土曜日, 4月 18, 2026
ホームスポーツ守備からリズムつくる 優勝候補筆頭 常総学院 島田監督【高校野球展望’24】㊦

守備からリズムつくる 優勝候補筆頭 常総学院 島田監督【高校野球展望’24】㊦

県南強豪チームの名監督インタビュー最終回は常総学院の島田直也監督。常総学院は昨秋の県大会で優勝し関東大会では4強入りを果たした。センバツ甲子園では初戦を突破したが、のちに準優勝した報徳学園に2回戦で敗れた。今春の県大会でも優勝し、関東大会では準優勝と県外でも勝てるチームに仕上がっている。今夏の優勝候補筆頭に挙げられる常総学院はこの夏をどう戦うのか、心境を語ってもらった。

―春のセンバツは島田監督として2回目の出場になりました。今回も初戦を突破し、のちに準優勝した報徳学園に1対6と敗れました。センバツで2試合を経験した所感をお聞かせください。

島田 センバツは優勝を目指して戦っていました。1回戦は日本航空石川と1対0の良いゲームができました。2回戦は報徳学園と1対6で負けてしまいましたけど、点差ほど力の差はないと感じました。うちは守備からリズムをつくることを信条としていますが、守備にミスが出てしまいいつも通りにできなかったことが敗因です。逆に、報徳さんはやるべきことをきちんとできていました。この差だと思います。

島田直也監督

―春の県大会と関東大会を振り返っていかがですか。

島田 選手は大会ごとに成長しています。関東大会で準優勝できたことは本人たちも自信につながったのではないかと思います。センバツでできなかったことが関東大会ではしっかりできた。これが結果につながったのではないかと思います。

―関東大会ではセンバツ優勝校の健大高崎を破りました。これもかなり自信になったのではないですか

島田 去年から試合に出ている選手が多いので、大きい舞台に慣れているというのはあります。強豪校と大きな舞台で対戦できて、結果が出たということは自信になるのではないかと思います。

音の感覚変わる

―春のセンバツから新基準のバットに変わりましたが、戸惑いなどはありますか。

島田 僕は就任当初からセンター返しを意識して低く強い打球を打つように指導しています。バットが変わったからといってやることは変わらないので、戸惑いや違和感はありません。

―攻撃時は意識が変わらないのは分かりましたが、守備時はどうでしょうか。

島田 音の感覚が変わって戸惑うことはありました。飛距離については若干飛ばなくなったという気はしていますが、しっかり打てば打球は前と変わらず飛ぶので、守備位置を前にすることはしていません。選手達もちょっとずつ慣れています。

春の県大会で采配を振るう島田直也監督(ベンチ内右)=ノーブルホームスタジアム水戸

状況に応じたバッティング出来る選手ぞろい

―今年のチームはどのような特徴があるかご紹介をお願いします。

島田 今年のチームは守備力が高く守備からリズムを作ります。打線はしっかりと状況に応じたバッティングが出来る選手がそろっており、何とかつないでいこうというチームに仕上がっています。

―打撃の中心を担う武田勇哉選手は昨年から4番を打っていましたが、昨年は好不調の波が激しいと仰っていました。最上級生になってからの様子はどうですか。

島田 好不調の波がなくなりコンスタントに打ってくれています。春の大会でもチームで1番打った印象がありますね。かなりの成長を感じますし頼りにしています。

U-18日本代表候補として注目される武田選手

―ショートでキャプテンの若林選手はどうですか。

島田 僕の考えていることをしっかりと受け止めてチームに還元してくれています。

―キャッチャーの片岡選手は新チーム発足当初にキャプテンだったと記憶していますが、どういった経緯で若林選手にキャプテンが変わったのでしょうか。

島田 新チーム発足当初は片岡がキャプテンだったのですが、片岡自身はチームをまとめようと一生懸命やってくれていました。ですが、自分のプレーを見失っているところがあり、県南選抜大会終了後に片岡にはもう少し余裕を持って楽にプレーしてもらいたいという思いから、キャプテンは若林に交代しました。片岡自身はレギュラーキャッチャーなので、試合は片岡がまとめなくてはなりません。片岡だけに責任を負わせるのではなく、ショートで守備の要である若林にも分散させる目的でこの形を取りましたが、上手くことが運んでいます。

