木曜日, 6月 11, 2026
ホーム土浦実際にどう対応? 「合理的配慮」義務化スタート 土浦

実際にどう対応? 「合理的配慮」義務化スタート 土浦

情報不足に戸惑いも

改正障害者差別解消法の施行に伴い、段差があればスロープをつけるなど障害の特性に応じた配慮をする「合理的配慮」が1日から民間事業者にも義務化された。実際にどう対応すべきなのか、現場では情報不足からくる戸惑いの声も聞こえてくる。実際の現場で事業者や当事者はどのように課題に向き合っているのか、土浦で話を聞いた。

一部でも助成があれば

「絶対にやりたくないのは入店拒否」だと話すのは、昨年、土浦市川口にオープンした古書店「生存書房」の店主・藤田康元さん(57)だ。

同店は、歩道に面した入り口に15センチほどの段差が2段あり車椅子の人が一人で入店するのは難しい。大幅なバリアフリー改修は費用面から現実的ではない。そこで藤田さんが最初にとった「配慮」が、入り口前に「ハンドベル」を置くことだ。玄関にチャイムをつけても歩道からは手が届かない。車椅子でも店主を呼び出せると考えた。

手に取りやすい場所に置かれた古書店のハンドベル

「入り口にスロープがないことでバリアを感じる人はいるはず。入店を諦めさせているかもしれないと思った。諦めないで店主を呼んで欲しいという意味を込めた」と話す。後に折りたたみ式の簡易スロープを購入し、必要な時だけ設置できるようにした。費用は約4万円。ネットで購入したものだ。「これが個人店でできる範囲。出費は厳しい」とこぼす。「大規模な改修費用とまでは言わないが、せめて一部でも助成があれば」と希望を話す。

障害者以外のためにもなる

土浦市乙戸で料理店「ママのごはん」を営む高橋理恵さん(62)は、2017年のオープン時から入り口にスロープを設置しトイレに手すりをつけてきた。障害のある夫の助言からだった。高橋さんは、スロープや手すりのおかげで「車椅子のお客さんが増えた」と言い、喜んでくれるのは障害者だけではないとも話す。

「ママのごはん」入り口に設置されたスロープ=同市乙戸

「つえをついていたり歩幅が小さかったりする高齢者や、ベビーカーで来るお客さんも『入りやすい』と言ってくれる」。何より自分も歩きやすい。「大きな荷物を抱えて段差を上がるのは大変ですから」。

様々な人が出入りする中で必要な「配慮」が身についた。車椅子に限らず、ベビーカーに子どもを乗せたままテーブル席に着きたい人にも、さっと椅子をどかして対応する。

大切なことは、当事者との接点を持つことだと指摘する。「私は身内に障害があることで気づいたことはたくさんある。うちの店には車椅子のお客さんが来るのを他のお客さんもわかってくれているから来店時に手伝ってくれる」と言う。

「ママのごはん」を営む高橋理恵さん

一方で「個人の飲食店だと対応が難しい事情もわかる」と、合理的配慮の実践を躊躇する個人店にも思いを寄せる。実際に家族で外出して入店できないこともあった。「行く前に『車椅子でも入れます』と聞いても混んでいて入れないこともある。車椅子や障害のある人が来ることが前提になっていないお店は多い。私も家族に障害があるなど身近でなければ、必要な配慮への気づきはなかったかもしれない」

4月からの義務化については「(行政などから)手紙での通知などはなく、商工会に入っているわけではないので情報を得る機会が限られていた」といい、周知の不足を指摘する。実際に街で話を聞くと「義務化は知らなかった」と言う人は少なくない。

特性の理解を

同市で障害者福祉の課題に取り組む目黒英一市議(54)は、合理的配慮で大事なことは「特性を理解すること」だと言い、そのためにも「当事者の生の声」に触れることが欠かせないと話す。目黒市議は知的障害を伴う自閉症のある子の父としても活動している。

「知的障害のある方は、性格と同様に個々の特性がある。大きい音が苦手だったり、飛び跳ねたり声を出してしまったりすることもある」。周囲が障害の特性への理解があれば、大きな音が苦手な人と大声を出しがちな人を隣り合わないよう配慮することで、互いに心地よく過ごすことができると指摘する。

