木曜日, 5月 14, 2026
ホームつくば20歳の門出を祝う つくば、土浦で式典

20歳の門出を祝う つくば、土浦で式典

20歳の門出を祝う「二十歳(はたち)のつどい」が8日、つくば市、土浦市で開かれた。民法改正により22年4月から成年年齢が18歳へと引き下げられるなか、両市共に20歳を節目と捉え、市として若者たちの門出を祝った。新型コロナの感染対策から、つくば市は式典を出身中学ごとに分け、午前・午後の2部制とした。昨年のように参加者の制限は行わず、検温、マスクの着用、隣との間隔をあけての着座などの対策をとっての開催となった。(柴田大輔・下村竜世)

勇気を持って一歩踏み出す…つくば

「おお!久しぶりー!」式典会場となったつくばカピオ(つくば市竹園)前では、広場にできたいくつもの人の輪から歓声が上がった。

冨山美空さんと塚本瑠奈さんは、幼稚園からの幼馴染。この日は同じ美容室で着付けを済ませて朝一番に会場に足を運んだ。大学で韓国に留学していた冨山さんは「将来はCAなど国際的な仕事につきたい」、専門学校に通う塚本さんは「動物看護師になりたい」と夢を語った。社会人をしながら専門学校に通う大塚真尋さんは中学、高校の同級生と足を運んだ。「(式典を)楽しみたい」とこの日への思いを語ると「将来はインフルエンサーに」と将来への思いに力を込めた。

式典では、参加者を代表し中川輝成さんがコロナ禍による自身の進路への影響を振り返ると共に、「正しい判断を下すこと」や「そのための努力、誤っても後悔せず、精一杯前を向いていくこと」が大切だとし、「これからの人生、どんな困難があろうと常に努力し続ける」と誓いを述べた。

式典の中で、出身中学ごとに恩師によるビデオレターが放映された=つくばカピオ

つくば市の五十嵐立青市長は、昨年開催のワールドカップを念頭に「PKを外すことができるのは、PKを蹴る決断をしたものだけ」というサッカー元イタリア代表、サロベルト・バッジョ選手の言葉を引きながら、「怖がらず勇気をもって、一歩踏み出すことで新しい世界が開ける。難しく、悩ましい判断があるかもしれないが、そんな時こそ自分からPKを蹴れる人になってほしい」と成人たちに言葉を送った。

ピンチをチャンスに…土浦

土浦市では午後1時30分からクラフトシビックホール土浦(同市東真鍋)で「二十歳のつどい」が開かれた。2部制を敷いた昨年とは変わり、今年は一度での開催となった。新型コロナ感染対策として入場時のマスクの着用と検温、手指のアルコール消毒、会場では10分ごとに換気が行われ、式典終了後は速やかな解散が求められた。

会場入り口に設けられた参加者受付には、20歳を迎えた市内の各中学校の代表者による「土浦市二十歳のつどい運営委員会」のメンバーが立った。委員会の副委員長を務める木野内孝都さんは、「みんなで作ってきた式典。昨年9月から何度も会議を繰り返し、準備を重ねてきた」と振り返ると、「ようやくこの日を迎え、晴れやかな気持ち」と笑顔を浮かべた。将来については「(式典も)大人たちの力もあってここまでこられた。20歳の自分にはできる部分と、まだできない部分も多い。これからは、周りを引っ張っていけるような大人になりたい」と気持ちを込めた。

式典では参加者を代表して、運営委員長の中川博陽さんが謝辞を述べた。中川さんは「コロナ禍の中で、友人たちとの二十歳のつどいを開催していただけたことをとてもうれしく思う」と周囲への感謝を述べると、「友の存在を忘れず出会いを大切にし、目標を持ちこれからの人生を歩んでいく。そして、故郷土浦の魅力を高め、盛り上げていくことにも力を注いでいきたい」と思いを語った。

安藤市長と記念撮影のつどい運営委員長の中川博陽さん=クラフトシビックホール土浦

安藤真理子市長は、これまでのコロナ禍を踏まえながら「ピンチをチャンスに変えてほしい」とエールを送るとともに、「土浦で生まれ育ち、勉強したことを自慢してもらえるよう、私たちも努力していきたい」と思いを語ると、参加者に向けて「悲願だった(つくばエクスプレスの)土浦延伸に向けて皆さんのご協力をお願いします」と呼びかけた。

式典の模様は、つくば市では後日YouTubeで配信する。詳細はつくば市ホームページで案内される。土浦市では、8日午後6時からYouTube チャンネル「二十歳のつどい」で公開される。