秋以降、強烈な自覚

―ピッチャー陣については小林芯汰投手を中心に今年もタレントぞろいです。エースの小林投手については、3年間どのような変遷をたどって現在に至っているでしょうか。

島田 入学当時から良いピッチャーなので大事に育てようと思って、小林とも育成方針について話し合いながらやってきました。下級生の頃から実戦経験を積ませて、最上学年になったらエースとして成長してもらいたいというプランのもとにここまで来ましたが、上手く成長していると思います。欲を言えば去年あたりから長いイニングをもっと経験させようと思っていたのですが、その経験は積めませんでした。入学当時から本人はストレートには自信があったのですが、それ以外のボールがまだ実戦で使えませんでした。ストレートを生かすための変化球を磨くという取り組みは最初からしてきたのですが、自分でももう一つ武器になるボールが欲しいという強烈な自覚が秋以降に芽生え、冬場は重点的に取り組んでいました。春にはこれが上手く出来るようになったのでピッチングの幅が広がり、本人としてもここでこれを投げれば抑えられるという感覚が生まれているようです。

エースとして期待がかかる小林芯汰投手

―ほかに大川慧投手や平、中村、鍛冶とタレントぞろいです。

島田 みんな一本立ちしてもらいたいと思っていますが、小林に続くピッチャーがなかなかね。それなりにはやってくれるのですが、僕が求めているレベルが高いというのもありますが、この選手に任せたら大丈夫というレベルには到達していません。

―昨夏は4回戦で茨城高校に敗れました。勝つことが宿命づけられている常総学院としては厳しい結果だったかと思います。この結果を受けて今年のチーム作りで特に力を入れたことはありますか。

島田 勝負ごとなので勝つこともあれば負けることもある。負けた時は相手が上だった、うちに力がなかったということなので、4回戦で負けたからといって次の世代のチームづくりを変えようという風にはなりませんでした。また原点から基本を大切に一からのやり直しという感じです。勝たせられなかったのは監督である僕の責任なので僕が未熟だったということに尽きます。そのほかに僕も2020年秋から高校野球の監督になってまだ4年目ですので勉強中の身です。こういう流れでやれば良いのかなという手応えはちょっとずつつかんできたように思います。

普段通りできれば結果付いてくる

ー今年の夏は優勝候補の筆頭に挙げられています。今年優勝すると常総学院として実に8年ぶりの夏の甲子園となり、島田監督としても就任以来初めての夏の甲子園です。夏の組み合わせをみると、結構手強そうなチームが同じゾーンに入っていているように思いますが、夏の大会に向けての意気込みをお聞かせ願います。

島田 3年生にとっては最後の大会であり、秋も春も公式戦で県内負けなしの代なので、なんとか夏も頂点に立ちたいという思いです。春のセンバツでの悔しい思いもありますので、甲子園の借りは甲子園で返すしかありませんので、どんな相手でも必死に食らいついていきたいと思います。また、このチームには秋の関東大会、センバツ、春の関東大会という上位大会に出場し、いずれも勝ちを収めた経験値がありますので、それが強みなのではないかと思います。

―夏に向けて選手にはどういう話をされていますか。

島田 特に大会前にこれといって話をするわけではないです。練習をしっかりやれば結果が付いてくると思っていますので、しっかり練習していく環境に気を遣っています。相手も打倒常総で来るかもしれませんが、うちは普段通りにできれば結果が付いてくると思います。

―お忙しい中、今年もお時間をいただきありがとうございました。(聞き手・伊達康)

