木曜日, 2月 5, 2026
ホームつくば平家物語を語り奏でる琵琶演奏会 29日つくば ウクライナ出身のチェロ奏者 推し

平家物語を語り奏でる琵琶演奏会 29日つくば ウクライナ出身のチェロ奏者 推し

琵琶の演奏会「琵琶へのいざない~平家物語の無常観と哀れ」が29日、つくば市遠東、老人福祉センターとよさとで開かれる。大子町在住の琵琶奏者、谷田部晃功あきのりさん(47)が平家物語の演目「敦盛」と「能登殿最期・壇ノ浦」を披露する。つくば市在住の物理学者でオペラ演出家の大須賀ケネス鬨雄ときおさんによる講演も催される。

それほど感動したなら

音楽を通して世界の国と人々への関心を深めようと、つくばでさまざまな国の音楽講義や演奏会を開催しているボランティア団体「世界音楽の旅つくば発」(石井由美子代表)が主催する。

今回、琵琶の演奏会を発案したのは、代表の石井さん(63)が支援しているウクライナ出身のチェロ演奏家、トルマチョヴ・グリェブさんから琵琶奏者の谷田部さんについて聞いたことがきっかけ。グリェブさんはつくば市に住む妻の姉を頼り、昨年つくば市に避難してきた。来日後、谷田部さんの演奏を聞いて感動。石井さんに思いを伝えた。

石井さんは「考えてみると学校では西洋の音楽ばかり習ってきて、日本の音楽を知らないと気が付いた。グリェブさんがそれほど感動したのなら演奏会を開催したいと思い、谷田部さんにお願いした」と話す。石井さんも谷田部さんの演奏から琵琶の魅力を知り、日本の音楽について勉強している。

演奏会のちらし(同)

アニメ映画のレコーディングに参加

谷田部さんは2016年から正派薩摩琵琶の後藤幸浩さんに師事している。後藤さんは22年に米ゴールデン・グローブ賞にノミネートされたアニメ映画「犬王」や、テレビアニメ「平家物語」の琵琶監修、演奏を担当しており、谷田部さんも「犬王」のレコーディングに参加している。

都内で活動するエレクトリックベースの奏者だった谷田部さん。ロック、ジャズ、ソウルなどさまざまな音楽を聞いていた。特にアフリカにルーツを持つブラックミュージックに傾倒していく中で、「音楽の中にプレーする人のエネルギーやパワーを感じ、日本人としてのルーツは何か考えるようになった」と言う。日本人の精神を元につくられる音を奏でたいと現在、琵琶奏者として活動している。

平家の怨霊を鎮魂

鎌倉時代に成立した軍記物語「平家物語」は、盲目の琵琶法師が琵琶をかき鳴らし語り伝えられてきた。この語りの演奏様式は一説には12世紀末頃から始まったとされる。谷田部さんは、琵琶には死者の意をくみ、冥界とつながる力があると話す。「平家物語は武勇伝のようなものだと思いがちだが、そうではなく非業の死をとげた平家の怨霊への鎮魂の意味合いがあるとされている。慈悲と優しさの物語だからこれまで語り継がれてきた。一生懸命生きた人々に思いをはせながら演奏したい」と演目への思いを話す。

「世界音楽の旅つくば発」は、石井さんが2020年にがんを患ったことや世の中がコロナ禍に見舞われたことから、閉塞感を打ち砕きたいと、同年12月、世界の音楽についての講義を企画し、オンライン配信を始めた。インドネシア、ベネズエラ、ブータン、フィリピン、パプアニューギニアの音楽など、普段あまり耳にすることのない音楽について解説する配信が好評を博し、昨年からは外にも活動の場を広げて、市内の小中学校やまつりつくばなどで年10回ほど演奏会を開催している。(田中めぐみ)

NEWSつくばを見た中高生は500円

◆「和楽器の世界 琵琶へのいざない~平家物語の無常観と哀れ~」は6月29日(土)、つくば市遠東639-1、老人福祉センターとよさとで開催。第1回は午後1時から2時15分、第2回は午後3時から午後4時15分。受付は30分前から。入場料は中学生以上1000円。NEWSつくばを見た中高生は500円。申し込みはこちら。問い合わせは同会のメールまたは電話080-5089-0617(石井さん)へ。

