霞ケ浦湖岸にある土浦市大岩田、霞ケ浦総合公園内の花蓮(はなはす)園で、ピンクや赤、淡い黄色のハスの花が見頃を迎えている。花は日の出と共に咲き始め、昼前には閉じてしまう。
約1000平方メートルの園に、コンクリートで仕切った80区画の池と、たる容器240個を設置し、約200種類のハスを栽培している。今年は6月13日に古代ハス「大賀蓮(おおがはす)」の開花を初めて確認した。例年より早い開花で、他の種類のハスも同様に開花が早まっている。
花蓮園は2001年に開園した。霞ケ浦の水をオランダ風車でろ過して花蓮を栽培している。12年からははす博士として知られる元日本花蓮協会学術研究主幹の香取正人さんの指導を受けて、本格的に整備し、土浦市内で育種された品種や霞ケ浦原産の品種など、よそでは見られない品種を栽培している。
阿見町在住の豊田修さんは、3、4年前からハスが咲く時期には毎日花蓮園で撮影をしている。最近は蓮池の水面の光を丸くぼやけさせる「バブルボケ」の表現を模索しているという。「撮った写真は自分で見て楽しんでいる。一つとして同じ花はなく、品種や天候、撮影時間、光の当たり方で違った表情を見せるのがいい」と話す。
花蓮園に隣接するネイチャーセンター職員の由波圭樹(よしばけいじ)さんは「カメラを片手に早朝から写真を撮る方も多く見受けられます。花は夜明けとともに咲き出し、昼前には閉じてしまうので、観賞は午前中がお薦めです。色とりどりの花蓮が咲く様子をご覧になりに、ぜひとも足をお運びください」と来園を呼び掛けている。
◆入場無料。問い合わせは電話029-826-1111(土浦市公園街路課)