市内の小中学生がカバーをデザインした約6000個のランタンに火を灯す「ランタンアート2023」(つくばセンター地区活性化協議会主催)が16日、つくばセンター広場などつくば駅周辺で始まった。ろうそくやLEDライトを使ったランタンの光が温かく街を彩る。17日までの2日間開催される。
ランタンは同市吾妻のエキスポセンター前から竹園の商業施設デイズタウン前までの遊歩道約1.2キロにわたって配置された。装飾カバーは公募で参加した市内の小中学校や義務教育学校13校の小中学生が制作。カラフルな絵を描いたり、色画用紙を切り抜いて貼り付けたりしてデザインした。
16日夕には多くの人でにぎわい、写真撮影をする姿が見られた。センター広場のステージでは、ゴスペルグループなどのステージパフォーマンスも行われ、クリスマスシーズンらしい雰囲気を演出していた。
会場の一角には、LEDによって様々な色に変化するペットボトルのランタンが置かれ、多くの人が足を止めて見入っていた。つくば市内で活動する小中学生のプログラミングサークル「CorderDojo(コーダー道場)つくば」がマイクロビットというプログラミング教材を使って制作した作品で、同日開催されたプログラミングのキッズ講座に参加した親子10組の作品も加えて展示された。サークルに参加し、ランタンを制作した春日学園義務教育学校9年生の櫻井みのりさん(15)は「見る人が楽しくなることを意識してプログラミングした」と話した。小学校4年生の時に学校でマイクロビットを使って学び、プログラミングに興味を持ったという。
子どもを連れて鑑賞に訪れた市内の40代男性は「ろうそくや紙を使ったアナログのランタンもデジタルのランタンもあり、温かさと技術とが融合していて新鮮さを感じる」と語った。
「ランタンアート」イベントは2009年から始まり、コロナ禍で2年間は中止となったが、昨年から再開した。今年で13回目の開催となる。毎年つくばの冬の風物詩として人々の目を楽しませている。
イベントを主催する同活性化協議会事務局の岩﨑香央里さんによると、今年は昨年に比べ約1000個多いランタンが配置されているという。岩崎さんは「つくばセンタービル1階中央広場部分の配置デザインは吾妻小学校と吾妻中学校の生徒が連携して考えてくれた。このような学校間の交流も生まれたことは大変うれしい」と語り、「どのランタンも工夫が凝らされた素敵なデザインになっているので、一つ一つゆっくりご鑑賞ください」と来場を呼び掛けた。(田中めぐみ)
◆17日(日)は午後4時45分から午後7時半まで点灯する。天候の状況によって中止、点灯時間が短くなる場合がある。
【追加18日午前11時35分】17日は強風のため中止になりました。