土曜日, 7月 2, 2022
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ローカルTV番組がおもしろい! 《遊民通信》17

【コラム・田口哲郎】

前略

コロナ禍前からですが、在京キー局のテレビ番組を見なくなりました。視聴習慣がなくなったと言われて久しいです。確かに昔は何曜日何時に見る番組が決まっていました。バブル期で番組製作費も豊富でセットが豪華、クセのある文化人が炎上なんて気にせずに個性的な発言をしていました。ありきたりですが、そこには「楽しみ」と「夢」がありました。

今時の若者みたいになんでもYouTubeで見るわけでもなく、偏向報道とゴリ推しあふれるキー局番組の「見せ方」にウンザリしていたとき、ふと見たローカル局の番組に引きつけられました。

うちは有線テレビ局J:COMで受信しているので、J:COM茨城、テレビ神奈川、千葉テレビも視聴できます。ローカル局とはいえ私企業ですから、スポンサー提供があっての番組制作という図式は変わりません。でも、たとえ番組内容が地元企業などのプロモーションであっても、作り込まれていない感じと良い意味の隙が自然なので視聴者はくつろげるのです。

それを知ってから、テレビをつけているときはローカル局を観ています。朝、キー局各社の情報番組は東京のグルメスポット紹介ばかり。一方、チバテレでは「モーニングこんぱす」をやっていて、我孫子の飲食店なんかを紹介している。

昼時、キー局ワイドショーは目新しくもない情報と政権批判ばかり。テレビ神奈川では「猫のひたいほどワイド」で、神奈川全域のおもしろスポットを紹介している。

夕方や夜は、J:COMで「いいじゃん!」「ジモト応援!茨城つながるNews」「マイシティつちうら」が身近な話題、おすすめスポットを伝えてくれる。不思議ですが、近所の情報にはがぜん興味が湧きます。深夜帯はローカル放送激戦区。旅番組「キンシオ」、音楽番組「関内デビル」「吉井さんGOLD」のラインナップで、テレビ神奈川が独り勝ちです。

J:COMの「いいじゃん!」「ジモト応援!」

JCOM茨城の「いいじゃん!」は、お笑い芸人のオジンオズボーンの高松さんと鈴木涼子さんが県南の飲食店やイベントを紹介します。「ジモト応援!茨城つながるNews」は、高松さん、鈴木さんたちがアナウンサーと一緒に地元ニュースを紹介。「見せる」ための情報提供ではなく、茨城に「ある」から伝えるというスタンス。

キー局番組に対しては斜に構えていた私も、ローカル局番組にはうなずいていることが多いですし、紹介されていた店や公園に行ってみたりします。東京中心時代には身近ながら遠かったローカルが段々近くなり、空白が多かった地元地図が埋められていきます。

今後は「いばらき人図鑑」のような、ゲストに話を聞くトーク番組や音楽番組、旅専門番組、歴史番組を制作して欲しいと思います。比類なき学研都市つくば、伝統的中核都市土浦には、ローカルメディアだからこそ発見・紹介できる人材・社会資源があるはずです。

全国に「見せる」情報ではなく、情報も地産地消を目指しましょう。それでいいのです! ごきげんよう。

草々(散歩好きの文明批評家)

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