火曜日, 3月 3, 2026
ホームつくば「大学改革の旗手に」永田学長 筑波大が開学50周年記念式典

「大学改革の旗手に」永田学長 筑波大が開学50周年記念式典

マハティール元首相が祝辞

筑波大学(つくば市天王台)が10月1日、開学50周年を迎えるのを記念した式典が30日、同市竹園、つくば国際会議場で催された。永田恭介学長は「世界中の大学との間で頭脳循環を加速させ、知の十字路としてのキャンパスを充実させていきたい。大学改革の旗手として、固定化された社会を再構築する原動力でありたい」などと、次の50年に向けた式辞を述べた。

祝辞を述べるマハティール元首相

式典には大学関係者のほか、つくば市長、県内選出の国会議員、協定などを締結している海外の大学学長など計約1200人が参加した。文科省の安江伸夫政務官のほか、マレーシアのマハティール元首相らが祝辞を述べた。

同大は来年10月、日本の大学で初めて日本の学位を授与する海外分校をマレーシアの首都クアラルンプールにあるマラヤ大学に開設する。2019年、安倍晋三首相とマハティール首相(当時)が取り決めをし海外分校を開設することから、今回来日に至ったという。

白川名誉教授が記念講演

記念講演するノーベル化学賞受賞者の白川英樹名誉教授

続いて2000年にノーベル化学賞を受賞した同大の白川英樹名誉教授が「私の研究とつくばー東京工業大学・ペンシルベニア大学・筑波大学」と題して記念講演した。開学間もない筑波大に着任した当時の思い出について「つくばの街は発展途上で、息抜きをしたり、くつろいだりできる喫茶店や赤ちょうちんの店も無くて、過ごしづらいと感じた人が多かったが、私は酒も飲まなし、喫茶店に入ってコーヒーを飲みくつろぐという経験をしたことがないので、かえってすっきりして、いい街だなあと思った」などユーモアを交えながら振り返った。

国立大学が直面している課題についても触れ「2004年の国立大学法人化以降、政府から交付される国立大学への運営交付金は毎年1割削減され、2022年は87%まで減少している。不足分を補うため企業との共同研究や技術移転などで寄付を仰いで研究費などを調達しなければならないが、いきおい大学で研究は短期的に成果が上がる、役に立つ研究ばかりが目立っている」などと話し、現在の国の政策に苦言を呈した。

学生に向けては「体育専門学群の学生が国内外の競技やオリンピックで輝かしい成果を上げて、メディアが大きく取り上げて、筑波大学の名声を高めているが、それ以外の大部分の学生は、社会に向けて何ができるか」と切り出し、自身の助手時代の体験を振り返って「一コマの講義を託され、教えるということは、裾を広く学ばなければ教えることはできないということを痛感し、教えることは学ぶことだということを学んだ」と述べ「時に教える機会をつくってほしい、そういうことによって学ぶことの意義ができてくる」などと話した。

記念式典のオープニングで、落合陽一准教授によるメディアアートを上映しながら学生歌「常陸野の」を演奏する筑波大学管弦楽団と混声合唱団

10月1日は大学で記念イベント

50周年記念イベントは10月1日も大学キャンパスで催され、2050年の生活と社会を考えるフォーラムや元Jリーガーがプレーするサッカーの記念試合など、さまざまなイベントが開催される。

筑波大学は1872(明治5)年に日本初の教員養成機関として創設された師範学校が始まり。1973年10月1日、東京教育大学を移転する形で筑波研究学園都市に開学した。同大は今年、開学50周年イヤーとして各種イベントを展開している。

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

3 コメント

3 Comments
フィードバック
すべてのコメントを見る
スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

電子看板のガイドラインを策定 土浦市 県内初 光・動き・音に指針

良好な景観と交通安全確保へ 街中で、LEDビジョンなどを用いて広告などを流す電子看板「デジタルサイネージ」の設置件数が増加する中、良好な景観を維持し交通安全を確保しようと、土浦市は2日、屋外などのデジタルサイネージの表示に関するガイドラインを県内で初めて策定した。 デジタルサイネージに特有の光のまぶしさ、映像の動き、音の大きさなどについての指針を示すもので、市内を、にぎわいを創出するエリア、自然と歴史のあるエリアなど4つに分け、エリアごとにそれぞれの指針を示している。デジタルサイネージは、人の視線や注意を特に引きつけるなどの特性があることから、景観維持のほか、ドライバーや歩行者の不注意による交通事故を誘発するのを防ぐことが目的。 具体的には ①夜間の光の明るさは、原則として1平方メートルあたり400カンデラ以下(スマートフォンを暗闇で光らせたくらい)とする ②光が夜空に拡散しないようひさしなどを付ける ③色や模様は、うずまき模様や細かい縞模様などは見る人に錯覚などを引き起こすことがあり好ましくない ④動きは、極端な点滅、高速で動く、クイズ形式などは、ドライバーに幻惑を誘発し交通事故を誘発する恐れがあるため避ける ⑤設置位置は信号機と重ならないようにする ⑥霞ケ浦や河川の水面に反射しないよう配慮する ⑦音は、駅前などにぎわいを創出するエリア以外は音を出さないーなど。 市内を駅前などにぎわいを創出するエリア、幹線道路沿いや工業団地などのエリア、霞ケ浦湖畔や筑波山麓エリア、落ち着きのある旧城下町エリアの4つに分け、それぞれエリアに応じた指針を示している。旧城下町エリアについては屋外広告物条例で設置そのものを禁止している。 これまで同市は市景観計画や屋外広告物条例で屋外広告物の大きさや設置位置などを規制してきた。現在、市内には17基のデジタルサイネージが設置されており、これまで市民から「まぶし過ぎる」などの意見が計5件、市に寄せられ、市はその都度、設置事業者に連絡などしてきた。今回のガイドラン策定を機に、17基の事業者のほか、新たに設置を計画している事業者にも周知を図っていきたいとしている。ただし強制力や罰則はない。 同様のガイドラインは全国で、さいたま市、千葉県柏市、名古屋市、大阪市などがすでに策定している。同市の特徴として、夜間の光の明るさについて、近くに別の光源などがある場合は一部、明るさの基準を緩和している。大学の研究結果などを取り入れた緩和で、全国初という。

