第105回全国高校野球選手権茨城大会は18日、3回戦8試合が行われた。J:COMスタジアム土浦では土浦湖北が水戸桜ノ牧と対戦。序盤からの大量リードを守り、土浦湖北が6-1と快勝した。20日の4回戦はベスト8を賭け、J:COMスタジアム土浦の第1試合で、藤代と対戦する。
土浦湖北は1回戦の守谷戦とは打って変わり、初回から打線が爆発した。先頭打者の長谷川凌汰が死球で出塁すると、すかさず2番の清水俊介が右越え二塁打を放ち、長谷川をホームへ迎え入れた。
守谷戦のときは初回、先頭の長谷川が無死三塁の絶好機をつくったが、清水が空振り三振、後続2人も倒れ、流れを手繰り寄せることができなかった。「だが今日こそは自分が先制タイムリーを打つんだと、軟投派は好きじゃないけれど、真ん中に甘く入ったストレートを気持ちで打った」と清水。
この清水の痛打が効いたか、水戸桜ノ牧の先発投手は3番の真家匠にも四球を与え、あえなく降板。4番・野口彗太の送りバントに、5番・大隈翔聖の犠牲フライで1点を追加した。
2回の土浦湖北は長打攻勢。平田夢叶と久保田蓮大が共に三塁打を放ち1点を追加。3回には2死から冨施賢太の中前打と木村恭太郎・久保田・長谷川の3連打で3点を奪っている。
土浦湖北の先発投手は守谷戦と同じく久保田。「前回登板より球が走り、緊張を味方にしながら、いつもよりボールに力を伝えることができた」と、彼もまた調子を上げてきた。4回は単打と長打で1点を失い無死三塁とされるが、走者の動きを見てスクイズを外し、走者を挟殺に仕留めることができた。「今日は四死球もゼロ。これを継続したい」
6回からは2番手の大河内響貴が登板。昨秋は主戦を務めたがその後フォームを崩し、春大会では登板がなかった。「冬と春で調整し、だいぶ仕上がってきた。頑張ってチームに貢献したい」との言葉通り、4イニングを2安打無失点の活躍。下位打線にはコーナーを丁寧に突き、上位打線にはギアを一つ上げて臨んだ。「久保田から『楽しんで投げてこい』と言われ、状態も良く余裕をもって投げられた」と感想。
一つだけ課題を挙げるとすれば、中盤以降は得点が生まれなかったこと。「もっと取りたかったが相手も一生懸命。ミスもなくしっかり守れたのは良いこと。(次の)藤代戦が楽しみ。子どもたちが力を発揮できるようにしてあげたい」と土佐一成監督。
「残塁の多さは課題だが、後半もヒットは出ていたので気にしていない。この2試合で肩の力が抜け、硬さもとれてきた。万全の状態で次の試合に臨める」と、野口主将は藤代戦へ意欲を燃やす。(池田充雄)