日曜日, 8月 23, 2026
ホーム土浦パチンコ店⇒フィットネスジム 土浦駅前ビルの高橋さん【キーパーソン】

パチンコ店⇒フィットネスジム 土浦駅前ビルの高橋さん【キーパーソン】

JR土浦駅の前にある7階建ての商業ビル。1~2階にあったパチンコ店が昨年5月に撤退。両フロアーは空いたままになっていたが、この4月、2階にフィットネスジムが開業した。以前は全館「丸井土浦店」だった駅前ビルのテナントの推移を知ることで、商都・土浦の盛衰を知ろうと、このビル(東郷ビル ぷらっと)のオーナー・高橋信子さん(東郷商事社長)に話を聞いた。

土浦駅西口、市役所前の東郷ビル

駅前の特性を生かし自らジムを開設

2階にオープンした会員制ジムは、24時間使える「Plat Fit(ぷらっと フィット)24」と、インストラクターによるレッスン(午前10時~午後10時)も受けられる「Plat Pilates(ぷらっと ピラティス)」の2つのコース。200坪(660平方メートル)の広いフロアーには各種マシンが置かれ、映像・音声に合わせて自由に運動できるスタジオと、指導員に教わりながら専用マシンを使って運動するスタジオがある。

最近、この種のジムは増えているが、フランチャイズ(親会社・加盟店方式)のものが多い。高橋さんによると、Platは専門家の知恵を借りながら、自分のアイデアも入れて設計した施設と言う。東郷商事にとっては、従来のフロアー貸しではなく、フロアーを自ら活用する新しい試みになる。

JRを利用する通勤者・通学生には常時利用可能。駅の東口(霞ケ浦側)と西口(市街地側)に林立するマンションの住民には徒歩圏内。駅前ビルの特性を生かしながら、高層住宅街化する土浦駅周辺を強く意識した事業といえる。

「丸井」⇒パチンコ+飲食+カラオケ

東郷ビルに「駅の前の」百貨店・丸井が入っていたのは、1968~2004年の36年間。土浦が茨城県南の中心として繁栄していたころだ。1~7階には、紳士服・婦人服、インテリア・家具、時計・メガネ、その他の店が並び、屋上には遊園地もあった。大家さん・東郷商事にとっては夢のような時代だった。

丸井撤退後、建物を所有する3社(丸井+東郷商事+地元不動産会社)はビルの売却も考えた。しかし、話がまとまらず、東郷商事が全所有権を買い取り、2年後の2006年、いろいろな店が入る複合ビルとして再オープン。その後、店の入れ替わりはあったものの、1~2階にパチンコ店が入り、3~7階を飲食店やカラオケ店などが使うという形が続いた。

1年前のパチンコ店撤退について、「若い人を中心にゲームや賭け事のスマホ化が進み、パチンコ人口が減少。加えて、パチンコ店の大型化・郊外化が進み、テナントがいずれ店を閉めることは覚悟していた」と言う。

この1年間、1~2階をどう埋めるか検討した結果、2階は自社運営のスポーツジムに。1階には複数の店を入れることを考え、コンビニ、ブランド・カフェ、コインランドリーなどの誘致を図ってきたが、まだテナントは決まっていない。マンション住民や通勤者・通学生が利用する、新しい「土浦スタイル」に合う店に使ってほしいようだ。

【たかはし・のぶこ】土浦一高卒。中央大学文学部(心理学専攻)卒後、幹部候補生として海上自衛隊に入隊。幕僚監部広報班や実科学校などに5年。2尉で退官した後、日本生命に15年勤務(フィナンシャルプランナー資格を取得)。2007年、父親が経営する有限会社東郷商事に戻り、取締役。2013年から代表取締役。1956年、土浦駅前生まれ、同市並木在住。

【インタビュー後記】高橋さんがオーナーの会社がなぜ東郷商事なのか? 以前から不思議に思っていたが、今回のインタビューでそれが氷解した。鹿児島出身の祖父が先の大戦が始まった年(1941年)、土浦駅前にあった東郷旅館を買い取り、霞ヶ浦海軍航空隊相手の商売を開始(宿泊客の多くは海軍関係、海軍に食料品を納入する「御用商人」も)。旅館は日露海戦の英雄・東郷平八郎の姓を使った屋号だったらしく、同じ薩摩出身の祖父も気に入ったようだ。1958年、父親が旅館のそばに東郷食堂を開業。そして1967年、「丸井のビル」を他2社と共有する東郷商事を設立。戦前は海軍の街だった土浦海軍元帥の姓をもらった社名海軍の階級なら中尉だった高橋さん。このつながりが分かっただけでも有益な時間だった。(経済ジャーナリスト・坂本栄)

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ご当地電子マネー「土浦パトレイバーWAON」発行 イオン

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恐竜の島、どこよりも高い島… 夏休みの小学生 粘土で巨大な島づくりに挑戦

