水曜日, 3月 18, 2026
ホームつくばネット配信に工夫凝らし 24日まで科学技術週間 つくば

ネット配信に工夫凝らし 24日まで科学技術週間 つくば

「発明の日」の18日に始まった科学技術週間は24日まで。つくば市内の教育・研究機関でも、各種イベントが展開中だ。新型コロナ感染対策から、施設公開やトークイベントなどをオンラインで行う一方、研究開発に取り組む現場の映像を配信するなど、工夫を凝らしたインターネット上での紹介が大半を占めている。(橋立多美)

宇宙と物質の謎配信 高エネルギー加速器研究機構(KEK)
22日に東海村からサイエンスカフェ「大強度陽子加速器施設(J-PARC)で探る宇宙と物質の謎」を生中継する(午後6時~8時、要事前申し込み)ほか、つくばキャンパスの常設展示施設「コミュニケーションプラザ」にある霧箱を使って「宇宙からやってくる自然放射線を観察する」(午後5時半~8時)。23日は量子を題材にしたアニメの紹介や加速器のオンラインツアーが企画されている(午後1時~3時半)。いずれも参加は無料。配信はYouTube(KEKチャンネル)1日目=https://youtu.be/3muAqQSO04E 2日目=https://youtu.be/POV1rikg284   
https://www.kek.jp/ja/

ショートムービー&トークライブ配信 産業総合技術研究所(AIST)
日々研究に奮闘する現場にカメラを持ち込んで仕上げたショートドキュメンタリームービーを21日まで連日配信。題して「研究の日常は、非日常だ」。ムービーは研究部門ごとに編集され、驚きとワクワクにあふれた非日常空間を楽しめる。22日午後7時半からはムービー出演の研究者たちによるトークイベントが開催され、研究成果を生み出すための地道な作業などが語られる。ショートムービーは産総研公式 Twitter(https://twitter.com/AIST_JP)または YouTubeで。トークイベントの視聴はサイエンス・スクエアつくばのホームページから。参加無料。

研究現場を伝える産総研のショートムービーのワンシーン。「0.03ミリまで岩石をけずる」 (産総研提供)

食と農の科学館オンラインツアー 農業・食品産業技術総合研究機構(NARO)
「食と農の科学館」をバーチャルで体験できるオンライン特設サイトを5月8日まで開設する。2021年度に新たに展示された植物工場の模型、超極細シルクドレス、農作業事故体験VR(バーチャルリアリティー、仮想体験)を動画で紹介などする。クイズやプレゼント企画などもある。特設サイトはこちら

非常識な『ミカタ』~材料の科学者はこう考えた~ 物質・材料研究機構(NIMS)
24日午前10時から、最先端材料開発の現場から装置や技術をYouTube、ニコニコ動画で配信する。非常識な「ミカタ」から生まれた材料がいっぱいのNIMSのラボからラボへと生潜入。最先端材料開発の現場から、研究者のユニークな視点・発想で生まれた材料・装置・技術を紹介する。登録なしで誰でも視聴できる生放送「ラボぶら」はこちらから。

特設サイトで発信 国際農林水産業研修センター(JIRCAS)
一般公開用の特設サイトを設け、農業や食料をテーマにした6人の研究者によるミニ講演や、360度カメラで撮影した「動物目線から見た景色」、スタンプラリークイズなど、子どもから大人まで楽しめる企画を用意。24日午後1時からパネルディスカッション「変わりゆくアフリカ~研究者が現地で見たアフリカの農業・食料」のライブ配信が行われる。視聴は国際農研一般公開特設サイトで。

オンラインでつながろう! 国際協力機構(JICA)筑波国際センター
21日午後6時半~8時、「国際協力のおしごと座談会!」(対象:高校生・大学生・一般、定員50人)。23日午前10時~11時45分。「つくってみよう世界の料理!~ガーナ“ジョロフライス”」(対象:小学生=保護者同伴=から一般、定員15組)、ZOOMによるオンライン開催。内容はこちら

