金曜日, 11月 21, 2025
ホームスポーツ3年ぶり開催へ準備継続 かすみがうらマラソン

3年ぶり開催へ準備継続 かすみがうらマラソン

かすみがうらマラソン大会事務局(会長・安藤真理子土浦市長)は4日、4月17日に予定される「第32回かすみがうらマラソン兼国際ブラインドマラソン2022」開催に向け、引き続き準備を進めていくことを公式サイトで発表した。一方で、オミクロン株による感染拡大など「今後の状況によっては開催中止もありうる」とした。

イベント開催要件の範囲内

かすみがうらマラソンは、2020年以降、新型コロナ感染拡大により、2大会連続で中止となった。今年開催されれば3年ぶりとなる。

今回、中止の判断を回避した理由として大会事務局の土浦市スポーツ振興課は、新型コロナ感染が拡大しているものの、地域の医療状況のひっ迫度と専門家の判断を踏まえ、国、県、市等が定めるコロナ禍でのイベント開催要件の範囲内であることから判断したと説明した。今後は、自治体の開催要件、日本陸連が提示するガイダンスを踏まえながら、専門家と協議しつつ開催の可否について総合的に判断していくとした。

時間差でスタート

今大会の特色として、スタート時のランナー同士の「密」を回避するため、ランナーを複数のグループに分け時間差でスタートさせる「ウェーブスタート」を実施する。

感染対策としてほかに、今大会の参加条件として、ランナー、運営スタッフ・ボランティアの大会関係者、マスコミ関係者は、開催1週間前から専用アプリを通じた体調管理チェックと結果の提出が必須となる。アプリは後日、大会公式サイトからダウンロードできるようにする。また、アプリ使用環境を持たない場合は、同サイトからチェックシートを入手することが可能だ。大会参加に際して、現段階でPCR検査や抗原検査による陰性証明は求めてないが、今後の状況次第で参加条件に加える可能性があるとした。

ランナーは、レース中以外、マスク着用を必須とし、使用後のマスクや給水所での紙コップなどのごみに関しては、持ち帰りを基本とする。捨てる場合も指定の場所に捨てるよう要請する。

ランナー用の更衣室は、2019年大会と同規模のものを用意する。ただし使用に際しては、換気・消毒を徹底した上で、マスク着用を必須とする。視覚障害者によるマッサージのコーナーは、感染対策の観点から中止する。

沿道での感染対策については、自粛を求める指針はないとした上で、大声は控え、ランナーとのハイタッチを控えるよう、今後、折込チラシや公式サイトを通じて告知するとした。

参加申込者8000人減

今大会の参加申込者の総数は、2019年大会から約8000人減の1万1690人。全種目で定員割れとなったため抽選は行わない。今後、大会が中止になった場合の参加料の返金については、3月17日までは20%が返金され、それ以降の返金はない。参加賞は、中止の有無に関わらず、参加申込者全員に発送する。

同事務局の担当者は「過去2年中止になり、開催を待ち望むランナーの声も届いている。ランナーだけでなく、地域やボランティアへのリスクも考えつつ、安心・安全な大会開催へ向けて今後の状況を注視したい」と述べた。(柴田大輔)

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