金曜日, 12月 5, 2025
ホーム土浦主な話題はTX延伸 土浦市で新年賀詞交歓会

主な話題はTX延伸 土浦市で新年賀詞交歓会

土浦市の経済3団体(商工会議所、観光協会、商店街連合会)主催による新年賀詞交歓会が6日夜、市内のホテルマロウド筑波で開かれた。コロナ禍が収まっていないこともあり、出席者はコロナ前の約300人に比べると抑えられ、約180人が参加。市長、国会議員、県会議員ら来賓のあいさつを聞いたあと、2段重ね弁当の食事を交えながらの懇親を楽しんだ。

「普通に考えたら土浦延伸」情報

土浦恒例の大型新年会は、土浦鳶職(とびしょく)組合の祝木遣(きやり)唄でスタート。

あいさつする中川喜久治土浦商工会議所会頭

3団体を代表して中川喜久治土浦商工会議所会頭があいさつ、「10年、20年先を見据えた市の発展には、常磐線のさらなる利便性の向上、つくばエクスプレス(TX)の土浦延伸、常磐高速道のスマートIC設置(桜土浦ICと土浦北ICの間)などのインフラ整備が重要だ」とし、県によるTX延伸先選定が進んでいることを挙げ、「これは昨年の最大のニュースだった」と述べた。

この発言を受け、安藤真理子土浦市長は「オール土浦でTX土浦延伸を(県に)働きかけている。署名活動をしていて、若い人がこの問題に関心が強いことがわかった。土浦延伸は土浦市にとって最大の悲願であり、実現に向け最後まで活動を進めたい」と、力が入った。

あいさつする安藤真理子土浦市長

また、国会議員で最初にあいさつした国光あやの衆院議員(茨城6区、小選挙区)は「県は2月にも延伸先を決めるが、県幹部から『普通に考えたら、まあ、土浦なのだ』との言質を得ている。(県内延伸は)国の審議会にかけられるので、(工事費用を)国もしっかり分担することになる」と、土浦延伸の可能性を強く示唆した。

市議、次の選挙で3分の1交替?

ほかの国会議員は、青山大人衆院議員(茨城6区、比例)、上月良祐参院議員(茨城区)、小沼巧参院議員(同)、加藤明良参院議員(同)、堂込麻紀子参院議員(同)があいさつ。続いて、昨年12月の茨城県議選で無投票再選された土浦市区の伊沢勝徳県議、八島功男県議、高橋直子県議がお礼の言葉を述べた。

土浦市では、今春に市議選挙、今秋には市長選挙がある。安藤現市長、24現市議は次の選挙にどう臨むのかまだ明らかにしていないが、挑戦者のうわさも含め、あちこちで情報交換が盛んに行われた。市政情報に強い現市議、元市議の話によると、現市議の3分の1ぐらいは立候補を見送る可能性が強く、市議会は高齢市議を中心に世代交代が進みそうだ。

つくば市と市商工会、筑波大など6団体・法人主催によるつくば市の賀詞交歓会はコロナ禍を心配して中止された。来賓として出席した桜井姚つくば市商工会会長に現在の関心事を聞いたところ、「土浦学園線沿いの警察署があった所に商工会会館をつくってほしいと、つくば市長に言っているのだが、反応が鈍い」と、市政に不満を述べた。(岩田大志)