視覚障害に配慮した学び体験 筑波技術大学春日キャンパス
視覚と聴覚障害者のための国立大学法人・筑波技術大学が科学技術週間のイベントとして、視覚に障害のある学生たちが勉強している春日キャンパスを一般公開する。キャンパスには視覚障害の学生が在籍する保健科学部があり、障害に配慮された学習環境を見学するだけでなく、触覚を用いる教材や音声読み上げソフトウエアなど、さまざまな支援機器を体験できる。公開は22日午後1時~4時半、正面玄関脇の図書館入り口で受付。団体の場合は大学総務課広報・情報化推進係に問い合わせ(電話029-858-9311)を。https://www.tsukuba-tech.ac.jp/department/hs/

このほかの主な公開は次のとおり。

▽筑波大学 スーパーコンピューターと学際計算科学の最前線など研究室紹介の動画配信。宇宙史研究センターによる「宇宙の誕生から銀河の形成」は力作。宇宙の始まりから銀河の形成、さらにその先まで、宇宙の歴史の5日の場面でとらえ、その最新研究の様子を届ける。視聴はこちらのメニューから。

▽JAXA筑波宇宙センター 科学技術週間期間中、館内休憩室でJAXAの取り組みや最新の情報をショートムービーで紹介する。現在、一般見学は事前予約制、見学の案内サイト(https://visit-tsukuba.jaxa.jp)

▽産総研・地質標本館 2021年に発信した特筆すべき研究成果14件をまとめてウェブ会場から紹介。地質標本館は3月16日深夜の地震により一部不具合が生じ、点検と必要な修繕のため臨時休館中。6月末までの新たな来館予約を停止している。

▽国立公文書館つくば分館 春の企画展「ゆっくら温泉ー江戸時代の湯めぐり」は終了した。新旧憲法、終戦の詔書(しょうしょ)などのレプリカ展示は常設で行われている。午前9時15分~午後5時、土日祝日休館。

▽国土技術政策総合研究所 津波越流に対する海岸堤防に関する実験や、災害時の道路交通維持に貢献する道路基盤実験施設など、Webでの公開のみ。視聴はhttp://www.nilim.go.jp/

▽土木研究所 研究所の紹介、免震橋や津波でも流出しにくい橋などの実験を配信。Webでの公開のみ。

▽NTTアクセスサービスシステム研究所 細いガラス製の「光ファイバ」でさまざまな情報を伝える仕組みや、通信基盤を支える技術を紹介する。

▽国土地理院「地図と測量の科学館」 企画展「緯度経度 世界共通の正確な『ものさし』へ」を開催。測量用航空機くにかぜの内部公開は21日午前10時~午後3時、雨天中止。

▽つくばエキスポセンター=企画展「錯視の世界~あなたは今度もかならずだまされる」、科学のポスター展、科学技術映像祭など科学の不思議を体験できる。科学技術週間中は入館料が割引(大人200円、子ども100円)。

▽筑波実験植物園=24日まで「さくらそう品種展」。100種類を超えるサクラソウの園芸品種を、江戸時代から続く伝統的な方法で展示する。一般320円(税込み)、高校生以下・65歳以上は無料。入園は午前9時~午後4時半。https://tbg.kahaku.go.jp/

