県施設の処分や売却などの方針が次々に打ち出される中、県議会に31日、「県有施設・県出資団体等調査特別委員会」(田山東湖委員長)が設置され、つくば市に無償譲渡が予定されている洞峰公園(同市二の宮)も重点的な調査の対象施設の一つになることが分かった。
田山委員長によると「議会として議決してつくった施設を、売るのに知事の裁量だよというのはおかしいという議論があり」、設置に至った。
重点的に調査を行う施設は、10月にもつくば市に無償譲渡が予定されている洞峰公園のほか、県出資の第3セクターが運営し、県が民間に売却する方針を打ち出した鹿島セントラルホテル(神栖市)、民間譲渡が予定されている白浜少年自然の家(行方市)、里美野外活動センター(常陸太田市)と、県立青少年会館(水戸市)の5施設。
1年ほどかけて調査し県議会としての調査結果をまとめる予定だが、9月議会に条例改正案の提案が予定されている洞峰公園については、委員会として早めに考え方をまとめたいとしている。
洞峰公園について田山委員長は「県の都合で、採算性という点から、地元に相談なく(県は)パークPFIやグランピングを提案した。地元の反対があり、最終的にはつくば市に移譲するというが、そうなると本当の(パークPFIや無償譲渡の)理由は何なのか、グランピングをやろうとしたなら無償譲渡の条件にグランピングを付けないのか、などを審査したい」などと話した。
同調査特別委は、人口減少社会における県有施設の今後の方向性や売却等の処分などの妥当性、県出資団体の事業の在り方、経営改善方策などについて重点的に調査するのが目的。
県有施設については、設置目的や利用状況を再確認の上、売却や譲渡などの処分の妥当性や影響、それへの対応のほか、管理の在り方や今後の対応などについて調査する。
同調査特別委の副委員長は星田弘司氏(いばらき自民党)、メンバ―は15人。第1回委員会は8月2日開催予定。(鈴木宏子)