「子どものうちから合理的配慮を学ぶべき。(今の社会は)障害のある人が世の中に適応していかなければいけない状況にあるが、障害のある人の目線で物事を考えられれば」とし、「当事者との接点を持つことで『スロープつけなきゃだめだよな』という気持ちになる。合理的配慮は、スロープをつけておしまいではない。大切なのはそこから先。どうすれば車椅子でも通りやすくなるか、接客にはどう気を遣えばいいか。相手のことを考えられることが大事」だと語る。

当事者の声を聞いてほしい

「障害の当事者は、こんな時はどうすればいいのかというアイディアを十分持っているので、まずは当事者に聞いて欲しい」と話すのは、当事者として障害の理解啓発活動をする「茨城県に障害のある人の権利条例をつくる会」共同代表の生井祐介さん(46)だ。同会は、2015年に施行された障害者への差別を禁止する県障害者権利条例を作るために発足した。生井さんは合理的配慮についてこう思いを話す。

「当事者の声を聞いてほしい」と語る、生井祐介さん(中央)

「『過重な負担』というのがあるが、初めから断るのではなくその場で当事者に相談して欲しい。例えば商店の入り口に段差があって車椅子で店内に入れなければ、当事者の希望を聞いて商品を入り口まで持ってきて選んでもらうこともできるし、車椅子を何人かで持ち上げてあげることもできるかもしれない。私たちはそのやり方を説明できる」

「『うちは無理なんです』と断らずに相談してほしい。解決策が見つかれば僕たちも行けるお店が増える。よりいい関係が作れるはず」と語る。

店舗入り口に置かれる取り外し可能な簡易スロープ

7市村に助成制度

県内には現在、合理的配慮への助成制度がある自治体が7市村(つくば、水戸、ひたちなか、取手、つくばみらい、那珂市、東海村)ある。生井さんは「制度を使えばスロープの設置などもしやすくなる」とし、「茨城には『障害者権利条例』があり、全ての差別を禁止すると言っていることも忘れないでほしい」と思いを述べる。

合理的配慮の義務化に関して土浦市は、周辺自治体などで実施されている助成制度については「制度を実施する予定はない」とする。また、合理的配慮は「障害者との建設的対話を通じて事業者が提供できることを考え、実施に伴う負担が過重であれば、過重でない代替方法を対話を通じて見つけていくことが法の趣旨」であるとし、「合理的配慮の具体的な取り組み例を紹介していくことはできる」と述べ、県障害者差別相談室や市障害福祉課への問い合わせを求めている。周知活動については今後も継続していくとしている。(柴田大輔)

【メモ】合理的配慮とは、段差があればスロープをつけたり、声や音が聞き取りにくい人に対して手話や筆談ボードを用意するなど障害の特性に応じた配慮をすること。時間を調整するなどルール・慣行の柔軟な変更も合理的配慮に当たる。障害がある人もない人も平等に社会に参加できることを目的としている。

障害を理由に来店を拒否したり、サービスを提供する時間や場所を限定するなど条件をつけることは「差別」にあたり、「障害があるからと特別扱いはできない」「前例がない」と、求められた配慮を無碍(むげ)に拒むことは認められていない。一方で、事業者にとって過度の費用負担や物理的に実現不可能な場合など、「提供に伴う負担が過重でない」ことが提供範囲とされている。

