火曜日, 11月 24, 2020
ホーム つくば 【震災7年】福島の避難者、故郷の窮状訴え つくば・取手で集会

【震災7年】福島の避難者、故郷の窮状訴え つくば・取手で集会

【崎山勝功】東日本大震災と福島第1原発事故から丸7年を迎えた11日、県南ではつくばと取手市の2カ所で脱原発を訴える集会が開かれた。つくば市吾妻の中央公園では同日午前、「3.11から7年 さよなら原発!守ろう憲法!つくば共同アクション」が開かれ、福島県楢葉町から避難している草野巍久さん(78)=守谷市在住=が、故郷の窮状を訴えた。

草野さんは「安心安全に帰ることができる環境でないと避難解除はすべきでない。住民は避難解除になっても、元の家を更地にして別の場所にマンションを買うなど(楢葉町に)帰らない人が多い」と訴えた。その上で自身が原発事故以前に耕していた水田の様子に触れ「田んぼは7年もぶん投げているので大きな木が生えてしまい、一から開墾しないといけない」と厳しい現状を述べた。

草野さんは取材に対し「帰りたくても帰れない状況。誰のために避難解除したのか分からない。水は飲めそうにないし、自宅周囲は(除染した汚染土などの)仮置き場。具体的にどのようになれば『復興』というのか分からない」と、いまだに生活再建が進んでいない実状を話した。

同集会には約100人(主催者発表)が参加した。集会後、参加者らはつくば駅周辺をデモ行進し「東海第2原発再稼働反対」などと訴えた。参加した弁護士の鈴木裕也さん(25)=水戸市=は「原発のことも被災地のことも、他人事にしないでもっと興味を持ち、被災者に寄り添いたい」となどと語った。

主催者の山本千秋さん(77)=つくば市=によると、集会参加者数はここ数年伸び悩んでいるという。山本さんは「時間が経つと一人ひとりの原発問題についての意識が遠のいていく印象はある」と話し「この集会を継続し、行動を提起し、声を上げ続けたい」と意思を示した。

「東海第2原発再稼働反対」などと訴えるデモ参加者たち=つくば市吾妻

取手で200人が黙とう

同日午後には取手市新町の取手ウェルネスパークで「フクシマを忘れない3・11 STOP原発 県南総行動」(同実行委員会主催)が開かれ、参加者ら約200人(主催者発表)が、地震発生時刻の午後2時46分に黙とうし震災犠牲者を追悼した。

ステージ上ではバンド演奏に合わせて「花は咲く」「ふるさと」などの合唱や福島県の民謡「新相馬節」のステージ発表などが行われた。ステージからの「原発いらない」の掛け声に合わせて、参加者らが「原発ゼロの未来へ!」と書かれたプラカードを掲げた。

「震災当時は小学校のPTA役員をしていた」という英会話講師の加川ゆうみさん(52)=牛久市=は、小学校の卒業式で配布するクッキーを牛久市内のパン屋に受け取りに行った際、地震に遭ったと話した。クッキーは1枚も割れることなく受け取ることができたが、小学校の体育館が使用不能になったため、市内の中学校での卒業式を余儀なくされ「母校で卒業式が出来ず息子たちは泣いていた」と当時を振り返った。震災から丸7年を迎え「あれから日本は震災の教訓を生かして成長したのかと考えてしまう」と語った。

主催者の根本和彦さんは「原発事故から7年経っても故郷に帰れず苦しんでいる人が5万人以上いる。そういうことを考えれば原発は廃炉にすべき。一刻も早く政府はエネルギー政策を転換して再生可能エネルギーにかじを切るべき」と主張した。

「原発ゼロの未来へ!」などのプラカードを掲げる集会参加者たち=取手市新町の取手ウェルネスパーク

スポンサー

LATEST

文化に触れたらお茶しない? 土浦で「@カフェ」始まる

【伊藤悦子】土浦市の文化施設と市内カフェのコラボ「@(あと)カフェ」が12月1日から始まる。市立博物館(同市中央)、上高津貝塚ふるさと歴史の広場(同市上高津)、市民ギャラリー(同市大和町)を利用したあと、チケット半券など入館証明を持って協賛の喫茶店やカフェに行くと、各店のオリジナルサービスが受けられる。 NPO法人まちづくり活性化土浦(同市中央、大山直樹理事長)が企画した。好きなドリンク50円引きや、1000円以上の利用で10パーセントオフなどのサービスが用意されている。 各種サービス提供に17店参加 土浦市立博物館入館料は一般105円、小中高生50円 企画の原案を考えたのは、カフェ胡桃(くるみ、同市中央)の店主石島良修さん(40)。土浦で生まれ育った石島さんは、子供のころ博物館でよく遊んだという。「当時は50円で入館できたのでしょっちゅう行っていた。館内ではクイズなどがあって本当に楽しかった。年を重ね、何か恩返しがしたいと思っていた」

