑うことはありました。飛距離については若干飛ばなくなったという気はしていますが、しっかり打てば打球は前と変わらず飛ぶので、守備位置を前にすることはしていません。選手達もちょっとずつ慣れています。

春の県大会で采配を振るう島田直也監督(ベンチ内右)=ノーブルホームスタジアム水戸

状況に応じたバッティング出来る選手ぞろい

―今年のチームはどのような特徴があるかご紹介をお願いします。

島田 今年のチームは守備力が高く守備からリズムを作ります。打線はしっかりと状況に応じたバッティングが出来る選手がそろっており、何とかつないでいこうというチームに仕上がっています。

―打撃の中心を担う武田勇哉選手は昨年から4番を打っていましたが、昨年は好不調の波が激しいと仰っていました。最上級生になってからの様子はどうですか。

島田 好不調の波がなくなりコンスタントに打ってくれています。春の大会でもチームで1番打った印象がありますね。かなりの成長を感じますし頼りにしています。

U-18日本代表候補として注目される武田選手

―ショートでキャプテンの若林選手はどうですか。

島田 僕の考えていることをしっかりと受け止めてチームに還元してくれています。

―キャッチャーの片岡選手は新チーム発足当初にキャプテンだったと記憶していますが、どういった経緯で若林選手にキャプテンが変わったのでしょうか。

島田 新チーム発足当初は片岡がキャプテンだったのですが、片岡自身はチームをまとめようと一生懸命やってくれていました。ですが、自分のプレーを見失っているところがあり、県南選抜大会終了後に片岡にはもう少し余裕を持って楽にプレーしてもらいたいという思いから、キャプテンは若林に交代しました。片岡自身はレギュラーキャッチャーなので、試合は片岡がまとめなくてはなりません。片岡だけに責任を負わせるのではなく、ショートで守備の要である若林にも分散させる目的でこの形を取りましたが、上手くことが運んでいます。

秋以降、強烈な自覚

―ピッチャー陣については小林芯汰投手を中心に今年もタレントぞろいです。エースの小林投手については、3年間どのような変遷をたどって現在に至っているでしょうか。

島田 入学当時から良いピッチャーなので大事に育てようと思って、小林とも育成方針について話し合いながらやってきました。下級生の頃から実戦経験を積ませて、最上学年になったらエースとして成長してもらいたいというプランのもとにここまで来ましたが、上手く成長していると思います。欲を言えば去年あたりから長いイニングをもっと経験させようと思っていたのですが、その経験は積めませんでした。入学当時から本人はストレートには自信があったのですが、それ以外のボールがまだ実戦で使えませんでした。ストレートを生かすための変化球を磨くという取り組みは最初からしてきたのですが、自分でももう一つ武器になるボールが欲しいという強烈な自覚が秋以降に芽生え、冬場は重点的に取り組んでいました。春にはこれが上手く出来るようになったのでピッチングの幅が広がり、本人としてもここでこれを投げれば抑えられるという感覚が生まれているようです。

エースとして期待がかかる小林芯汰投手

―ほかに大川慧投手や平、中村、鍛冶とタレントぞろいです。

島田 みんな一本立ちしてもらいたいと思っていますが、小林に続くピッチャーがなかなかね。それなりにはやってくれるのですが、僕が求めているレベルが高いというのもありますが、この選手に任せたら大丈夫というレベルには到達していません。

―昨夏は4回戦で茨城高校に敗れました。勝つことが宿命づけられている常総学院としては厳しい結果だったかと思います。この結果を受けて今年のチーム作りで特に力を入れたことはありますか。

島田 勝負ごとなので勝つこともあれば負けることもある。負けた時は相手が上だった、うちに力がなかったということなので、4回戦で負けたからといって次の世代のチームづくりを変えようという風にはなりませんでした。また原点から基本を大切に一からのやり直しという感じです。勝たせられなかったのは監督である僕の責任なので僕が未熟だったということに尽きます。そのほかに僕も2020年秋から高校野球の監督になってまだ4年目ですので勉強中の身です。こういう流れでやれば良いのかなという手応えはちょっとずつつかんできたように思います。

