第104回全国高校野球選手権茨城大会は24日、ノーブルホームスタジアム水戸で準決勝が行われ、県南勢同士の対戦となった第2試合は土浦日大が投打共に霞ケ浦を圧倒、4-0で勝利した。第1試合で境に8-1で7回コールド勝ちした明秀日立との決勝(26日)で、4年ぶり5回目の夏の甲子園出場に挑む。
昨秋・今春の県大会覇者で、センバツにも出場した第1シード、明秀日立への挑戦権を争う形となった両校の対戦。前半のじりじりした展開から、走塁に活路を見いだした土浦日大が中盤にリードすると、勝利パターンの継投に持ち込み霞ケ浦を2安打零封で下した。
日大は5回、無死走者を犠打などで三進させ、太刀川が三遊間を破って先制、6回には一死から出塁の吉次が立て続けに二・三盗を決め、代打佐藤の三塁強襲安打で還った。
霞ケ浦打線は日大先発・河野の的を絞らせない頭脳的な投球に苦しみ、6回から登板の山田には力で押すピッチングに屈した。山田は打っては、8回に霞ケ浦の2番手山田(大)からダメ押しの2ラン。4年ぶりの決勝進出をたぐり寄せた。
霞ケ浦・高橋祐二監督は「完敗だった。バットは振れていたがグラウンドに入って硬さがあった。土浦日大のほうがリラックスしていた。狙い球を絞ったが2安打しか出ず後手後手に回ってしまった。過去4試合はしぶとくやっていたが今日に限っては全く打てず粘れなかった」と悔しがった。日渡騰輝主将は「打てなくて流れをつかめなかった。相手が上手だった」とうなだれた。
決勝はチャレンジャー精神で
土浦日大・小菅勲監督は「先制点が大きい。活気づいてだんだん調子が上がってきた勢いのまま、決勝戦に挑める。チャレンジャー精神で王者とみんな一丸となって戦う」と力強く話した。投打に活躍した山田奏太投手は「秋の大会で負けているので悔しい気持ちを忘れずにチャレンジャーで戦う」と話した。(高橋浩一)