終わり

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

絶滅危惧種のアイドル サクラソウ展始まる 筑波実験植物園

筑波大コレクション100品種以上展示 100品種余りのサクラソウの園芸品種が並ぶ企画展「さくらそう品種展」が18日、つくば市天久保、国立科学博物館 筑波実験植物園(遊川知久園長)で始まった。筑波大学が保有する約300品種の中から、見頃を迎えた株を順次入れ替えて展示する。環境の変化などから野生種の個体数が減少しているサクラソウは、「一見地味にも見えるが、よく見ると可愛らしく、絶滅危惧種植物のアイドルとも言われる。古くから日本人の身近にあった植物でもあり、人々の暮らしから生まれた多様な園芸品種を見てもらえたら」と、企画に携わる筑波大つくば機能植物イノベーション研究センター准教授の吉岡洋輔さん(47)は話す。26日まで。約20年前に始まったこの企画には、毎年およそ5000人が訪れる。 江戸の庶民文化を知る 展示会場では、上部や背面をすだれで囲んだ3段から4段の木製縁台に、鉢植えのサクラソウが並べられる。江戸時代に観賞用に用いられた「桜草花壇(さくらそうかだん)」を再現したものだ。当時の文献や図面をもとに、上段には下向きの花、下段には上向きの花を置くなど、見る人の目線を意識した配置がなされている。すだれの隙間から差し込む光も含め、花壇全体で空間を演出する手法だ。 サクラソウは、種子とともに地下茎でも増える多年生植物で、自分の花粉では受粉せず、昆虫が運んだ異なるタイプの花粉によって受粉・受精するのが特徴だ。近年は環境の変化などにより野生種の個体数が減少し、準絶滅危惧種に指定されている。 ルーツは1種の野生種 日本では古くから園芸用として栽培され、現在確認されている園芸品種は300種以上にのぼる。その多くを筑波大が遺伝資源の保存を目的に保有している。同大での園芸品種の研究は、2003年に埼玉県の園芸試験場から約200品種の寄贈を受けたことを契機に本格化した。それ以前は野生種の研究が中心だったが、園芸品種の多様性に注目が集まり、研究対象が広がった。 栽培の歴史は1440年代、室町中期に始まった。当初は野山の花を持ち帰って育てていたものが、やがて公家や武家、僧侶へと広がり、江戸時代には庶民文化として定着した。 国内に現存する300種以上の園芸品種のルーツをたどると、江戸時代に江戸郊外の荒川流域に咲いていた1種の野生種に行き着くことが、DNA研究から分かっている。その後、生育環境によって色や形などにわずかな違いが出て、その差異に着目して人々が選抜と栽培を重ねた結果、数百年をかけて多様な品種が生まれた。花の色は白から赤が中心だが、花びらの形や咲き方は多彩で、ギザギザの縁を持つ「錦鶏鳥」や、下向きの花をつける「白滝」、縁が白く色づく現存する最古の園芸品種「南京小桜」など、野生ではあまり見られない特徴を持つ品種も多い。 江戸郊外の荒川流域に園芸品種のルーツがあるのは、庶民の暮らしとの近さを示しているという。吉岡さんは「こうした多様性は、人が珍しさを求めて選び続けた結果ともいえる。江戸時代には庶民の間でも栽培が広まり、特に後期には品種改良が盛んになり、多様性が飛躍的に拡大した」と話す。 温暖化、10日早い開花 サクラソウは、種子だけでなく地下茎で繁殖するため、環境が整えば広がりやすい特性を持つ。また、林内から河川敷まで幅広い環境に適応する能力も高い。しかし近年は気候変動などの影響も指摘され、今年は暖冬の影響で開花が例年より約10日早まった。企画を担当する同博物館植物研究部多様性解析・保全グループ研究主幹の田中法生さんは、今後は展示時期の見直しが必要になる可能性もあると話す。 一方、野生種の保全が課題となっている。かつては関東各地に自生地が広がっていたが、多くはすでに失われた。埼玉県の田島ケ原は現在も残る貴重な自生地で、天然記念物に指定されている。野生種の個体数が減少する中、筑波大学では市民と協力して品種を守る「里親制度」を市内のNPO法人とともに2005年に立ち上げ、遺伝資源の保全にも取り組んでいる。 田中さんは「来園者に人気投票を行ったところ、濃い紫色の『天晴(あっぱれ)』や、桃色の『美女の舞』などが上位に挙げられた。サクラソウの面白さは、小さな違いに目を向けて増やしてきた歴史にある。花の大きさや色だけでなく、それぞれの個性を楽しみ、自分のお気に入りを見つけてほしい」と話す。(柴田大輔) ◆コレクション特別公開「さくらそう品種展」は18日(土)~26日(日)、つくば市天久保4-1-1 国立科学博物館 筑波実験植物園で開催。開館時間は平日は午前9時~午後4時30分(入園は午後4時)、土日曜は午前9時~午後5時(入園は午後4時30分)。20日(月)は休館。入園料は一般320円。高校生以下と65歳以上、障害者などは無料。19日(日)は無料入園日。 ◆第1会場の教育等では、「さくらそうを知る」と題した、サクラソウに関する歴史や栽培方法を紹介するパネル展が開かれ、「さくらそう里親の会」が増殖したさくらそう品種の販売会が開かれる。25日(土)には、「植物園研究最前線 シコクカッコウソウ遺伝子資源から見えてきた花の色の多様性」と題する講座が、午後1時30分から開かれる。定員は30人。事前予約制。