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

3 コメント

3 Comments
フィードバック
すべてのコメントを見る
スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

葛城地区周辺11カ所440ヘクタールを区域指定 つくば市 住宅供給に期待

TX沿線開発地区周辺で初 つくば市は6日付で、つくばエクスプレス(TX)沿線開発地区の葛城地区周辺おおむね1キロの11カ所計440ヘクタールを区域指定した。同周辺地区は市街化を抑制する市街化調整区域のため、これまでは特定の要件を満たした土地所有者しか住宅を建てることができなかった。指定により、土地があればだれでも住宅などを建てることができるよう都市計画法上の位置づけを変えた。TX研究学園駅周辺の葛城地区(約484ヘクタール)に匹敵する面積となる。 同市がTX沿線開発地区周辺で区域指定を実施するのは葛城地区周辺が初めて。今後、他の沿線地区周辺でも区域指定を実施するかどうかについて、市開発指導課は、葛城地区の区域指定後の住宅の貼り付き状況などをみて検討したいとしている。 今回の区域指定によって建築できる建物の用途は住宅や店舗などで、高さは3階建てに相当する10メートルまでなど。11カ所440ヘクタールは現在すでに集落や住宅、店舗などが立地し、空き地や畑などが混在している。TX沿線は地価上昇が続いている中、今後は区域指定エリアの空き地などに住宅が建ち、より買い求めやすい住宅が供給されることが期待されている。 区域指定制度は、2000年の都市計画法改正で既存宅地制度廃止に伴って新たに設けられた制度。県内では猶予期間を経て06年に既存宅地制度が廃止され、つくば市では07年度から運用が始まった。運用開始に伴って同市は市内全域を調査し、①40戸以上の宅地が連続して建っている②市街化区域から概ね1キロの範囲内にある③人口が減少している集落内にある④宅地率が概ね40%以上である⑤道路や下水道が整備されているーなどの要件がある地区を対象に、これまで市内で計約1900ヘクタールを区域指定してきた。 一方、TX沿線開発地区についてはこれまで、区画整理事業が進んでいたことから区域指定から除外していた。葛城地区では2014年度に換地が実施され、18年度に区画整理事業が完了、現在、住宅が8割以上貼り付いていることなどから、「つくばに住みたいと思っても住めないという声を踏まえて」(市開発指導課)区域指定を実施した。 一方で、土地区画整理事業で開発された葛城地区は、道路や公園、公共施設や学校用地が確保されるなど公共投資により計画的なまちづくりが進められてきた。これに対し区域指定エリアへの新たな公共投資は予定されておらず、民間投資で開発を実施することになる。(鈴木宏子)

コマ回し《デザインを考える》30

【コラム・三橋俊雄】昨年のことですが、小学校で行われた「昔の遊びボランティア」に参加しました。この行事は、地域の大人や保護者が小学1年生に「コマ回し」「けん玉」「メンコ」「羽子板」などの遊びを伝える活動で、私はコマ回しを担当しました。 現代の子どもたちはタブレットやゲームに触れる機会が多く、指先の操作が中心の世界で育っています。デジタルが身近になった分、身体全体を使って覚えるような体験は、以前より少なくなってきているように感じます。だからこそ、昔ながらの遊びが持つ「からだの感覚を働かせる遊び」は、子どもたちにとって新鮮で貴重なものになっています。 1年生は最初、コマがなかなか回らず、何度も失敗しながら、少しずつコツをつかんでいきます。コマ回しは、ひもを巻く力加減、投げる瞬間の手首の返し、投げるときの身体の向きなど、感覚と動きを総動員する遊びです。頭で理解するだけではできず、挑戦を重ねる中で自然と身についていきます。 そうして練習を続けていると、ふとコマが回る瞬間が訪れます。そのときの子どもたちの表情は驚きと喜びに満ちています。こうした身体を通して身につけていく学びこそ、デジタル時代に失われつつある大切な体験だといえます。 また、昔の遊びを教えることは、単なる体験的活動ではなく、世代を超えて受け継がれてきた技が次の世代へと渡されていく、文化の継承でもあります。 絶滅危惧動作 コマ回しの時間には、ゆっくりとした空気が流れ、失敗してもまたやってみようという空気が生まれます。地域の大人と子どもたちが向き合い、励まし合いながら挑戦する姿は、まさに世代間交流の原点であり、今の時代だからこそ必要なことではないでしょうか。 日常生活の中ではほとんど見られなくなり、このままでは消えてしまいそうな身体の動きを「絶滅危惧動作」と言います。 コマにひもを巻いて投げる動作も、まさにそのひとつです。かつては当たり前のように行われていたのに、いまでは日常からすっかり姿を消しつつあります。「お手玉」のリズムを刻む手つき、「あやとり」の細やかな指の動き、「けん玉」の連続した所作なども、同じように現代では触れる機会が少なくなった「絶滅危惧動作」です。 そうした昔の遊びが、子どもたちの手の中でふたたび息を吹き返す瞬間。その場に立ち会えることは、とてもうれしいものです。遊びを通して伝わる身体の感覚や、世代を超えた交流、そして文化が受け継がれていく様子を思うと、昔の遊びを伝える営みは、今の時代だからこそ大切だと感じます。(ソーシャルデザイナー)