つくばFCレディース、なでしこリーグ2部に加入の方針

【崎山勝功】女子サッカー、つくばFCレディース(事務局・つくば市稲岡)の石川慎之助代表は22日、なでしこチャレンジリーグEAST(イースト)の今季最終戦を終えての観客あいさつで、来年秋から発足する女子プロサッカーリーグ「WE(ウィー)リーグ」参戦をめざし、まずは全国リーグのなでしこ2部リーグに加入する方針を示した。 現在は3部相当のチャレンジリーグ所属のつくばだが、WEリーグのスタートに伴うリーグ再編で、「希望すれば、なでしこ2部には上がれる」(石川代表)状況という。取材に石川代表は、なでしこ2部入りには「改めて年会費と入会金が必要。リーグの年会費がトータルで1000万円ほど増える。それをどうねん出していくかがクラブの課題になる」と語った。 WEリーグは、2021年秋から参加11チームで発足する女子プロサッカーリーグ。日本の女子サッカー界ではこれまで、アマチュアリーグのなでしこ1部リーグが最高峰扱いだったが、WEリーグがなでしこリーグの上位に位置付けられる。 10月15日時点で、WEリーグにはなでしこ1部リーグ所属の日テレ・東京ヴェルディベレーザ(東京都)など計11チームの参入が承認された。これに伴いなでしこリーグは、これまでの「1部・2部・チャレンジリーグ」から、1部・2部に再編される案が出ており、加盟チームの大幅な入れ替えが起きると予想されている。 ホームゲーム最終戦は0-4で完敗 リーグ5位

夜空を埋めるスカイランタン つくばJC演出のクライマックス

【相澤冬樹】クライマックスは最後にやってくる―つくば青年会議所(JC、神田哲志理事長)の「つくばの夜空に輝きを」が22日、つくば市小田の小田城跡歴史ひろばで開かれた。市内全域から集まった100組以上の親子が、思い思いの祈りや願いを込めたスカイランタンを放って、深まる秋の夜空に浮かべた。 イベントは、つくばで初めての企画。参加者が願いや絵画を描き込んだランタンの中に、電飾と風船を仕込んで夜空に放出するスタイルで行われた。風船はヘリウムガス入りだが、手元の紐で結んで会場外へは飛んでいかないようにした。 1月-12月を事業年度とするJCにとって、春先からコロナ禍に見舞われた20年度はつらい展開となった。まつりつくばをはじめとするイベントの中止が相次ぐ一方、善後策を協議しようにも対面での会議や相談もままならない状況。やっと11月になってめぐってきたこのイベントは「最後のチャンス」となった。 感染対策から「密」になりやすい研究学園地区での開催を避け、参加者間の距離がとれる広い会場を探して、同歴史ひろばを選定。開催が決まっても、事前の広報は行えず小学校を通じ親子100組限定で募集をかけるなど慎重に進めた。しかし、応募は1日で所定数に達してしまう反響ぶりだったという。 神田理事長は「こういう機会だからこそ周辺地区での開催に目を向けられたし、親子して1日を楽しむイベントを待望していたことも分かった」と会場で陣頭指揮に当たった。 コロナの終息を願うランタンを作ったつくば市の姉妹=同

創作紙芝居「花火物語」を初披露 土浦の石原さん、締めは神龍寺で

【池田充雄】土浦市自慢の花火「全国花火競技大会」を紹介する創作紙芝居が、同市内外を巡回する形で開かれている。21日に土浦駅前うらら大屋根広場で開催のイベントを皮切りに、12月まで4カ所での上演が予定されている。 土浦市の壽(ことぶき)ちんどん宣伝社座長、石原之壽さん(61)による街頭紙芝居活動。21日の子ども広場イベント「つちうら駄菓子屋楽校」のステージでは、マジックや腹話術、ちんどんショーなどが繰り広げられるなか、「土浦花火物語」が初披露された。 土浦が誇る「土浦全国花火競技大会」を紹介する。大会の歴史や概容のほか、見どころになっているワイドスターマイン「土浦花火づくし」や日本3大花火と並び称される新潟・長岡や秋田・大曲の大会との関係など、幅広い内容を会場に集まった親子連れに熱く語りかけた。 作品の構想は以前からあったが、コロナ禍を契機にこの春から本格的に取り組んだ。「今年の花火大会は開催できそうにないなと感じ、だったら自分が紙芝居で打ち上げようと作り始めた。周りを見て自分にできることをするという姿勢をコロナに気付かせてもらった」という。作画の上渕翔さんはじめ、花火鑑賞士の小泉裕司さん、土浦ケーブルテレビの花火中継で解説を務めた湯原洋一さんなど、大勢の大会関係者の協力で完成させた。 つちうら駄菓子屋楽校で、子どもたちを引き連れて練り歩くちんどん隊=21日、土浦市大和町 「今日もコロナの影響で難しさがあったが、大勢の人が来てくれてよかった。今の時代、私たちのような活動が必要ではないかと思う。昭和から平成、令和になりアナログからデジタルへと環境も大きく変わってきた中で、人と人がリアルに出会い、学び楽しむことの重要性を感じている」と石原さん。「私自身も人が集まってくれる喜びが大きくて活動している。土浦の中で楽しさや元気を創造する大きな磁石になりたい」とも話す。