木曜日, 3月 19, 2026
ホーム土浦旧統一教会関連団体主催のイベント 土浦市教委が後援

旧統一教会関連団体主催のイベント 土浦市教委が後援

解散命令請求も視野に、政府が実態調査に乗り出す方針を明らかにした旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の問題で、教団の関連団体・世界平和女性連合(WFWP)主催により7月、土浦市内で開催された「第19回女子留学生日本語弁論茨城県大会」が、同市教育委員会の後援を受けていたことが、水戸市の土田記代美市議(共産党)らの指摘で明らかになった。霊感商法や信者からの高額献金、政治家との関わりが問題視される旧統一教会との接点を独自に調査する自治体が相次ぐ中で、疑問の声があがっている。

世界平和女性連合は、旧統一教会の関連団体で、同教団の韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁が1992年に創設したとされている。同連合の公式サイトによると、女子留学生を対象とした弁論大会は1997年から始まり、毎年、全国から約200人が参加。公開されている資料によると、その地区予選である茨城県大会は、今年で19回を迎え、教団施設がある水戸と土浦で主に開催されてきた。今年は7月23日、土浦市内の県県南生涯学習センターで開催された。

旧統一教会関連団体と承知していた

弁論大会を後援した土浦市はNEWSつくばの取材に対して、「後援の申請は、今回が初めてだった」とした上で、「同団体が旧統一教会の関連団体であることは、(申請時に)承知していた」との認識を示し、「世界平和女性連合から後援申請があったのが4月12日。より慎重を期するため、昨年、同イベントが開催された水戸市に開催状況を確認し、内容に問題がないと判断し、4月23日に後援を承認した」と経緯を説明した。

後援を承認する基準については、「宗教・政治団体等に関わらず、団体種類で可否の判断をすることはない」とした上で、「事業内容、目的で一つ一つ判断している」と判断基準を示し、「(勧誘など)宗教・政治活動に直接関わる活動は承認しない」と説明した。今回のケースについては、「外国人留学生の弁論大会であることや、前年の水戸市での開催状況を踏まえて適切と判断した」と語った。

会場を提供した県南生涯学習センターは、土浦市と同様、「世界平和女性連合が旧統一教会の関連団体であることは、手続きの段階で承知していた」とした上で、「団体の種類に関わらず、企画の内容を検討し、貸し出しの判断をした」と市と同様の見解を示した。

関連知らず、教団との接点生じる懸念

水戸市議会定例会代表質問に立った共産党・土田記代美市議が9月12日、世界平和女性連合が主催する日本語弁論大会が水戸市や土浦市の公共施設で開催されていたこと、今年は土浦市教育委員会が後援していたことを指摘。それを受けた水戸市が実態調査に乗り出した結果、過去10年間で、同連合などの旧統一教会関連団体に対して、水戸市は公共施設を98回、貸し出していたことが分かった。

その中には、国際交流団体として市の条例に基づき施設を利用していた関連団体が71回、計36万6000円、施設使用料の免除を受けていたことも判明。条例は、「特定の宗教を支持し、または特定の教派、宗派もしくは教団を支援するおそれがあるとき」の施設使用を不許可としているものの、市は、旧統一教会との関係を知らずに判断したとしている。

水戸市の高橋靖市長は、関連団体の使用料免除について「遺憾」であると表明した。 一連の問題を調査する水戸市の土田市議は弁論大会について、「関連団体は、明らかに教団と同じ組織。それを伏せているところに問題がある」とし、「何も知らない留学生、彼らを応援したい人たち、イベントに関心のある市民や学生が会場に行ったとして、それがきっかけとなって(教団との)接点が生まれる恐れがある」と語った。

