つくば市は28日、市立保育所の園庭から同日午前、2歳の園児が抜け出したと発表した。園児は保育所敷地内の隣接駐車場で、たまたま居合わせた別の保護者に無事保護された。けがなどはなかった。
同市では11月1日、別の市立保育所で3歳の園児が抜け出す事案が発生したばかり。その際、市は危険箇所の点検をするよう全保育園に指導していた。今回2歳児の抜け出しが発生した同保育所では11月1日の事案を受けて危険箇所を点検し、今回2歳児が抜け出した隙間にビニールテープをくくり付けるなどしていた。一方園児は、テープとテープの隙間から抜け出しており、対策が十分ではなかった。
市幼児保育課によると、同日午前10時ごろ、2歳児など12人が園庭に出て、保育士が見守る中、広さ20平方メートルほどの小さい子向けの園庭で遊び始めた。
園庭は幅1メートルほどの歩行者用通路で囲われていて、通路は両側が高さ80センチほどのフェンスで囲まれていた。
園児らが園庭と通路の両方で遊べるよう、通路に接する内側のフェンスの扉を開け、園児らは園庭のほか通路に出て遊んだ。
午前10時35分ごろ、保育士が、通路にいた園児1人がいないことに気付き、探したところ、通路の外側のフェンスの隙間から園児が抜け出すのを発見、保育士が追いかけたところ、隣接の駐車場にいた別の保護者に保護された。
園児が抜け出した隙間はフェンスの角の部分で、電柱を支えるワイヤーが設置してあり、幅20センチほどの隙間があった。同保育所では11月1日の抜け出し事案を受けて、隙間にビニールテープをくくり付けふさいでいたが、園児はテープとテープの隙間をくぐり抜けた。
同保育所は同日、園児が抜け出した箇所にさらにビニールテープをくくり付けて隙間をふさいだ。
再発防止策として市は、幼児保育課の職員が公立、私立含め全保育所に行き危険個所がないか再点検すると共に、全保育士に幼児の見守りを徹底するよう改めて指導するとしている。さらに市立保育所については、必要な箇所は予算をとり、対策を実施したいとしている。