第105回全国高校野球選手権茨城大会は20日、4回戦が行われた。J:COMスタジアム土浦では土浦日大が境と対戦。土浦日大は小森勇凛と藤本士生の投手2人が無安打リレーで境打線を封じ、準々決勝進出を決めた。打撃では松田陽斗が3安打4打点、塚原歩生真が2安打3打点の活躍ぶりだった。

土浦日大は2回、鈴木大和の右越え三塁打と松田のショートゴロで1点を先制。4回には後藤陽人が敵失で出塁し、松田の左前打で1点を追加した。

土浦日大の先発小森は145キロの直球に加え、スライダーやチェンジアップなどの変化球もさえていた。「相手がまっすぐに張っていたので、変化球でうまくかわせた。変化球でカウントを整えてストレートで締めたり、追い込んでから変化球で三振を狙ったり。相手も粘り強く対応していたので、自分も相手の粘りに負けないよう心掛けた」。
小森は4回まで無安打投球、許した走者は四球による1人だけ。だが5回、先頭打者に一塁ゴロからの送球ミスで出塁され、次打者の三塁ゴロで1死二塁とされると、すかさず投手交代。藤本をマウンドへ送った。
「境打線は左打者が6人もいるので、まず左投手の小森に任せ、万全の形で藤本につなごうと考えていた。だが夏はゲームプランが変わることが多い。接戦のまま中盤の攻防を迎え、ここでの1点が試合を大きく動かすと思った。こういう場面を救うのもまたエースの役割」と小菅勲監督。

藤本は最初の打者を内野ゴロに打ち取り2死三塁、次打者はショートゴロでこの回を乗り切った。最終的に藤本は打者11人を相手に無安打無四球、3三振に抑えている。
土浦日大の追加点は6回。先頭の香取蒼太が三塁線を抜く二塁打を放つと、続く鈴木大和の送りバントは三塁手のエラーでセーフ。盗塁で無死二・三塁とし、またも打席には松田。「相手は球速もあり、まっすぐが手元で伸びてくるいい投手だと思ったが、自分は2打席とも打てていたし、ランナーもたまっていたのでなんとか返したかった」。ここは変化球が来ると予想し、2球目の低めのスライダーを強振。中越えの三塁打となり2点を奪った。
この回はさらに1死三塁から塚原歩生真の右翼への犠飛で1点を追加。8回にも塚原の左越え二塁打で走者2人が還り、8-0でコールドゲームが成立した。「うちは前試合の大量得点(対勝田、18-0)のせいか、打線から粘り強さが消えていたが、今日の接戦で途中から粘りを取り戻した」と小菅監督。

「チャンスでチームに貢献でき、心の面で自信になった」と殊勲の松田。春大会の決勝では打てずに悔しい思いをしたので、基本に立ち返り、素振りを続けることでバッティングの質を高めてきた。「トーナメントは負けたら終わりなので勝つことにこだわり、今後も目の前の試合を一つずつ、チームのために戦っていきたい」と話す。(池田充雄)