県内の小学4年生が河川での体験活動を通して学んだことを標語にする「『水辺に親しむ野外体験学習』標語コンクール」で、つくば市内の小学生16人が県知事賞など5つの賞に選ばれ13日、同市役所で表彰式が催された。
16人は栄小、栗原小、秀峰筑波義務教育学校の4年生で、桜川でフナの稚魚を放流し、体験を通して学んだことを標語にした。今年度は237人の応募があった。
県知事賞に選ばれたのは、栗原小の桜井琴乃さんの「よごしたかんきょう 未来のわたしたちにかえって来る」、つくば市長賞は秀峰筑波の井上結衣さんが作った「フナつかみ 子どもをはなし ふやしてこ」、同市教育長賞は同校の植松瑞希さんの「フナのち魚 全員むれてぼうけんだ」など3句が選ばれた。ほかに県内水面漁業協同組合連合会長賞に3句、桜川漁業協同組合長賞に8句が選ばれ、それぞれ表彰状を受け取った。
県内水面漁協連合会(高杉則行会長)が主催する標語コンクールで、県内の河川や湖沼で実施された漁協主催の「水辺に親しむ野外体験学習」に参加した児童から標語を募る。1996年から始まり、桜川漁協は2005年から参加。桜川流域の小学校に通う児童が毎年夏に体験を行って、学習したことを標語にまとめている。
表彰式には五十嵐立青つくば市長や森田充教育長、県内水面漁協連合会の八角直道専務理事、桜川漁協の鈴木清次組合長らが出席した。
県知事賞に選ばれた桜井琴乃さんは「受賞してびっくり。体験学習で桜川にゴミがあることを知った。水をきれいにしたいと思い、家ではお皿の油を紙で拭いてから洗うようにしている。これ以上汚すことのないよう、私たちが川をきれいにしていきたい」と話した。つくば市教育長賞に選ばれた植松瑞希さんは「受賞してうれしい。フナの放流体験で、魚が群れになって泳いでいくのを見て標語を作った」と述べた。
桜川漁協の鈴木清次組合長は「70年前、桜川は清流だった。魚が群れになって泳ぐ様子を夢にみるくらい。あの頃の清流に戻すためには皆さんの力を借りないといけない」などと話し、児童らの受賞を祝った。県農林水産部水産振興課の土屋圭巳技佐は「今年度は県で309人が屋外学習に参加した。川の環境を守り将来に引き継いでほしい」とあいさつし、児童らに表彰状を手渡した。(田中めぐみ)