月曜日, 10月 18, 2021
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コロナ禍での認知症 《くずかごの唄》94

【コラム・奥井登美子】

「コロナが心配で、心配で、朝まで眠れないんだ。睡眠薬5ミリではだめなので、今度10ミリにしてもらった」

近所に住むAさんが処方箋を持ってやってきた。ゾルビデム5ミリグラムが10ミリグラムなっている。この薬は向精神(こうせいしん)薬で、認知症を促進するデータがあるといわれている薬である。Aさんと高校時代からの同級生で仲良しのBさんに聞いてみた。

「このごろ、2人で散歩していないわね。けんかでもしたの?」

「けんかなんかしていないよ。けれど、A君このごろ、ちと、おかしい。いつもと同じ道を歩いているのに、違う道だ、なんて言うんだ」

「困るわね」

「散歩に誘っても来ないし、僕も心配しているんだ」

薬なしで眠れる方法をトライ

認知症でない人が、コロナで外に出ない。人と会話ができないなど、日常生活での刺激がなくなって、認知症になってしまうケースも多いと聞く。もし、認知症になってしまったら、一番苦労するのは家族である。

Aさんが、もし認知症になってしまったら一番困るのは、Aさんの奥さん。ご近所だから、ゴミ出しの時などお世話になっている人である。私は、NHKテキスト「きょうの健康」8月号の「コロナ禍での認知症」特集のコピーを持って家に行ってみた。

「ご主人の睡眠薬マイスリーが5ミリから10ミリになっているの。どうして増えてしまったのかしら? 認知症になってしまってからでは遅いわ。奥さんが、ご主人をだまし、だまし、誘導して、認知症予防をしなければ大変よ」

「眠れない、眠れないって、大騒ぎなの。眠れないと、夜中に公園に行ってしまうの。真っ暗だから、もし転んで倒れても、誰も助けてくれない。どうしたらいいのかわからないので、医者に行って、もう少し効く薬出してもらいなさい、なんて、私が言ってしまったの」

「薬に頼り過ぎるのよ。薬なしで眠れる方法を、2人でトライしてみたら?」

昼間、重労働して身体を動かせば、夜は否応なしに眠くなってしまう。眠れないというのは贅沢だ。自動化、機械化が、人間をいつのまにか、むしばんでしまっている。(随筆家、薬剤師)

2 コメント

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5年前
1 month ago

4秒で鼻から空気を吸い、
7秒間息を止め、8秒で口から息を吐く。
と、自然と眠りに入ることが多い!
不思議だ。

名無しの市民
1 month ago

今はやりの「ブレインフォグ」のお話しと思ったら奥井さんらしいホノボノとしたお話しでした。こんな親身になってくれる薬剤師に私は出会ったことはありません。近所の調剤薬局は「かかりつけ薬剤師」制度を勧めてくれたけど指導料を加算されただけで全く役立たずでした。

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