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

37 コメント

37 Comments
フィードバック
すべてのコメントを見る
スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

茎崎交流センター別館17日開館 旧庁舎跡地の利活用一段落 つくば

つくば市小茎、茎崎庁舎跡地の北側に隣接する旧茎崎保健センターが改修され、東隣に立地する茎崎交流センターの別館として17日オープンする。当初、旧庁舎跡地利活用の一環で解体する予定だったが、計画を変更した。同別館のオープンにより茎崎庁舎跡地の利活用事業は一段落する。 保健センターは廃止され、地域交流センターとなる。ただし保健センターとして実施していた地域住民の定期健康診断などは引き続き同別館で実施する。 別館は鉄筋コンクリート造2階建て。1階はだれでも利用できるオープンスペースとなる。住民票などが取得できる窓口センターは改修前と同じ1階に設置される。2階は会議室などの貸しスペースとなる。1階はロビー、キッズスペース、ミーティング室2室、和室と事務室がある。いずれも予約なしで、おしゃべりしたり、くつろいだり、中高生が勉強したり、自由に利用できる。2階は会議室3部屋と調理室、多目的室があり、隣接の茎崎交流センターなどで事前予約して利用する。建物は敷地面積約3880平方メートル、建築面積約1260平方メートル、延床面積約1480平方メートル。 改修工事は、建築から38年経ち老朽化していた屋上の防水工事や外壁の塗装工事、室内の壁や床のクリーニングなどを実施した。トイレは便座を洋式にしたほか、多機能トイレを新設などした。間取りは1、2階いずれも茎崎保健センターとほぼ同じ。総改修費用は約2億6600万円。 一方改修にあたって、住民から要望があったエレベーターは今回、設置されなかった。市地域支援課は「エレベーターを設置すると工事期間がさらに長くかかる。地域住民から『早く利用したい』という要望があり、今回は早く開館できるようにした。エレベーターについては今後、利用者の要望を聞いて検討したい」としている。 開館を前に11月30日、内覧会が催され、茎崎地区住民らが次々と訪れていた。1階では食生活改善推進協議会茎崎支部(寺内元子支部長)から来館者にサツマイモの炊き込みご飯と小松菜の煮びたしがふるまわれた。 内覧会に訪れた近くに住む男性(81)は「きれいになって良かった」などと話し、70代女性は「2階に行くには階段しかなく足の悪い人は大変。茎崎地区は高齢者が多いのでエレベーターをつくってほしい。1階和室に、高齢者が楽に座れる高座椅子などがあれば」と話していた。 市地域支援課の根本隆課長は「地域交流センター別館として生まれ変わるので、地域の方にどんどん使っていただきたい。(内覧会で)アンケートをとったので、予算のこともあるが、声を生かしていきたい」などと話している。(鈴木宏子) ▶旧茎崎庁舎跡地利活用をめぐる動き2002年 茎崎町がつくば市と合併2009年 市原健一前市長が「新庁舎建設に伴う現庁舎利活用方針」を策定、茎崎庁舎跡地をバスターミナルに2015年 旧茎崎庁舎を解体2016年 初当選した五十嵐立青市長が利活用方針を見直し2017年 跡地利活用について市が対話型市場調査を実施(17年11月8日付)2020年 市が公共施設を併設した商業施設誘致計画と保健センター解体方針を発表(20年8月7日付)2022年 市が計画を変更し誘致する商業施設の規模を縮小、保健センターを存続(22年6月11日付)2024年 庁舎跡地の一部にドラッグストアー開店(22年9月26日付、23年3月25日付、24年3月14日付)2025年12月17日 茎崎保健センターが廃止され茎崎交流センター別館として開館

土浦市に本格的自家焙煎の店 5日オープン

【PR】土浦市藤沢に本格的自家焙煎の店「COFFEHOUSE BLUE」(コーヒーハウス・ブルー)が5日オープンする。栽培から流通まで品質管理された「スペシャルティコーヒー」を提供する。焙煎機は茨城県初上陸のトルコから取り寄せたBESCA(べスカ)製品を使用する。 コーヒー豆の販売のほか、店内に7席が用意され、カフェとしても営業する。煎りたてのコーヒーを味わうことが出来、ホットサンドなども準備する。 コーヒー豆はインドネシア、エチオピア、メキシコ、パプアニューギニア、グアテマラ、コスタリカ、ブラジル、コロンビア、エクアドル、ニカラグアの10種類、同店で作るオリジナルブレンドもある。 焙煎機にBESCA製品を選んだ理由として「高品質で細部まで考え抜かれた設計で比較的手に入れやすい」ということから直接輸入した。国内でも20機ほどしかないという。 開店するのは野口雄太郎さん(38)。土浦市木田余で生まれた。当初はミュージシャンを目指し、音楽の専門学校に通った。ドラム奏者として活躍し、自主制作のCDまで作ったが、コーヒー職人の道を目指すことになった。 東京・浅草の老舗店「ロイヤル珈琲店」やコーヒー好きが通う神保町の「豆虎」などで5年間働き、コーヒーに関する技術や知識を身に付けた。新規店舗では、コーヒーのおいしい淹れ方などの相談にも乗る。 同店は旧国道125号線沿いにあり、大叔父が1987年から2013年まで営業していた喫茶店「ブロートツァイト」を改装して開業する。地域の喫茶店として幅広いファンがいたが、22年間空き店舗になっていた。店舗面積は約70平方メートル。 野口さんは「コーヒー好きの人だけでなく、コーヒービギナーの人にも来店してもらい、ゆっくりとした時間をコーヒーとともに味わってほしい」と語り「手に取りやすい価格でおいしいものを提供するのがモットー」と話す。 ◆「COFFEHOUSE BLUE」は土浦市藤沢3560-2、電話029-846-0744

