つくば駅前の商業施設「トナリエ クレオ」(つくば市吾妻、日本エスコン運営)1階が19日午前10時、リニューアルオープンした。商業施設のオープンは2018年1月のイオンつくば駅前店撤退以来。1階入り口には長蛇の列ができ、低価格で知られる県内初出店の食品スーパー「ロピア」は大勢の来店客でごった返した。開店直後、隣接のキュート1階通路には1000人を超える行列ができた。
来店した近くに住む30代主婦は「ロピアは安いという話をママ友から聞いて友達と2人で来た。たくさん買った」などと話した。市内に住むパートの30代女性は「人混みに圧倒されてロピアまで行けず、わくわく広場で買い物を済ませた。活気があっていい。頑張ってほしい」などと語った。
事業規模250億円
オープンに先立って同店2階でオープニングセレモニーが催された。記者会見した日本エスコンの伊藤貴俊社長は「つくば駅前はとても整備されているにもかかわらず、西武、イオンの撤退で人の流れが止まってしまっていた。商・職・住一体で地域の人が集まる場所をもう一度つくり直すことができる、駅前の再生が可能であると考えた」と経緯を話した。
商業施設としてどう再生させるかについては「大型百貨店などのGMS(ゼネラル・マーチャンダイズ・ストア)を核とする構成から、地域住民の生活に欠かせない食品スーパーを核としたNSC(ネイバーフッドショッピングセンター)に構成を変えていく」とし「地域に密着し、回遊性の高いまちをつくり、その後の地域コミュニティーもサポートできるまちをつくることで、時間が経つごとに魅力が高まるまちをづくりたい」と強調した。
つくば駅前のクレオ、キュート、モグ3施設の取得、マンション建設、商業施設とオフィスの複合施設のオープンなど事業規模250億円の開発となり、同社としても最大規模の開発であることを明らかにした。
2階、3階の商業施設は6月から夏にオープンする予定で、2階には家電量販店のケーズデンキが入るという。
式典には来賓として五十嵐立青市長、小久保貴史市議会議長が出席し、五十嵐市長は「オープンを心待ちにしていた。特にクレオは市民にとって象徴的な場所で多くの人が様々な思い出をもっている。何としてもこの場所をにぎわいのある場所にしていきたいと多くの人が思っている。クレオという名前を残していただいた。新しいエッセンスを加えて今まで以上に魅力的な施設になれば」などとあいさつした。
オープンに合わせて同日、クレオと建設中のマンションの間につくば駅に直結する歩行者通路が開通した。(鈴木宏子)
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