大和ハウス工業(本社大阪市)は18日、日本自動車研究所(JARI)がTX研究学園駅南側に所有していた未利用地(つくば市学園南2丁目、15.5ヘクタール)の取得手続きが完了したと発表した。同社はここに中高一貫校「茗渓学園」を誘致するほか、分譲マンション、商業施設、研究施設、産業・物流施設、保育施設を建設するなど、総合的に開発する。
駅南開発の総事業費は約350億円
JARI未利用地は、公募型プロポーザル(事業計画提案)方式で売却された。取得に応募したのは3企業で、大和ハウスが提案した取得価格と事業計画の総合点が一番高かった。12月4日に売買契約が結ばれ、18日、用地が引き渡された。
開発用地は、県道・土浦坂東線(エキスポ通り)、国道・取手つくば線(サイエンス大通り)の近くにあり、TX研究学園駅から徒歩9分の一等地。駅の反対側には、イーアスつくばやコストコなどの大型商業施設がある。
大和ハウスは、同地の開発計画を「SSC(スーパー・サイエンス・シティ)つくば学園南プロジェクト」と名付けた。2024年8月から建設工事に入り、28年4月に全体が完成する。総事業費は約350億円(うち土地取得費が142億円)という。

用地内に茗渓学園の移転先を確保
用地の北東区画(全体の28%に相当する4.3ヘクタール)は、茗渓学園(つくば市稲荷前)の移転先に充てる。同学園によると、大和ハウスの取得手続きが完了したことを受け、来春にかけて同社と契約内容を詰める。早ければ、来年3月の理事会で駅南移転を正式決定、学園運営に必要な区画を取得する。駅南開校は2029年4月の予定という。
茗渓学園は、筑波大学とその前身の東京教育大学のOB会「茗渓会」によって、1979年4月に設立され、生徒数は現在1526人。帰国子女や留学生が多く、生徒用の寄宿舎も充実し、海外大学進学を推奨するなど、国際色が強いのが特徴。
応募急増、茗渓は次のステージに
宮崎淳校長・理事は「駅南移転が報じられたこともあり、(高校3年になったら新学園に移る)来春(中学)入学者の推薦入試は過去最高の人数になった。また、TXが通る千葉の保護者がうちに強い関心を持つようになっている、とも中学進学塾から聞いた」とし、駅南移転が各方面から注目されていることに驚いている。
さらに、新学園の魅力を一層高めるため「駅から5分で通えるように、駅と学園の間に近道を設けたい」と述べている。茗渓学園は2029年(創立50周年)を機に次のステージに入りそうだ。(岩田大志)
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