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

7 コメント

7 Comments
フィードバック
すべてのコメントを見る
スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

学生たちの「空への挑戦」 半世紀越し技術遺産に認定 人力飛行機「ストークB」

国立科学博物館が所蔵し、筑西市の科博廣澤航空博物館に展示されている人力飛行機「日大式ストークB」が4月16日、一般社団法人日本航空宇宙学会から「航空宇宙技術遺産」に認定された。ストークBは1975年から77年にかけて、日本大学理工学部の学生たちが卒業研究として開発した人力飛行機で、77年1月に2093.9メートルを飛行し、未公認ながら、当時の人力飛行世界記録を樹立した。今回の認定では、人力飛行を世界に広く認知させ、その成果が航空技術者の育成にも寄与したと当時の学生たちの挑戦が再評価された形だ。 世界記録打ち立てた35.9キロ ストークBの機体重量は35.9キロ。0.3から0.4馬力ほどの人力で飛行するため、和紙など日本独自の素材や技術を取り入れることで極限まで軽量化が図られている。現在は、筑西市のテーマパーク「ザ・ヒロサワ・シティ」内にある科博廣澤航空博物館で一般公開されている。展示では、飛行中を思わせるように天井から吊り下げられており、大きく広がる翼を見上げた来館者からは「これが本当に人力で飛ぶのか」と驚きの声も上がるという。 同博物館では、戦後初の国産旅客機「YS-11」量産初号機や、映画「南極物語」の題材にもなった、カラフト犬のタロとジロの生存発見・救出に活躍した実在の大型ヘリコプター「シコルスキーS-58」、零式艦上戦闘機(ゼロ戦)など、日本の航空史に名を残す実機が約10点展示されている。そのうち7点が国立科学博物館によるものだ。展示品で同遺産に認定されたのは、YS-11、JAXA から提供された国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟に続き、3例目となる(24年2月1日付、同4月26日付)。 施設を運営する広沢商事の野口稔夫専務は「日本大学の学生の皆さんが、自分たちの手で作って空を飛んだ機体。当時の若い人たちが、本気で『空を飛びたい』と思い挑戦した。その思いが詰まっている」と語る。 認定後の大型連休には、「ストークを見に来ました」という来館者の姿も見られたとし、「写真や映像で見たことがあっても、本物を目の前で見ると迫力が違う。天井から吊り下げているので、本当に飛んでいるように見える。下から見上げると、翼の大きさや機体の軽さに驚かれる方が多い」。和紙で作られていることに驚く人も多く、「こんな素材で飛んだのか」と足を止める来館者もいるという。 実物が残るから、挑戦は伝わる ストークBを所有する国立科学博物館・産業技術史資料情報センターでセンター長を務める前島正裕さんは、今回の認定について「私たちが大切に残してきた資料の価値を、学会にも認めていただけたようでありがたい」と受け止める。国立科学博物館では航空機や実験装置、部品など、日本の科学技術の歩みを伝える資料を収集・保存している。ストークBは以前、東京・上野の国立科学博物館で展示されていたが、大型機体のため長く収蔵庫で保管されていた。前島さんは「ヒロサワ・シティの協力で、また多くの人に見てもらえるようになったことがうれしい」と笑顔を見せる。 さらに「機械や部品は、美術品のように見てすぐ価値が分かるものではないからこそ、この資料がどういう研究や挑戦に使われたのか、誰がどんな思いで作ったのかを伝えていく必要がある」とし、「実物が残っていなければ、その挑戦があった証拠も残らない」と、資料保存の意義を強調する。ストークについても「今は、テレビの『鳥人間コンテスト』などで人力飛行機を目にする機会があるけれど、最初に挑戦した人たちは、本当に飛べるのかも分からない中で挑戦していた。『こんなに大きな翼が必要なんだ』『こんなに軽いんだ』ということは、実物を見ると一瞬で伝わる。言葉よりも本物には力がある。是非、間近で見ていただきたい」とし、「ストークを作ったのは特別な誰かではなく、当時の大学生たち。今の子どもたちから見れば、少し年上の『先輩』ですよね。『こんな挑戦をした人たちがいたんだ』と感じてもらえたら」と語った。(柴田大輔)

児童扶養手当を過少に支給 つくば市 1165人に計153万円

ひとり親家庭などに支給される児童扶養手当について、つくば市は13日、4月分から全国消費者物価指数の上昇に応じて手当額が3.2%引き上げとなったにもかかわらず、引き上げ分を加算せず、本来の金額よりも過少に支給してしまったと発表した。 市こども政策課によると、支給対象保護者約1200人のうち1165人に対し、4月引き上げ分の合計153万8650円を加算せず過少に支給した。過少だった分は保護者1人当たり330円~2640円になるという。 3月と4月の2カ月分を5月11日に対象者に振り込んだところ、複数から市に問い合わせがあり分かった。市は4月分から支給額が変更になることについて4月下旬にあらかじめ対象者に通知を出していた、 同課によると、支給額を変更した上で対象者の口座に振り込む手続きをシステム上で行う際、担当者がシステム処理の手順を誤ったのが原因という。一方、新たに支給対象となった36人については、支給額を変更する操作を実施した後に振り込み手続きをしたため、誤りはなかった。 不足額について同課は、対象者1165人に謝罪の通知を出した上で、5月末までに不足額を振り込むとしている。 再発防止策として、制度の変更については部署内で細心の注意を払うと共に、管理職が必ず確認を行うことを徹底するとしている。

