土浦の景観や催事を美しくとらえた作品を公募した「第18回土浦の写真コンテスト」の表彰式が27日、同市大岩田、国民宿舎「水郷」霞浦の湯で開かれ、最優秀賞に手野のハス田の風景を撮影したつくば市、上野雅洋さん(52)さんの「幾何学模様」が選ばれた。主催は同市観光協会(中川喜久治会長)。
美しい自然、貴重な文化遺産、伝統芸能など土浦の風景や催事を再発見し広く紹介することを目的に、おおむね5年以内に本人が撮影という条件で、昨年10月に公募が実施された。県内外の67人から計226点の応募があり、審査の結果、最優秀賞に上野さんの作品、優秀賞に田井俊夫さん(かすみがうら市在住)の「亀城の春」、平堅次さん(土浦市)の「収穫」、北見隆久さん(土浦市)の「通い慣れた坂道」の3作品が選ばれたほか、16作品が入選した。表彰式には16人が出席し、表彰を受けた。
上野さんの「幾何学模様」は、夕闇が迫る中、あかね色に染まる空に、葉を落とし裸になったレンコンの茎や花弁が、無限の幾何学模様のように浮かび上がる瞬間をとらえた。
最優秀賞と同時に茨城県知事賞を受賞した上野さんは「レンコンは有名だが、どこで作られているか知らない人も多く、紹介したという思いでレンコン畑の写真を撮った。幾何学模様というタイトルはカメラを構えた瞬間思いついた。受賞は大変うれしくこれからも茨城県の良いところを撮り続けていきたい」と語った。
審査員を務めた土浦写真協会会長のオダギ秀さん(77)は「昨年に比べても良い作品が増えてきた。何をどう撮るか、カメラを使って作品を作るという思いが必要だと思う。カメラの性能が上がっても、気持ちの問題は変わらないので、これからも良い作品を撮り続けて欲しい」と述べた。
受賞・入選作品20点の展示会は28日から3月31日まで同市中央、土浦まちかど蔵で開催される。20点はさらに土浦の魅力を紹介するため、市国際交流協会を通じて、姉妹都市の米国パロアルト市と友好都市の独フリードリッヒスハーフェン市に送られる。作品は土浦市観光協会のホームページに掲載されている。(榎田智司)