普段通りできれば結果付いてくる

ー今年の夏は優勝候補の筆頭に挙げられています。今年優勝すると常総学院として実に8年ぶりの夏の甲子園となり、島田監督としても就任以来初めての夏の甲子園です。夏の組み合わせをみると、結構手強そうなチームが同じゾーンに入っていているように思いますが、夏の大会に向けての意気込みをお聞かせ願います。

島田 3年生にとっては最後の大会であり、秋も春も公式戦で県内負けなしの代なので、なんとか夏も頂点に立ちたいという思いです。春のセンバツでの悔しい思いもありますので、甲子園の借りは甲子園で返すしかありませんので、どんな相手でも必死に食らいついていきたいと思います。また、このチームには秋の関東大会、センバツ、春の関東大会という上位大会に出場し、いずれも勝ちを収めた経験値がありますので、それが強みなのではないかと思います。

―夏に向けて選手にはどういう話をされていますか。

島田 特に大会前にこれといって話をするわけではないです。練習をしっかりやれば結果が付いてくると思っていますので、しっかり練習していく環境に気を遣っています。相手も打倒常総で来るかもしれませんが、うちは普段通りにできれば結果が付いてくると思います。

―お忙しい中、今年もお時間をいただきありがとうございました。(聞き手・伊達康)

終わり

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

市営駐輪場のオンライン申請でシステム障害 つくば市

つくば市は27日、市営駐輪場を月決めなどで利用する定期利用について、今年4月分から新たにオンラインでの申請受付を開始したところ、システム障害が発生し、つながりにくい状態になったと発表した。 市によると、つくば駅周辺で4月から空きが出る9カ所913台分について、15日午前9時から午後6時まで、オンライン申請を受け付けたところ、受付開始直後の午前9時から午後6時まで計9時間にわたり、申請フォームがつながりにくい状態になった。駐輪場を管理する市公園・施設課には「(手続きが)進まない」などの苦情電話が50件ほどかかってきたという。システム障害の発生により市は当日、申請受付時間を午後9時まで延長した。 システム障害により手続きできなかった人が何人いたかは不明だが、障害が発生した午前9時~午後6時までに149件、延長した午後6時~9時までに124件の申請を受け付けた。申請できなかった人に対しては、現地の駐輪場管理事務所で随時受け付けているという。 市デジタル政策課によると、申請受付システムにはもともとアクセスが集中した際に、順番待ちしてもらう仕組みが設計されていたが、アクセスが集中して負荷がかかったことからシステム内部で処理が滞り、後続のアクセスを遮断してしまうという構造上の問題があったという。 申請は、茨城県や県内市町村が共同運用する「いばらき電子申請・届出サービス」を通して、マイナンバーカードを使って申請する仕組み。当日、同サービスを使った市の他の申請や届け出にも影響があったとみられるが、他の利用者から苦情などはなかった。 市営駐輪場の新年度からの定期利用についてはこれまで、つくば駅前の駐輪場管理事務所に並んでもらい、申請を受け付けていたが、例年200~300人が並ぶ状況であることから、今年からオンラインでの申請受付を開始した。 市は、システム提供事業者のNTTデータ関西に対し、不具合の改修と緊急時の体制見直しなど再発防止の徹底を図るよう、強く申し入れたとしている。

