来春の選抜高校野球大会(センバツ)につながる第74回秋季関東高校野球大会は31日、水戸市見川町のノーブルホームスタジアム水戸で1回戦4試合を行い、桐生第一(群馬1位)と対戦した土浦日大(茨城3位)は2-3で敗れた。相手の継投に目先を変えられ、打線がつながらなかったのが敗因だった。

土浦日大は初回、後藤陽人の左中間三塁打と吉次悠真の右前打で1点を先制。守備では先発のエース山田奏太が、スローボールでカウントを稼ぎ、変化球で打たせて取るピッチングで、1・2回はいずれも三者凡退に抑える。
だが3回は送球エラーから同点とされ、4回にもエラーがらみで2死二塁から2連打を浴びて2点を奪われた。「エラーで集中力を切らしてしまい、打たれて流れを渡してしまった。ここを乗り越えないと強豪校には勝てない。県大会と比べて相手が粘り強く、追い込んでから当てられたことも原因だった。1球1球の重みを感じた」と山田。

2回以降、打者一巡ごとに投手を替える桐生一の継投策にはまり、土浦日大は5回まで1安打。6回に吉次が左前打から盗塁を決め1死二塁とし、香取蒼太の中前打で1点を返す。
その後、土浦日大は山田に代わり6回途中から登板した河野智輝が被安打2と好投し、味方の援護を待つ。だが桐生一もエース北村をマウンドに上げ、追撃を許さない。9回裏、2死一・二塁の好機をつくるが、次打者が二ゴロに倒れゲームセットとなった。

土浦日大の小菅勲監督は「相手の方が一枚上。わずか1点差だが振る力、しっかりつなぐ力の違いが現れた。山田は若干疲れもあったがよく流れを作った。河野もプレッシャーがかかる中、自分のピッチングを続けてくれた」と、打撃陣の不足と投手陣の収穫を挙げた。
武田優輝主将は「温存されたエースを早く引きずりだそうとしたが、あせって凡打が続き、波に乗れなかった。序盤から打つべき球を絞れば、自分たちの流れにしていけたのではないか」と反省の弁を述べ、「自分たちの課題はバッティング。この冬に基礎体力や体重・体格を上げ、バットを振り込んで強い球を打てるようにしたい」と来夏へ向けて目標を掲げる。(池田充雄)