「スーパーシティ」実現に向けた機運を高めようと「つくばスーパーサイエンスシティ構想体験会」が16日、つくば市研究学園の商業施設、イーアスつくばで開かれる。今年4月、「スーパーシティ特区」に指定された同市初の市民向け体験イベントとなる。
市が「スーパーシティ」に応募した際に選定した連携事業者50社のうち、鹿島建設、KDDI、サイバーダイン、凸版印刷、日本電気、三菱電機、リーバーの7社とつくば市が、各ブースで次世代の技術を使ったさまざまなサービスや商品を展示し、紹介する。
来場者は、つくば市が「スーパーシティ構想」で導入を提案している自動運転の車いすに試乗したり、インターネット投票を体験したりできる。
つくば市の「スーパーシティ構想」の基盤となる、行政や民間のさまざまなデータを収集したり加工して利用できるようにするデータ連携基盤「FIWARE(ファイウエア)」はNECが2021年度に開発した。展示ブースでNECは、香川県高松市で実際に運用されているFIWAREを利用して、公開データを収集・加工して作成した、高松市の洪水浸水シミュレーションの3次元地図などを展示する。
ほかに鹿島建設が、トンネル工事現場などへの導入を検討している米国製の四足歩行ロボットの遠隔操作を披露する。KDDIのブースでは、AR(拡張現実)技術を使ってゾンビを退治するゲームを体験したり、VR(仮想現実)技術を使ってスマートフォンの画面上で別世界が楽しめる体験などができる。
各ブースでは、出展企業のスタッフから直接、説明を受けたり、質問したりすることができる。
五十嵐立青市長は「気軽な気持ちで来ていただき、技術を体験しながら、まずはこういうものなんだというイメージをもってもらえれば」と話し、「事業者とどんどん対話することが、共につくるというプロセスの一環になる」と話す。
体験会に先だって、15日には同会場でキックオフイベントが開かれ、五十嵐市長が市民5人と「スーパーシティ」について話す座談会が開かれたほか、メディア関係者や事業者を対象に企業ブーズの体験会が開かれた。
◆体験会は16日(土)午前10時45分から午後3時30分まで、イーアスつくば2階イーアスホールで開催。入場無料。