サイン本コレクター 中山光昭さん《ふるほんや見聞記》11

【コラム・岡田富朗】今年30周年を迎えた「アートウェーブつくば」。その初期から参加し、長年にわたり作品を発表してきたのが、中山光昭さん(70)です。アートウェーブつくばは、つくば市周辺で活動する作家による展覧会で、日本画・洋画・立体・平面・書・彫刻・工芸・写真など、幅広いジャンルの作品が一堂に会します。 1985年のつくば万博をきっかけに始まり、現在も毎年開催されている地域密着の美術イベントで、5年に一度は五浦の県立天心美術館(北茨城市大津町)でも展示が行われます。アート制作のかたわら、中山さんはつくば市文化協会の芸術副部長を務め、さらに筑波山神社の氏子総代としても地域に寄り添ってこられました。その活動の幅は実に多岐にわたります。 中山さんは、サイン本のコレクターでもあります。2〜3年かけてご自身の足でコツコツと集められたサイン本は、実に300冊を超えるとのこと。古本屋やリサイクルショップで偶然出会ったものから、サイン会に足を運んで手に入れたものまで、収集の方法はさまざまです。 今回12月9日から3日間、つくば市民ギャラリーにて、コレクションの中から50冊前後のサイン本を見ることができる展示が開催されます。写真に写っているサイン本だけでも、谷川俊太郎(詩人)、永六輔(放送作家)、ピーコ(タレント)、神田伯山(講談師)、柳生博(俳優)、桂三枝(落語家)、中島潔(画家)─と、実に多彩な顔ぶれが並びます。 著名人の人柄を感じられる 古いものや骨董にも関心があったという中山さんに、サイン本の魅力について伺いました。 「サイン本との出会いは偶然が多く、たまたま気になって手に取った本にサインが入っていることがよくあります。まるで本に呼ばれているかのように感じることもあります。サイン本と一口に言っても、サイン会で書かれたもの、作家が贈呈のために記したもの、編集者への推薦として他者の著作に署名したものなど、実にさまざまです。サインに絵が添えられていたり、言葉が書き加えられているものもあります」 「また、どのような経緯で、誰から誰へと渡ってきたのかを想像すると、その本が歩んできた“時間”を感じることができます。現在は手書きのものも少なくなりつつあり、著名な方々の人柄を感じられるサインは、とても貴重で魅力的なものだと思います。今後も自分が納得できるまでは、サイン本の収集を続けていくつもりです」と語ってくださいました。(ブックセンター・キャンパス店主) 中山光昭コレクション サイン本展・他(仮)・会期:12月9日〜12月11日・会場:つくば市民ギャラリー(つくば市吾妻2-7-5、中央公園内)・時間:午前9時〜午後5時

愛犬ミミの自然死《くずかごの唄》153

【コラム・奥井登美子】戦時中の小学4年生の時、かわいがっていた犬を愛国婦人会のおばさんたちに連れていかれてしまってから、私はショックで、しばらく犬の顔が見られなかった(10月23日掲載)。 結婚して東京から土浦に住むようになり、舅(しゅうと)と姑(しゅうとめ)の介護に振り回された。国の介護制度が整っていなかった時代だったので、ご近所の人や医療関係の友達に助けていただいて、何とか家族の危機を乗り切ることができた。 それから何十年か経ち、介護の苦労もすっかり忘れたころ、孫が犬の赤ちゃんをもらって来て、ミミと名付けた。わが家のアイドル犬ミミは特別元気な犬で、庭の中を駆け回って昆虫を追いかけるのが大好きだった。力が強く、つながれた鎖を引きちぎってしまったこともある。 犬の自然な寿命はよく分からないが、15歳くらいらしい。赤ちゃんの時にもらわれてきたミミは、18歳で歩くことができなくなってしまった。 人間は歩けなくなってしまっても、言葉で意志を通じることができるので、介護の人が適切に動いてくれれば生活できる。しかし犬は困る。ワンワンという言葉しかしゃべらないから、歩けなくなったイラダチをどう表現するのかわからない。何を考え、何を望んでいるのか、飼い主にも見当がつかない。 歩けなくなってしまったミミ 歩けなくなった犬はどうしたらいいのだろうか…。 難しい問題である。私は犬の自然死を体験してみるのも、自分の死に方に参考になるのではないかと思った。人間も明治時代前は自然死に近かった。漢方医など医者はいたが、かかれない人も多く、薬の成分はほぼ天然由来の植物や鉱物ばかりだった。 ミミを日当たりのよいサンルームに移動し、鎖は金属で重いから、軽い布のひもに取り替えた。排泄物はどこでどうするのかわからない。サンルームにゴザを敷き、その上にオシッコでぬれても構わない色々な種類のカーペットを敷き、ミミがその日に自分の気にいった場所を選べるようにしてみた。 難しいのはドックフード。今はいろいろな種類のドックフードを売っている。何種類か買ってきて、別々の容器に入れて何を食べてくれるのか試してみた。スープと水と漢方薬もお湯で溶いて、何種類か置いてみた。 歩けなくなってしまったミミは、私の作った犬介護ベッドで108日間生きていた。最後の一週間は何も食べなくなり、私の胸に抱かれながら、静かに満足そうな顔をして息を引き取った。(随筆家、薬剤師)