当日は能登半島地震義援金募金箱を設置する。寄付金が1000円以上の人は花の苗を、2000円以上の人は花の苗と谷田部さんが特別栽培した奥久慈大子産「立神米」をプレゼントする。集まった寄付金はつくば市社会福祉協議会を通じて寄付する。

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ふるさとのない時代《くずかごの唄》154

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消費期限切れ食品を冷凍自販機で販売 つくばまちなかデザイン

保健所が販売停止を指導 つくば市のまちづくり会社「つくばまちなかデザイン」(つくば市吾妻、内山博文社長)が設置、管理する冷凍食品自動販売機で、1月9日から14日までの間、消費期限切れの食品が販売されていたことが分かった。つくば保健所の指導を受けた同社は、該当食品の販売を17日から停止し、現在までに同自販機による全食品の販売を停止している。 同社は購入者に対し返金対応を行うとしているが、同社による事態の告知は自販機への貼り紙と、冷凍食品製造事業者を含む飲食店経営者による有志グループ「旨がっぺTSUKUBA(つくば)」のインスタグラムとフェイスブックなどに限られ、つくば市が出資する第3セクターとしての説明責任が問われる。 販売が停止された自販機は、つくば駅前のつくばセンター広場ペデストリアンデッキ上に設置されている。同社がSNSと自販機に掲示した「お知らせ」によると、販売された消費期限切れの食品は「8大アレルゲンフリー 米粉の焼き菓子おまかせ3点セット」。1月9日、12日、14日の3日間に計4点が購入されていたことが確認されている。消費期限は、購入された時で最大で1週間が過ぎていた。その他に、消費期限が最短で1日以内だった1月1日と6日に購入された2点についても返金するとしている。 コロナ禍発 同自販機が設置されたのは2023年。つくばまちなかデザインが、市内などの飲食店経営者などによる有志グループ「旨がっぺTSUKUBA」とともに立ち上げた実行委員会のプロジェクトとして設置した。同グループは、コロナ禍による外出自粛が呼び掛けられた2020年に、県内飲食店のテイクアウト情報をフェイスブックで発信していた活動を母体としている。冷凍自販機設置に際して同実行委は、PR費用などに充てるとしてクラウドファンディングを実施し、46人の支援者から56万9590円を集めた。 告知は貼り紙と飲食店グループのSNSのみ 消費期限切れ食品の販売が発覚したのは1月17日。まちなかデザインは同日、「旨がっぺTSUKUBA」のインスタグラムとフェイスブックに掲載した同社名義の「消費期限切れ商品の販売に関するお詫びとお知らせ」で、問題が起きた経緯について「弊社による商品管理不足とコミュニケーションの不調」によるなどと説明し、返金対応を行うとした。同時に、自販機に貼り紙を貼り、購入者に連絡を呼び掛けている。一方で、食品の自販機の設置者であり、商品の管理責任を負うまちなかデザイン自身の公式ホームページや、会社のSNSアカウントでは、2月2日時点で、消費者に対する説明や購入者への呼び掛けは行われていない。 社長「大きな問題は起きてない」 取材に対して同社の内山社長は、今回の経緯について、「旨がっぺTSUKUBA」のSNSに公表した文書を念頭に、「あそこに書いてあることが全て」とし、「体調が悪くなったなど、特段、消費者から問い合わせもなく、大きな問題が起きているということはない。問題等があれば、しっかり発表する」と述べ、問題発生に関する詳細な経緯の説明を避けた。 また、市民からの疑問と不安の声を受けて取材を始めたことを伝えると、「『市民の方から』と言えば、なんでも話さなければいけないのか。その方から直接問い合わせをいただければ、私どもも真摯(しんし)に対応する」と述べた。今後については「保健所の指導を受けながら、誰の責任で、どう行うべきか考えていきたい。再開については、はっきりした段階でお伝えしたい」とした。 複数業務兼ね管理行き届かず つくば保健所によると、保健所が事態を把握したのは、問題が発覚してから2日後の19日。問題となった冷凍自販機に食品を納入している業者からの通報がきっかけだった。この時点で該当食品の販売は停止されていたが、まちなかデザインから保健所への連絡はなかった。そのため保健所は同日、同社に電話連絡し、同社が保健所を訪問。保健所は食品衛生法に基づき、施設の衛生管理状況や取扱者の衛生教育などを評価する「食品衛生監視指導表」を交付し、事態改善に向けた指導を同社に対して行っている。 同保健所は「自販機の設置者であるつくばまちなかデザインが、納入された商品の管理と自販機への補充を行ってきた」と、設置だけでなく、商品管理もまちなかデザインが担っていたとした上で、問題が起きた経緯については「自販機販売の担当者が、他の複数業務を兼ねていた。人手不足の中で、商品管理が行き届かず、期限切れの商品が販売された」と原因や背景を分析する。 今後、まちなかデザインから提出される改善案を見た上で、改善措置が図られたと判断した段階で、販売再開が可能になるとしている。 今回の「消費期限切れ」について保健所は「食品表示法により、健康被害の恐れから消費期限が切れた商品を販売することはできない。期限が切れた食品は、もう食べられない状態」にあるとし、厳格な管理が必要との認識を示した。一方で、今回販売されたのが冷凍食品であることから重大な健康被害に直結しにくいとの見方を示し、より期限に猶予期間のある「賞味期限」表示が適切だった可能性にも言及した。 市がどう考えているか知りたい  今回販売された焼き菓子をこれまでたびたび購入してきたという、ブックカフェ「本と喫茶サッフォー」(同市天久保)を経営する山田亜紀子さんは「丁寧に作られていて、安心して食べられるお菓子。美味しくて、好きで食べていた」と話し、自身も食品販売に携わる立場から「食品管理は食中毒を出せば営業できなくなり、経営に直結する問題。一番気を使う部分だ」と指摘する。 さらに「自販機は市民以外も含め誰でも購入できる場所にある。本来、安全を最優先しなければならないはずなのに、食べ物をずさんに扱っている印象を受ける」と不安を口にした。さらに「こうした会社に市が税金を出資している。市としてどう考えているのか知りたい」と話した。 市と会社に説明責任ある これまで市議会でたびたび同社の経営状況や将来負担などについて質問してきた山中真弓市議は「市は、まちなかデザインに6000万円を出資し、指定管理者に指定して、自販機が設置されている場所を含むつくばセンター広場の管理を任せている。市民の税金が投入されている以上、同社は市民に対して問題を説明する責任がある」と指摘する。 その上で、「自販機が設置されている場所は市の土地であり、市職員が同社の取締役に入っている。市が無関係とは言えない」とし、「市にも、市民に対して説明する責任がある。また、まちなかデザインが食品を扱うノウハウがあるのか、確認する必要がある」と述べた。 市は保健所に委ねる姿勢 一方、つくばまちなかデザインを担当する同市学園地区市街地振興課は今回の件について「(まちなかデザインは)保健所の指導に従ってもらいたい」との認識を示すにとどまっている。(柴田大輔)

