新しい市民活動の拠点「コリドイオ」が12日、つくば市吾妻のつくばセンタービル南側にオープンした。吾妻交流センターと市民活動センターの機能を合わせた新施設「つくば市民センター」、市国際交流センターと市が連携した「国際交流拠点」、「消費者センター」の3施設が入居する。
市の担当者は「個別にあった施設が1カ所に集まったことで、情報が集まり利便性が向上する。新たな市民活動の拠点として多様な活動が生まれることを期待している」と話す。コリドイオはイタリア語で「回廊」を意味し、市民の公募で決められた。
この日開かれた開所式には、市民活動に関心のある市民50人余りが参加した。あいさつに立った五十嵐立青市長は、名称について「(センタービルの設計者である)磯崎新氏によるポストモダン建築の金字塔となったのがこのセンタービル。この世界的に有名な施設のモチーフがローマのカンピドリオ広場であることから、この施設がそこへ続く回廊となる」と語り、「磯崎氏の意匠と、そこにある理念をどうすれば形にできるかを考えた。長年の課題だったセンタービルが、人が集まりいろいろな活動を通じて価値を生み出す拠点になればと願っている」と話した。
1階は入居する3施設が事務所を構える。さらに、新たにA1サイズまで印刷可能になった印刷作業室、約1800冊の蔵書を揃える図書コーナー、ベビールームや授乳室、調理実習室、フリースペースなどが並ぶ。音楽室にはドラムセット、ピアノ、アンプなどが用意され、市民のバンド練習やダンスレッスンなどに利用できる。1階は以前はノバホールの小ホールと市民活動センターがあった。
2階はノバホール「小ホール」が移転し、リニューアルオープン。照明や防音性能を向上させた。
3階には大・小会議室がそれぞれ2室ずつ用意され、国際交流拠点による多文化共生ルームは日本語教室など文化イベントに利用される。
昨年12月末に閉館しコリドイオに移転した吾妻交流センターがあったつくばセンタービル4階は、同ビル1階にシェアオフィスなどを構えるco-en(コーエン)の運営会社「つくばまちなかデザイン」が管理する。(柴田大輔)