つくば市二の宮にある県営の都市公園、洞峰公園(約20ヘクタール)のパークPFI事業に対し県が7月2日から8月31日まで実施したアンケート調査結果について、計約1100件の回答があったものの、回答者の居住地と年代に偏りがあったなどとして、県が新たに、県内全域から1000人を無作為抽出し9月中に追加のアンケート調査を実施することが分かった。
8月31日までに寄せられた計約1100件は、9割がつくば市の居住者、7割が40代以上だったという。
6日開かれたつくば市長定例会見で、記者の質問に答え、五十嵐立青市長が明らかにした。
県都市整備課によると、洞峰公園の整備や維持管理には県民全体のお金が使われていることなどから、ネットモニターなどを実施している調査会社に委託し、9月中にインターネットを利用して新たなアンケート調査を実施する。9月中に回収するとしている。
その後、8月31日までに回収した約1100件のアンケート結果と、9月中に新たに実施する無作為抽出のアンケート結果などをもとに、つくば市と協議するとしている。
県が追加調査を実施することについて五十嵐つくば市長は「(県と)協議に入りたいと思っていたが、県の公園で、県が追加でアンケートをとるということなので、結果を待ちたい。つくば市民の声をないがしろにするのではないと思っている」と述べた。
県に協議会設置を求める要望書を提出した市民団体「地域参加型の洞峰公園整備計画を求める会」の木下潔代表は「公園利用者や住民の意見では不十分という、県の見解はまったく理解できない」などとコメントしている。
パークPFI事業をめぐっては、アンケート調査と合わせて、県が7月中に計4回、説明会を実施した結果、グランピング施設の新設や酒類の販売に反対する声が多数出された。一方、8月末までに計約1100件寄せられたアンケート調査の結果がどうだったかについて県は、現在、詳細をまとめているとしているとしている。(鈴木宏子)