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【コラム・浅井和幸】言葉は、その発する人の思いを相手に伝えるための道具です。そして、その言葉を受け取る人の解釈によって意味が変わることがあります。さらに、その人が相手に伝えるときに使われて、会話が成立します。 「白くてふわふわしている」という言葉も、発信した人と受け取った人とが思い浮かべるものが全く同じであることはほとんどないでしょう。経験も、その時の気分も、何を優先順位とするかも違う、それぞれの人生を生きているのですから。 相手との違いが分かっていると、より分かってもらおうと発信側も工夫するものです。違うことが分かっていると、より分かろうと受け取る側も考えます。初めて会う、違う文化の人には、ていねいなコミュニケーションを取ろうとするものです。 以前、学者の方から笑い話で聞いたことがありますが、世界各国から研究者が集まる学会などで、たどたどしい英語でコミュニケーションをとっているときは気持ちが通じ合う感覚があるのに、長年連れ添った妻とは同じ日本語で話をしているにもかかわらず、お互いが相手の言っていることが分からなくなることがある、と。 ていねいな対話とか情報交換 私たちは、関係性の距離によって、コミュニケーションがていねいになったり、雑になったりします。もちろん、ある程度お互いの癖が分かっているのに、ていねい過ぎるやり取りは無駄な時間を使います。簡単にした方がよいこともあるでしょう。 うまくいっているときは、コミュニケーションは端折(はしょ)ってもよいと思います。しかし、コミュニケーションがうまくいかないときは、自分の言いたいことを分かってと我を通すだけでなく、ていねいな対話とか情報交換が必要になります。 意外なことではありますが、ケンカをしている両者が実は目的や希望が相反することでないことは多いものです。それどころか、同じであることも珍しいことではありません。ケンカしている相手の言葉は聞きたくないでしょうが、相手の話したいことを理解することから始めましょう。(精神保健福祉士)