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

1コメント

1 Comment
フィードバック
すべてのコメントを見る
スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最新記事

かすみがうら市 土浦市に合併要望へ

2005年以来の激震 平成の大合併によるかすみがうら市誕生以来、地域に戸惑いが生じている。かすみがうら市議会が16日に、土浦市との合併を前提とした市政の転換と、合併相手となる土浦市と同市議会への要望を進める議案を議員提案することが明らかとなったためだ。 合併はかつて土浦市、旧霞ケ浦町、旧千代田町、旧新治村の4自治体間で協議されたが合意に至らず、2005年3月に旧千代田町と旧霞ケ浦町の2町がかすみがうら市に新設合併、翌年に旧新治村が土浦市に編入される形で現在に至る。 かすみがうら市の宮嶋謙市長は今年7月の任期満了で引退を表明している。市議会発の今回の合併要望は、宮嶋市長続投無しという状況により、7月に行われる市長選を見据え、新市長への最大の継承となる。 広域連携の基本姿勢を重点課題に かすみがうら市でこの課題の矢面に立つ経営企画課は「トップレベルの対話があったようだがまだ何の指示も降りてきていない。冷静に対処しなくてはならない」と語る。 折しも2026年度は、市政の根幹政策である第2次総合計画・後期5カ年計画の総仕上げの年度でもある。同課では市民アンケートをとり、今後ワークショップなどを通じて、2027年度スタートの第3次総合計画策定作業に入っている。合併協議が現実のものとなれば、この一大事業は大きく影響を受ける。 「総人口、財政規模から、当市が土浦市に編入される形を変えることはできないだろう。しかし、かすみがうら市のまちづくり理念は次期総合計画内でも重要なテーマ。当市だけでは乗りきれない、解決しなくてはならない課題というものがあり、広域連携を掲げて市民生活の支えにしようとしている」(経営企画課) この広域連携というテーマを土浦市に提案する合併要望の柱とすることで、「まさかの寝耳に水」に同市職員は取り組もうとしている。 「市の総人口は緩やかに自然減をたどっているが、産業支援やまちづくり政策を通した社会増もある。合併によって将来の居住地受け皿や豊かさを誇れる自然環境といった地域資源を、どのように生かしていくかも考えていくことになるだろう」 市民は冷静に事態を受け止めているようだが、「約20年、かすみがうら市という名称に慣れ親しんできた。これが消えていくと寂しさを禁じ得ない」といった声が聞かれた。 商都のカンフルになるのか かすみがうら市議会で議案が可決されれば、同市の要望を受け取る形となる土浦市政の現場は、困惑の表情だ。土浦市は9日「現時点ではかすみがうら市議会の動向を注視している段階であり、コメントを差し控える」と発表した。同市政策企画課は「上層部からの指示通達は何もない。今は動向を見守るだけ」と述べる。 2006年に旧新治村を編入し、市域の拡大と工業団地など産業誘致基盤を得た土浦市は、半面、歴史を積み重ねてきた中心市街地の地盤沈下という課題を抱えている。市政策企画課は「(合併のメリットや効果を)今は語る時ではない。中心市街地の活性化と、将来延伸してくるつくばエクスプレスの受け皿づくりといった課題に向き合わなくてはならない。合併の先にある可能性を、どこに見出していくべきかはこれからのテーマと認識している」「(両市とも)互いに人口減の問題がクローズアップされているが、土浦市における人口の社会増も地道な取り組みの持続によるもの。合併のための議論が始まれば、真剣に受け止めていかねばならない」とする。 かすみがうら市でも「社会増減は年度によって異なるが、2024年度に民間の人口戦略会議で分析された『消滅可能性自治体』には名を連ねなかった。条件付きで持続可能な分類という可能性は、かすみがうら市が守り継承すべき財産」と未来を見つめる。持続性という問題は、茨城県内では大半の基礎自治体が内包している。(鴨志田隆之)