今後「国会、世論の動きで判断」

土浦市は、今後同様の申請が関連団体からあった場合について、「同じ事業内容で、今年(後援を)出して、来年はダメというと問題がある」としたものの、「国会や世論等の動きを踏まえて、非常に慎重に判断しなければいけないと感じている」と語った。後援の取り消しはあり得るかとの質問に対しては、「(主催団体による)今回の事業報告書とともに、会場に実施状況を確認し、申請の通りの弁論大会だったと確認できた。現段階での取り消しは考えていない」とした。県南生涯学習センターは今後の対応について、「団体自身が反社会的だと立証された場合は、使用制限もありうる。慎重に判断したい」と述べるに留まった。(柴田大輔)

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

6 コメント

6 Comments
フィードバック
すべてのコメントを見る
スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

学校給食に金属製ナット混入 つくば市の義務教育学校

つくば市は19日、市内の義務教育学校で同日出された学校給食に異物が混入していたと発表した。教職員が職員室で給食を食べようとご飯のふたを開けたところ、直径8ミリほどの金属製のナットが混入していた。 同校の他の教職員や生徒、同日ご飯が提供された他校からもほかに異物混入の報告は無く、健康被害も報告されていないという。 市健康教育課によると、同日午後0時45分ごろ、教職員が個別の器に入ったご飯のふたを開けたところ、端の方に直径8ミリほどのナットが混入していた。 同市でのご飯の調理は、給食センターとは別に、米飯納入業者が炊飯工場でご飯を炊き、一人分をそれぞれ個別の器に入れ、ふたをして各学校の配膳室に配送している。配送された給食は、職員が配膳室から各教室や職員室などに運んでいるという。 どうして混入したかについて同課は、米飯納入業者が経緯を調査したが、19日時点で不明だとしている。 市は同日、ご飯の提供を受けた市内の各学校の保護者にお詫びの通知文を出した。

「人生という旅を楽しんで」 日本国際学園大学で卒業式

日本国際学園大学つくばキャンパス(つくば市吾妻、橋本綱夫学長)で19日、卒業式が催された。同キャンパスで学んだ49人の卒業生を前に橋本学長は「人生百年時代の中で、皆さんはこれから80年先の未来に向けて歩むことになる。80年前のことを考えると時代が大きく変わってきたことがよくわかる。これから苦難が待ち受けているかも知れないが、人生という旅を楽しんで欲しい」とエールを送った。 卒業生を代表して経営情報学部人文科学専攻の朝妻翔さん(22)は「大学の4年間で自分ができることは積極的に挑戦し、成長すること、そして一人で解決しようとするのでなく周囲の人の助けを借りることの大切さを学んだ。自分が気づかないことでも他の人の客観的な視点が必要なこともある。SNSやオンラインゲームで簡単に世界とつながれる時代だからこそ信頼できる関係を築くことが大事だと思う」と答辞を述べた。 式典では、同学部情報・デザイン専攻の伊藤祥一郎さんが橋本学長から学位記の授与を受けた。さらに優秀な成績や功績があった卒業生に褒賞が授与され、同学部人文科学専攻の朝妻翔さんと情報・デザイン専攻4年の伊藤祥一郎さんにそれぞれ学長賞が、佐藤緑咲さんに前身の東京家政学院創立者、大江スミの名を冠した大江賞が贈られた。 取手市出身の卒業生、千葉譲さん(22)は「4年間は授業とアルバイトに追われて忙しかったが、無事に卒業出来てよかった。これからはバスの運転手になるので、社会人として頑張っていきたい」と語った。 同大は1990年、東京家政学院大筑波短期大学として開学。96年に4年制の筑波女子大学になり、2005年に男女共学の筑波学院大学になった。大学の運営は19年度に東京家政学院から学校法人の筑波学院大学に移り、23年からは学校法人名を日本国際学園に変更した。一昨年からは姉妹法人の東北外語学園(仙台市、橋本理事長)が運営する仙台市の東北外語観光専門学校に新たに日本国際学園大学の仙台キャンパスを設置した。 つくばキャンパスは、経営情報学部ビジネスデザイン学科に、国際教養モデル、現代ビジネスモデル、公務員モデル、AI・情報モデル、コンテンツデザインモデルの五つがあり、各モデルから選択し専門の学びを深めることができる。外国人留学生は日本文化ビジネスモデルで学ぶことができる。(榎田智司)