全国の「色川さん」集う つくば・土浦でサミット開催

全国の「色川」姓の人々が交流を深める「色川姓サミット」が14日から15日にかけて、つくば市と土浦市で開かれた。色川姓発祥の地とされる和歌山県那智勝浦町色川地区の住民や茨城県内の関係者による実行委員会が主催し、宮城から和歌山まで9都府県から52人が参加した。色川サミットは2014年に色川地区で初めて開催されたのを皮切りに、16年、19年、24年と同地区で開かれ、今回が5回目となる。サミットが和歌山県外で開かれたのは初めて。 ルーツたどる 色川姓は茨城や宮城に多い一方、発祥の地とされる和歌山県の色川地区には現在、同姓の住民はいない。伝承では、平清盛の孫、維盛(これもり)を祖とする清水姓の一族が色川に住み、のちに関東や東北に移り住んだとされる。茨城では、筑波山麓にある現在のつくば市小田を拠点に、鎌倉時代から戦国時代にかけ約400年にわたり常陸国南部一帯を支配した小田氏の家臣となり、その後、土浦に土着。江戸時代の国学者、色川三中(みなか)や明治時代の政治家で土浦の水害対策に尽力した色川三郎兵衛などの人物を輩出した。 サミット開催のきっかけは、ルーツを調べていた色川姓の人が、長年かけて調べた資料を基に色川地区を訪ねてきたことだった。色川地区に住む田古良元昭さん(90)がその思いに共感し、関係者らと「色川姓サミット」を企画。全国の色川姓の人々と色川地区をつないで、歴史や文化を学びながら交流を深めることを目的として始まった。2019年の第3回では、色川神社の脇に「色川発祥の地」と刻んだ石碑も建立した。全国で唯一とされる「色川」という地名の由来を後世に残すとともに、色川姓の人々のよりどころとする思いを込めた。 今回のサミットでは、14日に筑波山中腹のホテル「青木屋」で講演会と懇親会を開催。土浦市立博物館元副館長の木塚久仁子さんが「関東に下った色川家」をテーマに講演し、和歌山から関東に移住した色川氏と小田氏の歴史と、江戸後期の土浦で薬種業や醤油製造業を営み国学研究に取り組んだ、色川三中の歩みを解説。「三中は自身の祖先を知りたいと思っており、『色川』が和歌山の色川出身だということを強く意識していた」と語った。懇親会では参加者は自己紹介を行いながら親睦を深めた。 15日は、小田城跡(つくば市小田)や土浦市立博物館、土浦城址(同市中央)、色川三中の墓がある神龍寺(同市文京町)など、色川氏ゆかりの史跡を巡った。 思わぬ再開 サミットでは思わぬ再会もあった。東京都から母親と参加した色川初恵さん(57)は十数年前、勤務先で行われたAED(自動体外式除細動器)講習で「色川さん」と呼ばれる消防士を見かけたことを覚えていた。珍しい姓のため記憶に残っていたという。今回の懇親会で隣に座った、千葉県から参加した消防士の色川晃平さん(46)が、講習に参加した「色川さん」だった。「縁というものは不思議」と初恵さん。晃平さんも「以前からサミットは知っていたが和歌山までは行けなかった。ルーツをたどりたくて参加したが、こんな奇跡が起きるとは」と笑顔を見せた。 宮城県から妻と参加した色川健一さん(77)は、和歌山で開かれた第2回からサミットに参加している。「先祖の始まりに興味があり以前に色川地区を訪れたのがきっかけ。同じ姓の人が全国から集まり歴史を共有することで絆が生まれる。貴重な経験」と話した。東京・浅草の老舗うなぎ店「雷門 うなぎ 色川」の北村紀子さんは、母親の色川幸子さんと参加。「店には東北や茨城からの『色川さん』が多く来店する。今日その理由がよく分かった」と語った。 続けていきたい 和歌山から訪れた実行委員会会長の浦勝良さん(75)は「関東や東北に色川姓の方が多く、和歌山での開催は距離的な負担もあった。より多くの人に知ってもらおうと関東開催を企画した。土浦やつくばには色川家にとって重要な歴史が残っていると実感した。今後も交流の輪を広げていきたい」と話した。サミットが始まるきっかけを作った田古良さんは「多くの方に参加してもらい、色川地区と色川姓の絆を深めることができた。今後もサミットを続けていきたい」と語った。 色川地区は、和歌山県那智勝浦町にある人口300人ほどの山村で、色川村と呼ばれていた。かつては銅鉱山や農林業が盛んで1950年代には3000人が暮らしていたとされる。現在も、色川茶の産地として知られている。約50年前から移住者を積極的に受け入れてきた歴史があり、現在、住民の半数余りが移住者だという。自身も移住者で集落支援員として活動する実行委員の家村直宏さん(41)は、「色川地区は自然が豊かな土地で、私も5年前に、自然と、地域に愛着を持ち暮らしている地域の方々に一目惚れして家族で移住した。ぜひ、多くの方に関心を持ってもらい、実際に色川に足を運んでいただければ」と語った。(柴田大輔)