筑波大「志受け止め尽力」 被告に終身刑判決受け 仏留学の黒崎さん行方不明事件 

フランスに留学中の筑波大学生、黒崎愛海(なるみ)さん(当時21)が2016年に行方不明になった事件で、殺人の罪に問われていたチリ人ニコラス・セペダ被告(35)に対する控訴審判決が、現地時間の26日行われ、仏南部リヨンの裁判所はセペタ被告に対し検察側の求刑(禁固30年)より重い終身刑を言い渡したとして、筑波大の永田恭介学長は27日「今回の裁判により被告人の罪が明らかにされ、処断が下された。これまでの関係各位のご尽力に深く敬意を表し、本学としては黒崎さんの志を受け止め、日仏の学術交流の発展に尽くして参る所存です」などとするコメントを発表した。 黒崎さん(東京都出身)は仏東部のブザンソンに留学中、行方不明になった、事件直後に消息を絶った元交際相手のセペダ被告が殺人容疑で国際手配され、20年にチリからフランスに引き渡されて、殺人罪で起訴されていた。黒崎さんの遺体はまだ発見されていない。

服を着ることの意味とは《土浦一高哲学部「放課後の哲学」》4

【コラム・2年 マヨラー】なぜ人間は着飾るのか。この問いに対して、寒さから身を守るため、社会的規範に従うためなどといった実用的な回答はいくつもあげることができるだろう。 しかし人間が着飾る理由には、人間の身体と自己像の不安定さという根本的な問題がある(*脚注1)。 ニーチェという哲学者が「各人は各自に最も遠い者である」(*脚注2)と言った。私たちは自分自身を直接見ることはできず、鏡やカメラなどの装置を経由しなければならない。さらに自分の顔に関しては、感情によって表情が意識を超えて変わり、自分の身体を思うままに統制することもできない。身体というのは、とても遠く隔たったものなのだ。 私たちは自分の身体に触れたり、見たりする時に、身体に関して部分的な経験を得て、そのバラバラな身体知覚を自分の想像する「身体像」によってつなぎ合わせて、ようやく身体として理解できる。つまり身体の全体像は想像上でしか現れない。よって自分の身体は、もろく、不明瞭な像、イメージであると表すのが適している。 ではこの不安定な像を強化するためにはどうしたら良いのか。 それは、服を着ることだ。服を着ると、皮膚と布が接触することで、身体の輪郭が皮膚感覚として明確になる。そのため、自分から目視できない体の存在を確かめることができる。服を着ることは、寒さ対策などの機能的な面でも役割を果たしているが、このような心理的な作用も見逃せない。 ここから服を着ることとファッションとの関係が浮かび上がる。この二つの言葉はよく同一視されるが、厳密には異なる。ファッションは「人の目に自分はどう映っているのか」ということを意識し、自己像を表現する行為のことだ。思春期前の子供は大人が選び大人が考えた服を着させられるだけの着せ替え人形にすぎない。思春期を迎えると、与えられた服の着方や組み合わせに何かしらの違和感を持つようになり、服の組み合わせや着方を変える。まさにこの行為こそファッションの始まりだ。着飾ることは、服を着ることとファッションとの交わりに位置する概念だと言えるだろう。 ここで制服について考えてみると興味深い。制服を着るだけで自己に社会的役割や集団への帰属といった意味が付与される。もし制服がなければ、無限の選択肢の中から服を選ばなければならなない。制服はその負担を肩代わりし、自己に余裕を持たせてくれる。それにより持て余した余裕が、着崩し・ちぐはぐに着ること、つまり着飾ることに火をつける。制服自身が、制服という与えられた枠組みを変形する原動力になるのだ。 私自身はシャツの第1ボタンを開けたりスカート丈をやや短くしたりすることを普段行っている。 貴方は、顔や体の整いについて考えたことがあるだろうか。一般的に言うと、顔や体が整っているということは、大きさや形といった、外的基準だろう。しかし私はそれだけではないと思う。整っているとは自分の想像する自己像と、何かを経由して見た自己像との差異が少ないことだと思う。繰り返すが、自分が鏡や写真に映るたび、自分が見る自分は毎回印象が異なり自己像が確立していない。そう簡単に外形が変わることは無いのに、自己像は常に揺らいでいるというジレンマがある。そのような点で服は、身体像の強化や視線の分散をすることで、自分の想像する自己像と実物との関係の緊張を和らげることができる、非常に優れたものなのだ。 やはり、着飾ることもまた、単に服を着るのとは異なる意味で、自己の存在を確固たるものにするための手段だ。 *脚注1 服と身体との関係を考察するに当たっては、鷲田清一「ちぐはぐな身体」(ちくま文庫、2005年)を参考にした。2 ニーチェ「道徳の系譜」序言(木場深定訳、岩波文庫、1940年)

