第106回全国高校野球茨城大会は2日目の7日、J:COMスタジアム土浦での第2試合で、土浦湖北が牛久栄進と対戦し7-9で敗れた。2020年の独自大会では4校優勝の一角を占めた強豪校が、1回戦で早くも姿を消すことになった。
土浦湖北は立ち上がりの乱れが尾を引いた。1回表は2四球と3失策により無安打のまま3失点。3回表には1安打と2失策で1死満塁とされ、次打者の三塁ゴロはベースに当たってバウンドが変わり2点適時打、その後もエラーと犠牲フライで1点ずつを失い、この時点で0-7と大きく引き離されてしまう。
反撃を開始したのは3回裏。9番 笹島琉星の左前打を皮切りに、1番 柿沼颯馬の四球と3番 真家陽大の右前打で1死満塁とすると、4番 来栖孝保の左前打と6番 奥畑優悟の左前二塁打などで4-7と追い上げた。
その後はともに2点ずつを加え、7回裏には逆転機が到来。2四死球と捕手の打撃妨害で2死満塁とし、打席には8番の船見勇飛。急きょベンチ入りが決まり、途中出場を果たした1年生だ。「1年で初めて大きい大会に出て緊張したが、守備機会や打席を経てだんだん楽にプレーできるようになってきた。この打席では粘っていけたらと思ったが、打ち損じてしまった」。結果は一塁ゴロで、チャンスを生かすことはできなかった。
8回裏には真家主将がこの日3本目のヒット。「変化球が外れたので直球にヤマを張り、ドンピシャだった」とのコメント通り、思い切りスイングすると打球は右越えの三塁打。2点差に追い上げるが、反撃もここまでだった。
「相手投手は手強く、点はそう取れないだろうと思ったが、よく追い上げてくれた」と土浦湖北の土佐一成監督。今年は3年生が4人しかいなかったが、「自分たちは元気とノリが持ち味」と話す真家主将を中心に、去年までの勢いを持続して頑張ってくれたという。「エラーは痛かったが、この悔しい気持ちを下級生が引き継ぎ、秋以降また頑張ってくれたら」と土佐監督は願っている。(池田充雄)