ロボッツ、越谷に今季4連敗

男子プロバスケットボールBリーグ1部(B1)の茨城ロボッツは15日、ホームのアダストリアみとアリーナ(水戸市緑町)で越谷アルファーズ(本拠地・越谷市)と対戦し70-87で敗れた。茨城は今季越谷に4戦全敗、通算成績は15勝38敗で東地区11位。次節は18・19日、西地区首位の長崎ヴェルカとホームで対戦する。 2025-26 B1リーグ戦(4月15日、アダストリアみとアリーナ)茨城ロボッツ 70-87 越谷アルファーズ茨城|15|15|22|18|=70越谷|26|26|16|19|=87 茨城は第1クオーター(Q)で越谷にいきなり11点の大差をつけられた。第2Qもこの流れを引きずり、前半終了時に点差は22にまで開いていた。「3ポイントを最初1、2本決められたとき、自分たちがアジャストして止めることができず、後半も続けられてしまい、攻撃のリズムがつくれなかった」と陣岡流羽の反省。「こういう試合では細かいディテールが重要になると思い、前半はいろいろ調整しながらやっていたが、やはり試合の最初からしっかりプレーしなくては」とクリス・ホルムヘッドコーチ(HC)。 序盤のターンオーバーやスチールで波に乗り損ねた部分もあるが、特に大きかったのは相手チームのジョーダン・ナタイに第1Q後半だけで4本の3点シュートを決められたこと。ナタイは現役ニュージーランド代表のフォワードで越谷には3月に加入したばかり。この日は8本の3点シュートと1本の2点シュートを沈め、シュート成功率は90%に達している。 対して茨城のチーム得点は、2点シュートでは26本中17本を決めたが、3点シュートは35本中9本、フリースローは15本中9本というホームアリーナとは思えない低調ぶり。ただし後半は修正し、ある程度持ち直すことができた。 「オープンな状況なのになぜか打たず、また何か別のことをしようとしてミスが増えたり悪い結果につながることが多い。攻撃に関してはオープンになったら積極的にシュートを打っていこうと話しており、アグレッシブに攻めれば決められるだけの力は持っている」とホルムHCの分析。 守備についても後半は盛り返し、ディフェンスリバウンドやスチールの数が目立って増えた。「よりフィジカルに戦うことを意識し、さまざまなプレーに対してしっかり守ることができた。水曜日のゲームで疲れが残っていても、守備では小さな精神的ミスも許されない。切り替えなど細かい部分をもっと大事にしながら取り組んでいきたい」 この日の観客数は4143人。2021-22シーズンにB1へ昇格して以来、通算40万人を突破した。「40万人もの方々に見に来ていただけたことはとてもうれしい。勝っていても負けていても時間やお金を費やして来て、常に応援してくれるブースターの皆さんには本当に感謝しかない。皆さんのために最後の最後まで戦い、高いパフォーマンスを見せ続けることが自分たちの義務。そういうチームを作り上げてきたことを証明できるよう、今季残り7試合も全力を尽くしたい」とホルムHCは誓う。(池田充雄)

