子どもたちに地域の話題を紹介し、空への夢を持ってほしいと、「飛行船と空飛ぶ人たち」と題した催しが16日からイオンモール土浦(同市上高津)で開かれる。20世紀初頭、土浦に飛来した世界最大級の飛行船、ツェッペリン伯号の模型2機が展示されるほか、筑波大の学生サークルが製作した人力飛行機が展示される予定だ。協力は「土浦ツェッペリン倶楽部」、「つくば鳥人間の会」。18日まで。
会場はモール1階の「花火ひろば」。長さ約3メートルのツェッペリン伯号の模型2機が展示される。実物の約80分の1の大きさで、1機は今年2月に完成した新しい模型だという。時間帯によっては土浦ツェッペリン倶楽部の会員が来場し、展示解説を行う。また、紙芝居「ツェッペリンが舞い降りた日」の実演が1日2回、午後1時からと午後3時から行われる。
人力飛行機は、筑波大学のサークル「つくば鳥人間の会」が作ったもので、人力飛行機の練習用コックピットやプロペラ、2005年から歴代の人力飛行機の機体図面も展示する。子ども向けの体験イベントとして、各日先着100人限定で、ストローを使って不思議な形の紙飛行機を作る工作体験が行われる。
30万人押し寄せ、流行語に
巨大なドイツの飛行船、ツェッペリン伯号が土浦に飛来したのは1929年(昭和4年)8月のこと。世界一周の途中に霞ケ浦海軍航空隊(阿見町)の霞ケ浦飛行場に寄港し、5日間停泊した。乗員、乗客は料亭「霞月楼」(土浦市中央)で歓迎を受けた。当時最先端の乗り物だった236.6メートルの飛行船を一目見ようと30万人の観衆が押し寄せたと伝えられ、「君はツェッペリンを見たか!」が当時の流行語となったと言われている。
イオンモール土浦では「土浦と茨城」の話題を紹介し、地元を再発見してほしいと「知るをたのしく。まなびの」と題したイベントを毎月実施している。「土浦ツェッペリン倶楽部」の堀越雄二さんは「一般の方に土浦にツェッペリン伯号が飛来したという大きな歴史があることを知って誇りに思ってもらいたい。子どもたちも模型と一緒に写真を撮って楽しんでもらい、町おこしの起爆剤になれば」と来場を呼び掛ける。(田中めぐみ)
◆イベント「飛行船と空飛ぶ人たち」はイオンモール土浦1階、花火のひろばで、16日(土)から18日(月・祝)の3日間開催。開催時間は午前11時から午後5時まで(受付は午後4時半まで)。