土浦の新小学1年生に黄色い帽子を寄付 JA水郷つくば

新年度に土浦市内の市立小学校と義務教育学校に入学する全ての新小学1年生に向けて、JA水郷つくば(土浦市小岩田西、池田正組合長)が883個の黄色い交通安全帽子を土浦市に寄付し、18日同市役所で寄贈式が催された。池田組合長から安藤真理子市長に目録などが手渡された。 交通安全帽子の寄付は同JAが地域貢献活動の一環で1977年から始め、今年で49年目となる。以前は男子がキャップ型、女子はハット型と性別で形が異なっていたが、2024年度から性別を問わず共通のハット型とした。 式典でJA水郷つくばの池田組合長は「この事業が始まった時は農協が合併する前だった。自分が入所した頃からやっていることなので感慨深い。小学1年生は、黄色い帽子をかぶっているのが知れ渡っているので、運転手も気をつけてくれる。今後も支援を続けていきたい」と話し「帽子ではなくヘルメットという声もあったが従来通り黄色い帽子となった」と付け加えた。 寄付を受けた土浦市の安藤真理子市長は「交通安全は市としても大事なことなので、長い期間寄付を続けていただき大変感謝している。子供たちには毎日元気に登下校してもらいたい」と述べた。 寄贈式では土浦市が1976年から毎年、入学祝い品として新1年生に無料で贈呈しているランドセルも用意された。ランドセルも今春から性別に関係なくジェンダーレスの薄い茶色になる(25年5月2日付)。 新小学1年生に対するJA水郷つくばの交通安全帽子の寄付は、土浦市のほか、管轄する龍ケ崎、牛久、かすみがうら、利根、美浦、阿見の7市町村全ての公立小学校と義務教育学校に対して行われる。(榎田智司)

つくばエクスプレスの車窓から《ご近所スケッチ》22

【コラム・川浪せつ子】今回はつくばエクスプレス(TX)の窓から見えた筑波山とつくば市内の絵です。TXは2005年8月に開通しました。都内からつくば市に引っ越してきた私は、それまで乗用車でJR荒川沖駅まで行き、常磐線で東京に通いました。免許証を持っていなかったので、教習所に通わねばならず、いろいろ大変でした。 TXは待ち望んだ電車でした。今は都心部から帰るとき、TXに乗り、筑波山が見えると心が休まります。車窓からの風景は穏やかで、都会の喧騒(けんそう)を忘れさせてくれ、地方の良さをつくづく感じます。つくば市に来てよかったと、しみじみ思うときです。 交通の便は良くなったものの、つくば市の「景観の方はどうかしら?」と思っていました。そんなとき2月に「つくば市景観講演会」という市主催の企画があったので、参加してみました。建築業界の隅っこで仕事をしていますが、これまで景観のことはあまり考えず、受けた仕事をこなしているだけの生活でした。 「便利」だけでなく「景観」も 「つくば市の景観100」「つくば景観ルートマップ」という冊子、ご覧になったことありますか? 少し前に発行されたものですが、時々見て、絵を描く資料にしていました。つくば市とその周辺部には、ステキな自然や景観がたくさんあります。 電車も通り、人口も増え、便利にはなったものの、それは景観の悪化につながっているのだと、今回の企画で感じました。仕事で「あれ?こんなのいいの?」と思うような看板を描いたこともありましたが、ソレです。「再生エネルギー」の太陽光発電パネルが、筑波山に造られたこともありました。コレ、禁止なんじゃないの? 大学の先生の話も面白かったです。先生+市民の協力で、街を再生・進化させた事例など。 上の絵のように、つくば市はまだ開発中ですが、「便利」だけでなく「景観」も、「住みやすい街」には大切と思いました。(イラストレーター)