筑波大近くの「薔薇絵亭」《ご飯は世界を救う》72

【コラム・川浪せつ子】数年ぶりに筑波大学近くのロシア料理店「薔薇絵亭(バラエテイ)」(つくば市天久保)を訪ねました。「ずいぶん前からあるお店ですね」とお聞きすると、今の場所では40数年になるそうです。その前は近くの建物にテナントで入っていたとか。筑波大は創立53年ですが、そのころ開店したお店は多かったようです。 「ナターシャプレート」を注文しました。ナターシャって?トルストイの長編小説「戦争と平和」の主役ナターリアの愛称ですね。「マーシャのつぼ焼きプレート」のマーシャはマリア(女性の名前)の愛称だそうです。「マーシャと熊」というロシアの人気アニメの名前が付いたプレートもあるんですね~! ロシア料理の代表は、寒いお国柄で、温かな煮込み料理ボルシチ、ビーフストロガノフ、つぼ焼き、ピロシキ。寒いからか、お酒はアルコール度の高いウオッカ。そのお国の食べ物を通して、気候、文化が見えてきます。 日本は海に囲まれているから、魚介類を使ったお料理、おだしの文化。そして湿度の関係から、発酵食品がいろいろあるのだと思います。でも、日本は南から北に長いので、ご当地のお料理に幅がありますね。 「百万本のバラ」? お店の名前「薔薇絵亭」。思い出したのが「百万本のバラ」という歌でした。ロシアの歌謡曲を日本語に訳して、加藤登紀子さんの持ち歌になっています。そこから店名を取ったのでしょうか。当て字が面白いですね。 ロシアで思い出すものもう一つ、「おおきなカブ」という、今でも読み継がれているロシア民話です。私が幼稚園に通っていたとき、このお話のおばあさん役をしたことを覚えています。最後に「やっと、カブは抜けました」でおしまい。みんなが一緒になってカブを抜くことができるというお話です。 そう、みんなで力を合わせたら、困難なことも解決できる。昔から言い伝えられてきたのではないかな。世界中、ケンカしないで、みんなで力を合わせたら、温暖化や紛争も解決できる…かもね。(イラストレーター)

46人の100作品を一堂に 「茨城現展」始まる 県つくば美術館

個性を尊重し自由な表現活動を行う美術家団体「現代美術家協会茨城支部」(佐々木量代支部長)の第42回茨城現展が14日から、つくば市吾妻、県つくば美術館で始まった。同支部会員など約46人の美術家による油絵、デザイン、立体作品、工芸、写真などさまざまなジャンルの作品計100点が一堂に展示されている。佐々木支部長は「具象よりも抽象の方が多くなっている。その中で若い人がどんどん伸びていっている」と話す。 同協会は1948年に創設され、全国で約400人の作家が所属している。「現展」は関西、名古屋でも移動展が開催されるほか、全国16支部で地域展が催されている 佐々木支部長の水彩画は「混沌からの飛び立ち」というタイトルで、F80号を2枚重ねた縦1.46×横2.24メートルの大きな作品。「現代は混沌とした状態が続いている。早く良い世界になって欲しい」という思いを込めた。絵は鳥をイメージしたものを切り張りなどしながら抽象画としてまとめた。完成まで1年を要した。 会場には本部賛助作品として、渡辺泰史さん、八幡一郎さんの作品が飾られ、ほかに前支部長の佐野幸子さん、元JAXA筑波宇宙センター地球観測研究センター長の福田徹さんの作品が飾られている。福田さんは、「光の競演」など宇宙をテーマにした写真などを出品した。 昨年に続き、つくば市の筑波山麓で有機農業をしながら絵を描いたり演劇活動をする障害者施設「自然生クラブ」の知的障害者が描いた作品も展示されている。「自然生クラブ」で絵画を担当する安部田奈緒美さんは「NHK Eテレの『あがるアート』という番組に出たことがきっかけで現代美術家協会からオファーをいただいた。(知的障害者たちの)色彩豊かな絵を見て、アカデミックな教育を受けた方はびっくりする。ぜひ皆にも見に来てほしい」と話す。 会場を訪れた市内に住む善里賢子さんは「知り合いが出展しているので、毎年来ている。絵は詳しくないけれど優しい感じがしてとても良い」と語った。(榎田智司) ◆同展は14日(火)~19日(日)まで、つくば市吾妻2-8、県つくば美術館で開催。開館時間は午前9時30分~午後5時(最終日は午後3時まで)。入場無料。問い合わせは電話029-876-0080(同茨城支部)へ。