10年ぶり海外視察再開 つくば市議会 800万円計上、市議5人がドイツ・ボーフム市へ

つくば市議会が2026年度、10年ぶりに海外視察を再開することが分かった。市議5人と随行職員ら計9人がドイツのボーフム市を訪問する予定で、旅費や宿泊費などの総額は803万円。市議はビジネスクラス、随行職員はエコノミークラスでの渡航が予定されている。日程や視察先、市議のだれが渡航するかは現時点で未定だという。市長は同行しない。同市議会の海外視察は2017年3月以来になる。 25日閉会した同市議会で一部市議から「物価高や円安、不安定な社会情勢に市民が苦しむ中、血税を投じて海外に行く緊急性も市民の納得も得られない」(山中真弓市議=共産)などの反対意見が出たが、賛成多数で同予算は可決された。 歓待のお礼と招待 同市の議会事務局や国際都市推進課によると、つくば市とボーフム市は2019年に連携合意書を締結し友好都市に準ずる関係にある。ボーフム大学が筑波大の協定校であることが縁という。 昨年4月22~25日、ボーフム市の市長と議員5人、大学と企業関係者ら計21人がつくば市を訪問した。滞在中のつくば市議会との交流は、筑波大関係者らも参加して同23日に催された立食形式のレセプションに、つくば市議会から小森谷さやか副議長が参加、翌24日実施された食事会に、黒田健祐議長、議会運営委員会の塩田尚委員長、神谷大蔵副委員長が参加し意見交換した。 帰国後の昨年5月、ボーフム市からつくば市議会に、訪問時の歓待のお礼と、「ボーフム市に来ていただき、交流を深め、課題を共有したい」などと書かれた招待の書面が届き、招待に応えたいと、新年度予算に約800万円を計上したという。内訳は、議員5人と随行職員4人の航空運賃など旅費と宿泊費が計762万円、手土産代4万円、海外旅行保険代15万円、wi-fi機器賃借料20万円など。 取り止めの修正案否決 一方、定例議会最終日の審議に先立って18日開かれた同市議会予算決算委員会で、川村直子市議(市民ネット)らから、800万円を削除するよう求める修正案が出た。 川村市議は「厳しい財政状況の中、何年も海外視察を中断していた中で、議員の海外視察を再開することに大きな違和感がある。調査したところ、海外視察を行っている議会はほとんどが都道府県や中核市や政令指定都市。一般市では近距離の海外視察はまれにあるが、欧米などの遠隔地はほとんどない」とし「物価高に加え、上下水道や健康保険料税の値上げが続いており、市民感覚からとても受け入れられるものではない。招待いただいているが、市のどのような課題解決のために視察に行くのか、交流以外の目的が明確でない」などと指摘した。 これに対し同委員会では「(訪問は)国際的な互恵関係に基づく返礼であり、本市が果たすべき外交上の責任」(五頭泰誠市議=つくばクラブ)などの意見が出て、修正案は賛成少数で否決された。 同市の海外視察をめぐってはこれまで、五十嵐立青市長の海外出張に対し、山中真弓市議が「回数が多く、期間が長い」などと指摘し、東京都知事の海外出張に関する運用指針にならってつくば市でも指針を策定するよう求め、市は今年1月、運用指針を策定。指針に基づいて今年2月の市長の海外出張から出張概要や概算費用の事前公開、帰国後の詳細な費用の公開などがなされた。2026年度の当初予算では市長の海外出張の予算は計上されなかった。市国際都市推進課は「(海外に)行く必要がある場合は補正予算に計上することになる」などとしている。(鈴木宏子)