「うつろ舟」享和3年 常陸国に漂着《ふるほんや見聞記》14

【コラム・岡田富朗】皇居向かいに位置する国立公文書館では2月28日から3月13日までの期間、所蔵されている『弘賢随筆』(ひろかたずいひつ)の原本から、「うつろ舟」が描かれている箇所(上の写真)が展示されています。「うつろ舟」の形は現代の人が見ると空飛ぶ円盤のようにも見えますが、江戸時代後期の1803(享和3)年2月22日、常陸国に漂着したとされる舟です。 漂着したのは、現在の茨城県神栖市波崎舎利浜(しゃりはま)ではないかと言われています。『弘賢随筆』は、幕臣で蔵書家としても知られる屋代弘賢(やしろひろかた、1758~1841)の手もとにあった雑稿を取りまとめ、不思議な出来事や変わった噂(うわさ)などが数多く収録されています。 55年前設置された国立公文書館 国立公文書館は、「公文書等の保存、閲覧・展示などへの利用、公文書の調査研究を行う機関」として、1971(昭和46)年7月に設置されました。今日では、公文書館は図書館・博物館とともに、文化施設を支える三本の柱の一つとなっています。 館内入口の展示スペースでは、常設展示に加え、1~2カ月ごとにテーマを変えた企画展や特別展が実施されています。常設展示では複製資料を展示していますが、期間限定で貴重な資料の原本が並ぶこともあります。 国立公文書館の設置に際し、その重要な一部門となった内閣文庫は、1873(明治6)年に太政官に置かれた図書掛に始まり、1885(同18)年の内閣制度創始と同時に内閣文庫となりました。以来、和漢の古典籍・古文書を所蔵する我が国屈指の専門図書館として、内外の研究者に親しまれてきました。 所蔵品のうち、日本の資料で最も古いものとしては、東大寺文書に含まれる908(延喜8)年の文書があるそうです。 1998(平成10)年7月には、筑波研究学園都市内に、つくば分館を設置し、書庫などの拡充を行いました。現在、175万冊が所蔵されており、うち50万冊が内閣文庫、125万冊が行政機関などから移管された公文書です。 3~5月に昭和100年記念特別展 データ化が進んでいるものの、毎年行政機関から4~5万冊の公文書を受け入れており、永久保存していく資料であるため、蔵書は増加の一途をたどっているそうです。そのため、既存施設の書庫が近年中に満架となる見込みであることを踏まえ、2029(令和11)年度末には、新館の開館を予定しています。新たな国立公文書館は、新たな憲政記念館と合築で整備され、展示スペースも広くなるそうです。 「公文書は保存するだけではなく、利用していただくことにも意味があるので、より多くの方に公文書館を訪れていただきたい」と、総務課広報の新井さんは話してくれました。「うつろ舟」展示終了後、3月20日~5月24日までは、昭和100年記念特別展「昭和の日本人とフロンティア―南極・深海・宇宙への挑戦―」が開催されます。(ブックセンター・キャンパス店主)

