第104回全国高校野球選手権茨城大会は27日、ノーブルホームスタジアム水戸で決勝が行われ、明秀日立が9回2死から3番・佐藤のサヨナラ2ランで土浦日大に勝利、悲願の初優勝を果たした。甲子園へは春夏連続出場となる。4年ぶりの決勝に臨んだ土浦日大は序盤に先制したものの、最後は明秀の長打力に屈した。

土浦日大は2回表に四球2つで1死一、ニ塁から香取がセンター前に運び先制、さらに死球で満塁とし河野の左前適時打で1点追加した。1死満塁の好機が続いたが上位打線が連続見逃し三振に倒れ、追加点を奪えなかった。
明秀日立は5回裏伊藤が中前打で出塁すると犠打で送り、本坊がライトフェンス直撃の三塁打を放ち、日大の中継ミスの間に一気に本塁に駆け込み同点とした。
その後土浦日大は先発河野から山田にリレー。9回2死まで抑えていたが本坊が3安打目となる右中間二塁打、続く佐藤が低めの速球をレフト芝生席へ叩き込むサヨナラホームランで大会初優勝を決めた。
土浦日大・武田優輝(たけだ・ゆあ)主将は「新チームになってからこの日のためにやってきたので悔しい。昨年夏から試合に出してもらっていて先輩たちと死ぬ気で頑張ってきた。先輩の分もやってやるという強い気持ちで入ったが力不足だった」と悔しい涙を流した。(高橋浩一)
「打った方を褒めるしかない」
土浦日大・小菅勲監督の話「試合内容からすれば、この結果は受け入れられる。明秀日立の猪俣、石井の小刻みに投手を入れ替える作戦に攻撃が繋がらなかった。相手は3回り、4回りに入るとフルスイング出来ていた。フルスイングから生まれたホームランは打った方を褒めるしかない。河野、山田両投手に関してはコーナーをついたピッチングができていたし明秀日立打線を4点に抑えたので上出来だった」