月曜日, 2月 2, 2026
ホームつくばパークPFI事業の中止を要望 近隣のマンション管理組合 つくばの洞峰公園

パークPFI事業の中止を要望 近隣のマンション管理組合 つくばの洞峰公園

つくば市二の宮にある県営の都市公園、洞峰公園(約20ヘクタール)を、県がパークPFI制度によりリニューアルする計画に対し、近隣の二つのマンションの管理組合が19日、県、市、事業者の洞峰わくわく創造グループ(代表・長大)にそれぞれ、パークPFI事業の中止を求める要望書を連名で提出した。

提出したのは、いずれも西大通りをはさんで公園に近接する、同市二の宮のライオンズマンション筑波学園都市管理組合(131戸、渡辺禄郎理事長)と、ガーデンコート筑波管理組合(130戸、川鍋勝利理事長)。

両マンションはいずれも洞峰公園敷地境界から100メートル以内にある。パークPFIのメーン事業であるグランピング施設建設の可否を審査する際の法的な利害関係者にあたり、市建築審査会の判断に影響を与える立場にある=メモ

要望書は、南側駐車場拡張に伴う樹木伐採により豊かな自然環境が損なわれることへの懸念に加え、同公園は中学生の通学やマラソンなどの学校行事、園児の集団遊びに利用されていることから、グランピングやバーベキュー施設、ビール工房でアルコールが提供されることにより、子供たちへの治安上の問題が発生することが危惧されるとしている。さらにごみ問題、騒音問題、臭気・油煙問題など計6項目を指摘し、住環境が損なわれる懸念があるとして、県と事業者には事業中止を、市にはグランピング施設の建設を許可しないよう求めている。

18日に県と事業者に要望書を郵送し、19日、五十嵐立青つくば市長に手渡した。

つくば市長に提出後、会見したライオンズマンションの渡辺理事長は「今回計画したことを展開しようとするなら(街なかの洞峰公園でなく)ほかにいくらでも候補地がある。なぜ皆が親しみをもって慈しんで育ててきた洞峰公園に設置しなければならないのか。始めにお金ありき、事業ありきでなく、地元の意見や知恵を結集してそこから始めるのが筋ではないか」とし、ガーデンコートの川鍋理事長は「洞峰公園を維持するためにお金が必要だからと、事業者と検討するのではなく、皆の意見を聞いて、地産地消のものを売るイベントを開くとか、野球場でスケートボードやフットサルなどのスポーツができるようにするとか、別のやり方を知恵を絞って決めていったらどうか」と話している。

これに対し県都市整備課は「要望書は受け取ったが(コメントを求められても)特にお答えできない」としている。

一方、五十嵐市長は「アンケートの生データを県からいただくことになっている。市でも独自に分析して、未来に向かった解決策を県と検討していく」とマンション管理組合に答えたという。

公園内の野球場にグランピング施設やバーベキュー施設、ドッグランなどを整備する計画の洞峰公園パークPFI事業をめぐっては、5月に市民団体「地域参加型の洞峰公園整備計画を求める会」(木下潔代表)が、都市公園法で位置付けられた協議会設置を求める要望書を提出した(5月13日付)。7月には県が説明会を計4回開催し、つくば市から出されたアルコールや臭いの懸念に対し対策を示したが、参加者からはアルコール提供や樹木の伐採に反対の声が相次いだ(7月2日付23日付8月1日付)。県は8月末までアンケートを受け付け、今後の対応をつくば市と協議して決める。県によると今後の日程は未定という。(鈴木宏子)

【メモ】洞峰公園は宿泊施設の建設が認められていない第1種中高層住居専用地域に指定されており、今回のパークPFIのメーン事業であるグランピング施設を野球場内に建設するためには、つくば市建築審査会の同意を得て、市長の特例許可(建築基準法48条のただし書許可)を受けなければならない。建築審査会の開催に先立って、市は公開で公聴会を開催し、影響が想定される周辺の利害関係者から意見を聴取し、建築審査会に説明することになっている。市建築指導課によると洞峰公園のグランピング施設建設の場合、利害関係者は敷地境界から100メートル以内の近隣住民となり、今回要望書を提出した二つのマンション管理組合は公聴会で意見を聞く利害関係者に当たる。建築審査会は審査にあたって①立地は妥当性か(上位計画等との整合)②住居の環境・商業の利便・工業の利便を害する恐れがないか(市街地環境への影響、商業活動への営業、近隣住民の理解など)③公益上やむをえないか(公益上必要性が高い、公共事業に基づく)などに留意して判断するとされている。一方県は、特例許可が下りるのか否かについて説明会で「住宅地への距離を考えると住環境への影響は極めて少ないと考えている。特例許可の判断はつくば市となる」としている。

