男子プロバスケットボールBリーグ1部(B1)の茨城ロボッツは1、2の両日、水戸市緑町のアダストリアみとアリーナにファイティングイーグルス名古屋を迎え、開幕戦2連戦を戦った。1日は79-88、2日は69-72で惜敗した。
2022-23 B1リーグ戦(1日、アダストリアみとアリーナ)
茨城ロボッツ 79-88 ファイティングイーグルス名古屋
茨 城|18|20|17|24|=79
FE名古屋|26|16|24|22|=88
茨城は期待の新加入選手3人にプレータイムを与えた。2018-19シーズンB2得点王のトーマス・ケネディ、昨季B2得点王のLJ・ピーク、一昨年筑波大でインカレ得点王に輝いた山口颯斗だ。
試合開始からペースを握ったのはFE名古屋。最初の約5分で5本の3点シュートを決め、インサイドでも高さのミスマッチを突き、優位にゲームを進めていく。茨城は、持ち前のアップテンポなバスケが繰り出せない。相手の帰陣の速さもあるが、攻撃の起点である平尾充庸が、相手ガードの執拗なマンマークに手を焼いた。他の選手もパスを引き出すような効果的な動きが少なく、ショットクロックを使い果たす場面も何度か見られた。
茨城は第2クオーター(Q)途中から平尾と多嶋朝飛を併用し、攻撃の起点を増やすことで相手のプレッシャーをかいくぐることに成功。だが第3Q、茨城の前にかつてのチームメートのアンドリュー・ランダルが立ちはだかる。巧みなフェイドアウェイシュートで3連続ゴールを挙げ、55-66とリードを広げられてしまった。
第4Q、残り7分、多嶋の3点シュートをきっかけにチェハーレス・タブスコットやエリック・ジェイコブセンらが次々とシュートを決め、残り約4分の時点で72-75とする。だがファウルによるフリースローなどで再び点差を広げられ、タイムアップ。茨城にも得点チャンスやフリースローの機会は多かったが、ショットはいずれも精度を欠いた。
茨城は2013年につくばロボッツとして産声を上げ、今季は節目の10年目。昨季B1に初昇格してリーグの洗礼を受け、今年は勝負の2年目。開幕戦を戦うFE名古屋は今季B1に昇格してきたばかり。1年の差を見せつけたい相手だった。
平尾主将は「自分たちのやりたいバスケができなかった。プレッシャーのかけ方や、中と外のバランスなど、しっかりと修正しなくては」、リチャード・グレスマン監督は「自分たちに対してはどのチームもインサイドを狙ってくる。リバウンドも相手の方が9本多かった。これらを改善するだけでも勝つチャンスがある」と語る。
観客数ではこの日4028人が来場し、新B1参入に向けて必須となる1試合4000人の基準を初回からクリアした。ただし、音楽と連動して色が変わるオリジナルペンライトの演出や、県内在住の小学生が
入場無料になるキッズパスなどの施策が功を奏した部分もある。平尾は「お客さんが僕らのバスケを見て、何かを感じ取ってもらえるようなプレーをしなくてはいけない」と身を引き締めた。(池田充雄)