創立40周年祝う つくば学園ロータリークラブ

市内で記念式典 社会奉仕団体、つくば学園ロータリークラブ(RC)の創立40周年記念式典が1日夕、つくば市内のホテル日航つくばで開かれた。同RC会員のほか、招待された県内RC代表も参加し、200人を超える大式典になった。つくば市内には、つくば学園RC、つくばシティRC、つくばサンライズRCの3クラブがあるが、会員数は学園RCが最も多い。 会員数3.5倍に 学園RCを代表して高田稔美会長(高田工務店社長)があいさつ。「このクラブは1986年7月、土浦RCのスポンサークラブとして、30人の会員で設立された。1985年に開かれた科学万博が成功のうちに終わり、地域が活気に満ちていた時代だった。当時、私は中学生だったが、地域発展の未来に期待していた。それから40年。つくば市は大発展し、私たちも地域の発展に寄与してきた」と述べた。 また、創立40周年記念式典の浦里浩司実行委員長(浦里酒造店会長)は「会長あいさつにもあったように、スタート時の会員は30人だったが、今では100人を超え、106人の規模になった。スポンサーの土浦RCはじめ、多くのロータリー会員のご指導にお礼申し上げる」と、会員の大幅増を強調した。 学園RC会員によると、茨城県内のRCで最も会員数が多いのは水戸RCで、学園RCは2番目という。土浦市内にも、土浦RC、土浦南RC、土浦中央RCの3クラブがあるが、学園RCのスポンサー(親クラブ)だった土浦RCの会員数は減少傾向にある。 3人のガバナーを輩出 高田会長、浦里実行委員長のあいさつのあと、瀬戸隆海ガバナー(県内全RCの代表、龍ケ崎RC会長)、県知事代理の久保三千雄県営業戦略部長、五十嵐立青つくば市長が来賓としての祝辞を述べた。 この中で、瀬戸ガバナーは「40年前というと、NTT民営化、科学万博、男女雇用機会均等法成立など、時代の大きな変化が始まろうとしている時期だった。学園RCは、たくさんの奉仕活動に取り組んでおり、RC活動に大きなインパクトを与えている。これらが未来に残るよう、今後の活躍を祈念している」と、活発な活動を続けるよう求めた。 学園RCもこれまで、筑波山江戸屋の吉岡昭文社長(当時)、つくば企画の野堀喜作社長(当時)、東光拓商事の大野治夫社長(当時)の3人のガバナーを輩出している。いずれも地元有力会社の経営者だ。 記念式典の途中、40年のクラブ活動の写真をAIで編集したスライドが壁面に映し出され、出席者はRC活動のいろいろなシーンに見入っていた。1時間半の式典のあと、会場は祝賀の宴に入り、夜遅くまで懇親を深めた。(坂本栄)

サンガイア、千葉に連勝 プレーオフ進出の可能性残す

バレーボールVリーグ男子のつくばユナイテッドSunGAIA(略称サンガイア、本拠地つくば市)は2月28日と3月1日、つくば市竹園のつくばカピオアリーナで千葉ドット(旧千葉ZELVA、本拠地千葉県千葉市)と2連戦し、共にセットカウント3-0で連勝した。これでサンガイアは通算成績16勝8敗で東地区5位。レギュラーシーズンは残り4試合で、他チームの結果次第では各地区2位以上によるプレーオフ進出の可能性も残す。 2025-26 Vリーグ男子(東地区)レギュラーシーズン(3月1日、つくばカピオアリーナ)サンガイア 3-0 千葉ドット25-2325-1522-17 つくばでのホーム最終戦となった1日、第1セットは拮抗(きっこう)した展開で、ブロックの隙を突く千葉の精密な攻撃に苦しんだサンガイアだったが、終盤に僅差(きんさ)をつけてセットを先取。第2セットは中盤以降一気に差をつけてセット連取、第3セットも勢いに乗ってものにした。 「昨日とはメンバーが替わった中で、チームとしてやるべきことを確認し、苦しい場面でも逆転されず我慢することができた」と、アウトサイドヒッターの川村駿介。同じくアウトサイドヒッターの畑中大樹は「アウェーでの4連敗から、自分たちの課題を見つめ直し、みんなで戦って手にした連勝」と話し、自分の攻撃については「序盤は緊張もあって肩に力が入ってしまったが、後半は気持ちを切り替えてチャレンジャーとして挑むことができた」と振り返った。 この日は川村、畑中の2人に加え、ミドルブロッカーには榮温輝、リベロには松浦友喜と、前日から先発4人を入れ替えて臨んだ。「昨日はミドルブロッカーの決定率が良く、今日もそこに相手がついてくると思ったので、バックアタックを積極的に使うなど、幅のあるいい攻撃ができた」とセッターの浅野翼。 川村はスピードとパワー、畑中は高さとパワーという持ち味をそれぞれ攻撃に発揮。榮と梅本鈴太郎が速攻などで揺さぶりをかけ、エースの長谷川直哉が要所を締める。それら全てのタクトを振るうのが浅野翼のトスワークだ。「縦にも横にも、相手に的を絞らせず、しっかりと立体的に攻撃を展開したことが勝利につながった」と浅野は胸を張る。 「昨季と違ってすごく選手層が厚くなっており、誰が出ても力を落とさずに、違ったスタイルのバレーができる。どのチームも対策を立てて試合に臨んでくる中で、できるだけ違うパターンでメンバー編成し、昨日と今日とで全く違うバレーを意識的にしている」と加藤俊介監督。 今季Vリーグは残り2節4試合。東地区は現在、首位から5位までが勝ち星4差の中にひしめく大混戦だ。サンガイアは、来週はホームの牛久運動公園体育館で長野GaRonsとの2連戦、再来週はアウェーの北ガスアリーナ札幌46で北海道イエロースターズとの2連戦に挑む。 「相手がどうこうではなく、自分たちが目指すバレーができれば結果は必ずついてくる。残り2週間で選手と共に今の課題を詰めきり、4試合を全部取ってわれわれが目指してきた今季の集大成を締めくくりたい」と加藤監督は意気込む。(池田充雄)