がんに対する構え、対処・治療方法《ハチドリ暮らし》61

【コラム・山口京子】がん関連の本をあれこれ読みつつ、書き手によって、がんに対するまなざしが随分違うと感じます。それによって、がんに対する構え、対処方法、治療方法などが変わってきます。どれが正解かはわかりません。参考にしつつ、そこから自分はどういう教訓を得ればいいのか考えます。 1人1人身体の状況も、がんの種類も進行度も異なります。それを無視して、一つの言説を信じ込んでしまったら、後で後悔することになるでしょう。がんと診断されて、治療するのか、しないのか。治療も標準治療なのか、それ以外の治療なのか。調べるほど選択肢が広がり、迷うことが多くなります。 がん治療には、3つの目的があると言われています。根治、延命、緩和です。標準治療(手術・放射線・抗がん剤)がスタンダードですが、それらは対処療法だという指摘があります。標準治療で時間稼ぎをしながら、自助努力し、自己免疫力を高め、体力・体重の維持を意識することが大事だという医師の言葉に出会いました。 どのみち、人生は有限です。自分のできることをして、あとは運にまかせる、開き直りもありだ、とも思います。 がんによる死亡というとき、がん自体で死亡するより、栄養失調、臓器機能不全、免疫機能不全による感染症などで死亡することが多いようです。進行の早い末期がんと診断された私の場合、治療をしないという選択をしたら、臓器の機能不全による腸閉塞や腹水などに苦しめられたでしょう。 生き抜くぞ! いつでも死ねるぞ! 対処療法と言われても、抗がん剤治療をしてよかった、と思います。それによって、がんの進行が抑制され、臓器の機能不全も抑えられ、体力が維持でき、日常生活ができ、延命にもつながっている、と。 ただ、抗がん剤もいずれ効かなくなる時期がきます。そのときにどうするのか。二番手、三番手の薬があるそうですが、効果はだんだん小さくなるようです。体力や副作用の程度を踏まえながら、治療の止め時を決めることになるでしょう。 がん患者本人がすることとして、心を定めること、食事を改めること、睡眠確保や運動習慣など、多くの本は生活全体の見直しを勧めていました。治療と並行して、生活全体の改善も行うことが、延命や緩和のヒントになるような…。ある本は「生き抜くぞ、いつでも死ねるぞ」という気持ちを持つことが大事と言っていました。そうかもしれませんが、どうなることやら…。(消費生活アドバイザー)

過去最高益に 筑波銀行26年3月期決算

筑波銀行(本店・土浦市、生田雅彦頭取)は12日、2026年3月期(25年4月-26年3月)決算を発表した。金利の上昇や貸し倒れに備える与信関係費用の減少などから、当期純利益は単体で過去最高の65億円(前期比25億円、62.4%増)となった。 売上高に当たる経常収益は単体で前期比91億円(22.2%)増の500億円と、こちらも過去最高の増収となった。経常利益は同比29億円(66.6%)増の73億円。 銀行の本業によって得られる業務粗利益は、国内債券の損切り実施に伴い国債などの債権売却損が増加した一方、金利の上昇や与信関係費用の減少などにより単体で前期比2億円減の278億円となり、本業で稼いだ利益のコア業務純利益は前期比30億円増と過去最高の99億円となった。 貸出金の状況は、前年度末比911億円増の2兆2071億円で、住宅ローンなど個人ローンや中小企業への貸出が増加したことが主な要因となった。生田頭取は住宅ローンの増加について「TX沿線を中心に、東京に比べ、地価が安く購入しやすい価格帯にあり、比較的伸びている」とし、中小企業については「県南を中心に資金需要があり、『とことん支援』をうたい、ひざ詰めできめ細かく対応している」成果だと強調した。 預金・預かり資産の状況については、投資信託や生命保険などの預かり資産が増加したのに対し、預金は、茨城県が最も高い金利を提示した金融機関に定期預金などを預け入れる入札制を導入したなどから、公金預金が減少し、預金・預かり資産の合計は2兆9803億円になった。 一方、地域経済については、ホルムズ海峡封鎖など中東情勢の地域経済への影響について生田頭取は「足元では影響はほぼ出てないに等しいが、今後影響が出るであろうと思っている経営者の方たち結構な比率でいる。不安を抱えているお客様はいらっしゃるので、これについてはさまざまな支援を用意している」と話し、「心配ごとは中東情勢だけではない。そもそもモノが高くなり、人繰りで人がいなくて仕事が行きつかないなどがある。我々もいろいろな情報をキャッチしながら、ひざ詰めでやりたい」と話した。(鈴木宏子)