市長「事業者は共生ガイドライン当然守る」【つくばに日本最大級のデータセンター】

つくば市、五十嵐立青市長の定例記者会見が9日開かれた。同市大穂地区で建設が始まったデータセンターからの莫大な排熱など専門家が環境影響に懸念を示している問題について(5月19日付、同20日付)五十嵐市長は「日本データセンター協会が5月に地域共生ガイドライン(※メモ)をつくった。共生ガイドラインは事業者としても当然守っていきたいということ。今、環境を無視したり、地域住民を無視して事業を進めることは基本的に起こりえない」との見方を示した。 大穂地区のデータセンターは、グッドマンジャパン(東京都千代田区)の特定目的会社が同市開発公社から約46ヘクタールの用地を取得し建設を進めている。将来的に国内最大級の100万キロワットのデータセンターを建設する見通し。これに対し専門家は、100万キロワットのデータセンターが完成すれば、現在のつくば市全体の排熱量の2倍が同市大穂の予定地から排出され、夏の猛暑時などは周辺住民の健康影響が懸念されるなどと指摘している。 9日の定例会見で五十嵐市長は、100万キロワットのデータセンターから排出される排熱量が、現在の市全体の排熱量の2倍になると専門家が試算していることについて「電力量から想定すれば排熱量はこれぐらいになると当然計算できる」とする一方、「最新の施設を導入すると事業者から聞いており、周辺に悪影響にならないようモニタリングを継続していくことも事業者から聞いているので、きちんと進めていってもらえると思っている」とした。 一方、具体的な設備の冷却方法や周辺環境への排熱量について事業者からヒヤリングしているのかとの記者の質問に対し五十嵐市長は「正確な数字は実際に稼働してみないと分からない。現時点でこれというものは示されていない」と答えるにとどまった。 その上で五十嵐市長は「市とさまざまな形で協議してくためにも、(事業者と)協定締結などをする方向で進めている。市が言わなくても、企業価値の面で、事業者が環境投資をした方が企業としての相対的な価値が高まると日本だけでなく世界中でなっていると思う」などと話した。 一方、大穂地区の住民団体が住民説明会の開催を要望し現在、署名活動をしていることについては「データセンターの地域共生ガイドランの中で、コミュニケーションをとるということはひじょうに重要だとしている。地域にきちんとていねいに説明してほしいということは、われわれとしても(住民団体の)署名の話を伺う前から継続してしている」とし、市として前向きに対応する姿勢を見せた(6月8日付)。 住民団体「『ガイドライン守ってくれるはず』は無責任」 五十嵐市長の見解に対し、事業者による住民説明会の開催を求め現在、署名活動を展開している地元大穂地区の住民団体「データセンターから市民を守る会」(6月8日付)の柳町弘幸会長は「データセンター開発は、つくば市が土地を売却し、用途地域を変更し、開発許可を出したことで実現した。いわば、つくば市自身がこの計画の起点となっている。その行政のトップである市長が、法的拘束力のないガイドラインを根拠に『事業者が守ってくれるはず』と述べることは極めて無責任。本来であれば、市が事業者に対して住民説明や環境配慮を求め、その履行状況を確認する立場にある」と話す。 さらに「現時点で地域住民との共生が実現しておらず、住民から不安や懸念の声が上がり続けているにもかかわらず、市はグッドマンジャパンに対して説明会の開催や追加的な環境調査を求める行政指導を行ってこなかった。その結果として住民との信頼関係が構築されず、不信感だけが拡大している。開発許可権者として適切な指導を行わなかった行政の責任は重く、その行政を統括する市長には監督責任があると思う」とし、さらに「市長は排熱が巨大になることは認めたが、その影響は調べていない。これは大きな問題」だなどと指摘している。(鈴木宏子) ※メモ【データセンター地域共生ガイドライン】データセンターの事業者団体、NPO日本データセンター協会(東京都千代田区、理事長・田中邦裕さくらインターネット社長)が今年5月に策定したガイドライン。地域とのコミュニケーション、データセンターが周辺の気温に与える影響、騒音、景観や地価など、地域との共生のためにデータセンター事業者が遵守すべき事項などについて記している。つくば市大穂でデータセンターの建設を進めるグッドマンジャパンも、同協会の正会員になっている。一部のデータセンターで環境や防災上の懸念をめぐり近隣住民との関係が悪化するなど問題が顕在化し始めていることなどをめぐり、総務省と経産省の有識者会議が「データセンターの整備にあたっては、地域との共生は大前提で、事業者は近隣住民にていねいな説明の機会を設けるなど適切な対応を進めていくことが重要」との方針が示されたことを受けて策定された。