TX土浦延伸と「常磐新線」の復活《吾妻カガミ》217

【コラム・坂本栄】1カ月前、土浦駅西口前ビルの大ホールで「TX延伸シンポジウム」が開かれました。どんな議論になるのかと興味を持ち、私ものぞいてみました。ポイントは2月19日掲載の記事にまとめましたので、そちらを読んでください。今回のコラムでは、パネリストの意見を聞きながら勝手に妄想したことを三つ記しておきます。 妄想1・2:TXをJRが吸収 討論会の目的は、現在つくば止まりのTX(つくばエクスプレス)を土浦まで伸ばしてもらうための世論喚起にありました。実現すれば、新沿線周辺がにぎやかになり、土浦-つくばの行き来が楽になります。当然ですが、土浦市長と地元高校生は地域振興と利便性向上のメリットを強調しました。 茨城県の担当課長は、延伸のメリットは土浦エリアにとどまらず、JR常磐線経由で水戸エリアとつくばエリアが結ばれるメリットを指摘しました。県内の2大経済・文化・教育圏が鉄道でつながれば、人の往来が活発になり、両エリアの活性化を図れます。JRあるいはTXが不通になった場合、土浦駅経由で代替輸送ができますから、危機管理上もプラスです。 こういった発言を聞きながら、二つのことを妄想しました。水戸-つくばをスムーズに運行するには、JR東日本がTX運行会社を吸収合併し、単独社の管理下で相互乗り入れを実現させる―これが一つ。その際、「つくばエクスプレス」を「常磐新線」に名称変更する―これが二つ目です。計画段階のTXの名前は「常磐新線」でしたから、元の名前に戻すということです。 妄想3:茨城空港の2滑走路化 昨秋に掲載したコラム210でも触れたように、茨城県はTXを土浦駅経由で茨城空港(小美玉市)まで延伸する構想を描いています。討論会ではこの話は出ませんでしたが、私の頭の中では空港延伸もチラついていました。 県は、茨城空港の利用者が今後増えることを展望し、昨夏、その機能を強化する計画を策定しました。ポイントは、①滑走路沿いに機体移動用の走路を設ける②利用者増に対応し空港施設の機能を強化する―です。TX空港延伸は、今は自動車だけの空港へのアクセス手段を広げ、「ローカル空港」を羽田、成田に次ぐ「首都圏第3空港」に格上げする構想を踏まえたものです。 しかし、茨城空港には滑走路が1本しかなく、事故時には使えなくなるという欠陥があります。これでは首都圏第3空港の要件を満たせません。米軍横田基地(東京都)を日本に返してもらい、茨城空港に隣接する自衛隊百里基地を横田に移し、百里の滑走路も茨城空港が使う―これが、妄想の三つ目です。米軍にはハワイかグァムまで退いてもらいましょう。 地域を大きく変える鉄道インフラ 首都圏第3空港化とセットで、茨城空港-土浦-つくば-東京、茨城空港-石岡-水戸の鉄道経路が完成すると、茨城県、隣接県の使い勝手が格段によくなります。特に、欧米亜と空港経由で結びつく研究学園都市、TXとJRが交差する土浦の役割はアップするでしょう。もちろん、どう使いこなすかですが…。 先日、ある会合で同席した東京工業大(現東京科学大)卒の若手エンジニアはこんなことを言っていました。住まいは子どもの教育を考えてつくば市。重機大手の日立建機(4月からLANDCROSに社名変更)設計者ということもあり、仕事場は土浦工場、常陸那珂工場、東京本社など。同社最大の輸出市場は米国。TX土浦延伸、さらに茨城空港延伸が実現すると、彼の生活+仕事はスムーズに回ることでしょう。(経済ジャーナリスト)