筑波大学で芸術を学んだ学生らの2021年度卒業・修了研究の中から特に優れた作品と論文を展示する「CONNECT(コネクト)展Ⅵ」が5日、つくば市二の宮のスタジオ’Sで開幕した。2016年から毎年開催していたが一昨年と去年はコロナ禍で中止しており、3年ぶり6回目の開催となる。
同大は芸術専門学群の卒業研究と、大学院博士前期課程芸術専攻および芸術学学位プログラムの修了研究の中から、特に優れた作品と論文に筑波大学芸術賞を授与している。また同窓会「茗渓会」が茗渓会賞を授与している。会場では受賞作品と論文を展示しているほか、優秀な研究を紹介している。
版画や立体造形、印影など6人の6作品を展示し、30人の卒業・修了論文をタペストリー展示で紹介している。
展示されている6作品は、芸術賞を受賞した有賀睦さんの「眼差しa」「眼差しb」、影山亜美さんの「八百万の神」、茗渓会賞を授賞した最上健さんの「進化と朽滅」など。いずれも同大のアート・コレクションに新しく収蔵されるという。
ほかに、茗渓会賞を受賞した大森春歌さんの「子ども向け造形ワークショップの運営と今後の展望―8つの事例を比較・分析して」など3つの論文が、製本された状態で手に取って読めるよう展示されている。
スタジオ’S担当コーディネーターの浅野恵さんは「3年ぶりの開催。2月から3月に県つくば美術館で開催された卒業・修了制作展の内容を凝縮した展示となっている。学生さんたちの研究の成果、学生生活の集大成を多くの人に見てほしい」と話す。
展覧会は関彰商事と筑波大学芸術系が主催する。両者は2016年から連携し「CONNECT- 関(かかわる)・ 繋(つながる)・ 波(はきゅうする)」というコンセプトを掲げ、芸術活動を支援する協働プロジェクトを企画運営している。 (田中めぐみ)
◆会期は5日(日)~16日(木)。開館時間は午前10時から午後5時。入場無料。