がん治療を始めてから5カ月《ハチドリ暮らし》62

【コラム・山口京子】がん治療のため抗がん剤を半年使いますと言われてから、5カ月がたちました。3泊4日の抗がん剤点滴入院と、退院して10日間の静養という、2週間を単位とした抗がん剤治療を繰り返し、10回目の治療を終えて退院。直近の腫瘍マーカーのCEAは5.2。医師からは、この状況でMRIなどの検査で腫瘍が小さくなっていれば、手術を検討しましょうとのこと。 長いような、あっという間であったような…。やっぱり冷静ではない自分がいました。そもそもがんの状態は? 体に入れた薬剤はなんだったのか。薬名は? 効果や副作用は? 初診の見立てで、肛門縁より3センチの場所に出来ており、2センチ程度の大きさで腸管の半分くらいを塞(ふさ)いでいるとのこと。その後の検査で、がんは腸管の外にはみ出ていて、肝臓に3つのがん、両肺には小さながんが10ケ以上、リンパへの転移。診断はステージⅣの末期がん。 治療後のことはイメージできない 受けた治療は、「アバスチン+FOLFOX」といい、アバスチン(一般名ベバシズマブ)とエルプラット(成分名オキサリプラチン)、5-FU(成分名フルオロウラシル)という抗がん剤と、レボホリナートという5-FUの作用を強める薬剤との組み合わせでした。アバスチンは血管新生阻害剤という分子標的治療薬。エルプラットはアルキル系白金製剤で細胞分裂を阻害するもので、蓄積毒性があります。5-FUは代謝拮抗薬で、やはりがん細胞の増殖を防ぐものです。 治療は、がんを小さくする、広がりを抑える、がんによる症状を軽くするという効果が見られる一方、正常な細胞への副作用も見過ごせません。効果も副作用も個人差が大きいと言われました。自分が治療を受けてどうなるのかは、実際に治療をしてから事後的にわかるものです。事前に分からないということは、賭けの要素が大きいのでしょう。 やってみての効果は、マーカー値の低下、がんの縮小。肛門の違和感が消え、血便もなくなりました。現れたのは、脱毛、手足の指の変色やしびれ、足裏の違和感、嗅覚と味覚の異常、口内の渇き、疲労や食欲不振、気持ちの悪さ、倦怠感…、そうした身の置きどころのなさ。そして、血液検査の数字に現れるシグナル。抗がん剤により骨髄の機能が抑えられることで、血液の中の白血球や赤血球、血小板などの減少。肝臓や腎臓の機能低下。ただし、そうした症状は軽い方だったと思います。 治療が終わる後のことはイメージできていませんでしたが、手術ができるなら、次の展開に進めるのでしょうか。(消費生活アドバイザー)

高規格救急車を導入 筑波大附属病院 都市開発が寄贈

筑波大学附属病院(つくば市天久保、平松祐司病院長)は新たに高規格救急車を導入した。8日、同病院救急外来前で、導入披露式が催された。不動産開発会社、都市開発(つくば市吾妻、塚田純夫社長)が寄贈した。 高規格救急車は。車内で救急救命処理を行うための広い空間と専用資機材を備えている。近年、大きな病気やけがなど急性期治療後の患者を大学病院から地域の医療機関に搬送するケースが増えていることなどから導入した。 さらに、重症の小児症例などで、大学病院の急性期診療チームが地域の医療機関に赴き、安全に大学病院に広域搬送したり、災害時には災害派遣医療チーム(DMAT)が医療支援活動にも取り組むという。 導入された車両は、トヨタ・ハイエースをベースとした8人乗りで、車幅が広く、電動ストレッチャーの導入により一人でも楽に患者を搬送することが出来るという。感染対策としては、運転席との間にガラス戸を設け、車内で隔離出来る仕組みになっている。車体の上部には筑波大病院のマークが表示され、ヘリコプターから確認出来る。価格は約3000万円。 8日の導入披露式には永田恭介学長、平松病院長、寄贈した都市開発の塚田社長らが出席した。 永田学長は「都市開発さんには日頃から大学の教育研究事業活動や社会活動にも協力いただいている。地域医療は公的な支援だけでなく地域や社会からの支援を受け初めてその活動を最大にすることができる。開学50周年にも合わせた新救急車の寄贈ということに大変感謝している」と話した。 塚田社長は「自分は地元出身で、筑波大学病院にもお世話になったことがある。地域医療は、地域にとって大変重要なことであり、なんとかしたいという思いがあった。これからも地域のために貢献していきたい」と語った。