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新図書館を検討、陸上競技場着工 つくば市26年度当初予算案

過去2番目の規模 つくば市の五十嵐立青市長は30日、2026年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度当初比3.6%減の1227億1000万円、特別会計などを合わせた総額は同1.2%減の1910億3200円で、25年度当初に次いで過去2番目の規模となる。解散総選挙で国の予算は年度内成立が難しい情勢だが、成立を見込んで予算編成した。 主な新規事業として、現行の中央図書館の面積や所蔵資料が自治体規模に見合ってないことから、複合機能をもつ新図書館の整備検討を開始する。26年度は市民ワークショップ開催と新図書館建設基本構想策定委員会設置などに570万円を計上する▽ほかに、ボルダリング、スケートボード、ダンスなどができるアーバンスポーツ施設を整備するための設計費を250万円計上する。 継続事業としては▽上郷高校跡地に計画されている陸上競技場は26年度分として工事費など16億8500万円を計上し、建設工事に着工する。完成は28年度末の予定だ▽廃校となった旧田水山小学校に整備中の芸術文化創造拠点は、工事2年目の26年度分として6億8400万円を計上する。本オープンは27年4月の予定▽つくば駅前の中央公園はリニューアルに向け2300万円を計上し、基本・実施設計を実施する。27年度以降、工事着工する予定だ▽筑波山麓の池田地区に計画している道の駅は290万円を計上し、整備検討委員会の開催などをする。 学校施設では▽児童数増加に伴って香取台小に3階建ての校舎を増築する。増築工事費として26年度に7億2400万円を計上、2カ年で工事を行い、完成は28年4月の予定だ▽吾妻小は老朽化と児童数増に対応するため、現在のグラウンドに4階建ての校舎と体育館を新築し、整備後、既存の校舎と体育館をすべて解体し、グラウンドを整備する。26年度は設計費など1億3400万円を計上。27~29年度の3カ年で建設工事を実施し、30年4月の完成を目指す。30~31年度にさらに解体とグラウンド整備を実施する予定だ▽谷田部小も老朽化と児童数増に対応するため、校舎建て替えのほか、学校体育館と周辺公共施設との複合化を検討する。26年度は基本構想策定などに2200万円を計上する。校舎などの建て替え工事は29~31年度の予定で、32年4月の完成を目指す。 ほかに県内初の新規事業として▽市役所の窓口業務にデジタル庁が推進する「自治体窓口DX SaaS」を構築する(2600万円)。「書かないワンストップ窓口」といわれるシステムで、職員による聞き取りやマイナンバーカードの読み取りにより、申請書の手書きが不要になるという▽来日間もない小中学生を対象に、2カ月間程度、日本語の基礎の学習支援を行う「プレスクール・プレクラス」(2300万円)も県内で初めて開設する。日本語の指導が必要な児童生徒は市内に330人程度おり、そのうち10人程度の利用を想定している▽中高生を対象に、さまざまな活動を支援したり居場所として利用できる「ユースセンター」も県内で初めて開設する(130万円)。 そのほか▽児童発達支援センター整備事業(6億3400万円)では、市役所春日庁舎を改築し、発達に課題のある子どもと保護者への包括的な支援活動の中核施設にする。今年度内に整備工事を終えて、来年4月に開設する▽部活動改革・地域展開推進事業(1億円)は教員の負担軽減を目的に、来年9月までに民間企業や地域団体と連携し部活指導員を確保する。 助成制度としては、新規事業として▽大学受験料・模擬試験料補助金を創設し、ひとり親家庭や低所得子育て世帯の高3の大学受験に対し1人当たり上限5万3000円、模試受験に対し上限8000円、中3の模試受験に対して上限6000円を支援する(128万円)。▽がん治療で外見の悩みを抱えている人の負担を軽減するため、がん患者アピアランスケア支援助成金を創設し、ウィッグや乳房補正具などの購入・レンタル費用の一部を助成する(200万円)。▽不妊治療費助成では、1件当たり4万円を上限に、保険適用外となる不妊治療費用の一部を助成する(1440万円)など。 市税収入は過去最大 一方歳入は、個人・法人市民税などの市税収入は前年度当初比4.5%増の593億3100万円で、過去最大を見込む。市は人口増や賃金上昇によるものと説明する。昨年12月末に廃止されたガソリン税暫定税率については、減収分と同額の3600万円が国から地方特例交付金として補てんされるため「影響はない」とした。