イベントで販売へ
NPOつくば建築研究会(つくば市谷田部、坊垣和明理事長)は、長屋門に宿泊機能を付加しようと研究活動中の「もん泊プロジェクト」(2020年9月27日付)の一環としてデザイン手ぬぐいを製作し、18日に開かれた第17回市民シンポジウムで披露した。
手ぬぐいは白地にパープルカラーでもん泊ロゴとつくば市域の地図が印刷され、もん泊プロジェクトの研究対象である「長屋門」の市内分布があしらわれている。同会の調査によれば、つくば市内には217軒の長屋門が現存しており、「個人宅の特定にならないよう、あくまでエリア分布の一例として描いた」と、図案をデザインした塚本康彦理事は説明する。今後同会主催のシンポジウムやみちあるきイベントで販売する。製作数は200枚で1枚1000円(消費税込み)。
同日、市民シンポジウムはつくば市栗原の旧下邑住宅(23年5月31日付)で開かれ、糸賀茂男土浦市立博物館館長を招いて長屋門に関する歴史基調講演やパネルディスカッションを行った。さらに昨年から土間の板張り化を進めてきた米倉のお披露目(23年10月24日付)、筑波大学に留学中のエチオピア国費留学生による同国の茶道文化にあたるコーヒーセレモニーが催された。
坊垣理事長は「17回を数えるシンポジウムの中からつくば独特の原風景である長屋門と古民家がクローズアップされ、将来は長屋門と民泊を融合させる目標を掲げた。その実現のために、できることから始めて長屋門を訪ね歩くみちあるきや、米倉の利活用を考えるための板張り改修を手がけた。今後もみちあるきを開催してつくばの減封家と長屋門を紹介していきたい」と述べた。(鴨志田隆之)