つくばで夏休み造形教室 夏休み中の小学生が、計600キロの粘土を使って、長さ5メートルの巨大な海に浮かぶ島づくりに挑戦する「夏休み造形教室」が21日、つくば市二の宮のギャラリー、スタジオ’Sで開かれた。子供たちは、彫刻家の川島史也 筑波大助教(36)と、同大で芸術を学ぶ大学生らにアドバイスを受けながら、恐竜の島、どこよりも高い島など、オリジナルの島を作り上げた。 同ギャラリーを運営する関彰商事(本社筑西市・つくば市、関正樹社長)と筑波大学との連携による芸術活動「スタジオ’S with T」による取り組みで、昨年は、粘土で巨大な塔をつくった。今年は午前と午後の2部制で、午前は18人、午後は16人、計34人の小学生が市内外から参加した。 川島助教が「昨年は塔、今年は島、どちらもトウと読めますね」と前置きし、「海に浮かぶ島を自由な発想で作ってもらいたい。土台が大事で確認しながら進めてください」と呼び掛けると、参加者は2班に分かれ作り始めた。 粘土はひと固まりが4キロ近くあり、小さな子供たちは重そうに運んでいた。子供たちはリゾート地、神社、恐竜の島、高い塔、高い山などを、パートごとに加工し、大学生のサポートを受け熱心に作業を進め、長さ5メートルの島が二つ、徐々に出来上がった。 市内から参加した小学4年の大曽根彩乃さん(10)は、高い山を作った。高くなるにつれ粘土が崩れてしまうことがあったが、大学生が土台を補強して完成した。大曽根さんは「誰よりも高くしたいのでどんどん積み上げていった。図工の授業は好きなので、将来はお姉さんたちのいる大学に行けたらいい」と話した。 小学6年の子供と来場したつくば市在住の高柳憲二さんは「みんなが楽しそうにやっているのがとても良い。子供の想像力は素晴らしいものがあって、それがよく表現されている」と語った。 子供たちの作業を手伝った同大大学院1年の田村将吾さん(23)は「普段は彫刻を作っている。子供と一緒に作業をするとこちらも楽しくなる。子供たちの自由な発想に驚かされる。今日の活動は自分の制作の参考になるのではないか」と話した。 川島助教は「創作の場面で細かいところに目がいってしまうことがある。土台や基礎が大事だということをわかってもらえると良い。途中で作業を止めて、確認する作業も必要だ。作品自体のリズムをとらえてほしい」などと語った。 完成後、全員で作品と共に記念写真を撮影。出来上がった巨大な島は最終的に壊し、元の粘土箱に収納した。(榎田智司)

筑波山から霞ケ浦へつながる「水と緑の骨格」《宍塚の里山》139

【コラム・森本信生】宍塚の里山(土浦市)を守る意義は、宍塚を一つの孤立した自然地域として捉えるだけでは、不十分だ。筑波山―宍塚、そして霞ケ浦へとつながる「水と緑のネットワーク」に位置づけてこそ、その価値が明確になる。 宍塚の里山は、森林、谷津田、畑、草原、ため池、水路など、さまざまな環境が組み合わされた多様な生物が生息する生態系である。例えばサシバのような猛禽(もうきん)は、営巣する森林だけではなく、餌となるカエルや昆虫が生息する水田や草地が必要だ。宍塚の生物多様性は、こうした異なる環境のつながりによって支えられている。 さらに宍塚は、筑波山系の森林、土浦・つくば地域の農地、霞ケ浦をつなぐ「水と緑の骨格」の重要な一部である。道路や宅地などによって分断され、孤立すれば、生き物の移動や遺伝的交流が妨げられる。宍塚を守ることは、地域全体の生態系ネットワークを維持することになる。 水のつながりも重要だ。宍塚に降った雨は、森林や土壌に浸透し、谷津、ため池、水田、水路などを経て霞ケ浦につながっていく。宍塚だけで霞ケ浦の水環境が決まるわけではないが、流域の森林、湿地、水田、ため池などを健全に保つ必要がある。里山は雨水を一時的に蓄え、ゆっくりと流す「グリーンインフラ」として、水循環や洪水緩和にも貢献している。 また、里山では自然と農業が一体となっている。森林から供給される水、ため池や水路が農業を支える一方、農業によって維持される水田や草地が、多くの生物の生息場所となっている。自然が農業を支え、農業が里山の自然を支えるという相互関係が存在する。 「自然遺産」「文化的景観」 宍塚の価値は自然だけにとどまらない。上高津貝塚や宍塚古墳群などが示すように、人々が自然と関わりながら暮らしてきた長い歴史がある。自然、農業、歴史、文化を一体として捉えれば、宍塚は「自然遺産」であると同時に、人と自然との関わりが刻まれた「文化的景観」でもある。 さらに、宍塚は生物、水、農業、歴史、人々の暮らしを総合的に学べる教育・研究の場であり、自然観察や農業体験、保全活動を通して、農家、住民、NPO、学校、研究者、行政などを結びつける地域コミュニティの場でもある。 したがって、宍塚を「土浦市に残された一つの里山」とだけ捉えるのは、その価値を小さく捉えすぎている。宍塚は、筑波山からつくば・土浦を経て霞ケ浦へとつながる水と緑のネットワークの中で、生物多様性、水循環、農業、歴史文化、教育、地域社会を結びつける重要な結節点となっている。 宍塚を守ることは、宍塚という一地点を守ることではない。筑波山から霞ケ浦へとつながる地域の「水と緑の骨格」を堅持し、人と自然が共生する流域の基盤を次世代に引き継ぐことである。その意味で、宍塚の里山の保全は、土浦・つくばの自然を守るだけでなく、霞ヶ浦流域全体の持続可能性を支える取り組みといえよう。(宍塚の自然と歴史の会 理事長)